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あらたよ  作者: マリモ
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序章 高校生活 ー悪口ー

打ち上げが終わった夜、りあちゃんは私にメッセージを送ってきた

どうやら阿山とやりとりをしているらしい

やりとりが写真で送られてくる

内容は酷いものだった

阿山は田中君にりあちゃんが田中君を嫌っていると言ったそう

りあちゃんはすぐに訂正させていたが、田中君の反応は微妙

その日から女子と男子の関係性は悪くなった


体育祭が終わって数日、りあちゃんは諦めきれないらしい

女子みんなで放課後カラオケに行った時はどうしたら良いのかなど話し合った

私は門限が近づいていたため途中で帰宅

そこからみんながどんな話をしたのか気になったが聞かないでおいた


家に着くとりあちゃんからメッセージが届いた

『やばい、一緒に帰ろって誘っちゃった』

びっくりした

思ったよりも積極的なんだな

『返信きた?』

『まだ…』

『でも送ったばっかでしょ?すぐ返信くるよ!』

自信なさげなりあちゃんが恋する乙女って感じですすごく可愛い

私もこんな恋したいななんて思う


翌日は日曜日だったがまたまたりあちゃんからメッセージが届いた

『いいよだって!!!!!』

最高の知らせだった

2人で嬉しさを分かち合った


次の週の土曜日の帰り、2人は一緒に帰るらしい

みんなでりあちゃんの髪の毛とかしたりボディミストかけたりして見送った

私までドキドキして仕方なかった

しかし、りあちゃんからの事後報告は良いものではなかった

田中君は優しかったそう

でもそっけなかったらしい

そして田中君が主に仲良くしてる男子2名があとをつけて後ろでこそこそしていたらしい

それがりあちゃんは嫌だったみたいで一気に冷めてしまったようだった

ところが田中君の方からこれからも土曜日一緒に帰らない?との誘いがあった

りあちゃんは悩んだ末OKしたそう

しかし、その日からりあちゃんは田中君の悪口を言い始めた

カッコつけてる、ダサい、話面白くない、なんで私が盛り上げなきゃいけないのなど沢山

そうかな?と思いつつもりあちゃんにきらわれたくなくて私も同調した

しかしりあちゃんの悪口はどんどん酷くなった

「まじで一緒に帰りたくない、無理なんだけど」

教室内で大きな声でそう言う

田中君も聞いてるよね…?不安になった

田中君が放課後予定があるから帰れないとなった日にはりあちゃんは大喜び

正直、結構私は引いてしまった

だから私は言った

「そんな嫌ならもう帰れないって言っちゃえば?」

りあちゃんは最初は渋ったもののメッセージを送った

既読は、つかなかった

何日も。

りあちゃんの悪口はまたもやだんだん酷くなる

未読スルーまじきもい、ありえない

ついには死ねとまで言っていた

そこまで言うか?

りあちゃんに対する不信感が増長する中それでも私はりあちゃんに同調してしまった


風の噂で聞いた

田中君が未読スルーするのは悪口言われていると知ったからだそう

それを知った時私は怒りを覚えた

りあちゃんに対して、そして何より自分に対して

即座にりあちゃんにもうこういうのやめようと言う

りあちゃんは言う

「よくないって分かってるけど今更無駄だよ」

今更でもなんでも謝れ、そう思った

でも未読スルーされている状況だからなんとも言えない

「ゆなちゃんさ、田中君に言っといてくれない?」

りあちゃんの言葉を私は驚きを隠さなかった

いつまで他力本願でいるつもりなんだろう

それでも私はクラスの空気が良くなって欲しかった

『田中君、突然ごめんね

りあちゃんから色々お話聞いてて…

りあちゃん自身も自分が悪いと思ってるみたいなの

ただ未読スルーは嫌だったみたいで…

既読つけてあげてくれない…?』

そうメッセージを送ると田中君は分かった、と一言

しかし田中君が既読をつけることはなかった

そりゃ当たり前だと思いつつ少し悲しかった


りあちゃんはそれでも悪口を続けた

でも私はもう同調はしなかった

悪口話されたら「でも田中君優しいと思うな」

そう言って流した

りあちゃんのことは好きだ

でも悪口のことは嫌だ

どうしたらいいんだろう…?


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