第六十四話 Part I 月夜に浮かびし涙の花-5
ダンデライ
「では中へ。」
中に入ると
イスの背もたれをギコギコ鳴らして
飴を舐めている男がいた。
ダンデライ
「クーワ隊長!!大変ながらくお待たせしました。」
そう言うと男は片膝と拳を
床に叩きつけた。
ガーベラ
「勢いがスゲェすな。」
アナスタシア
「レンゲイが寄り道しててね。」
レンゲイ
「してません。」
クーワ
「別にいいですぅ。
2時間寝てましたから。」
レンゲイ
「……2時間……ですか?」
クーワ
「はぁい……2時間ですぅ
まだ眠いんですけどぉ。」
アナスタシア
「……レンゲイ」
レンゲイ
「キスツス隊長の隊葬は
どうでしたか?」
クーワ
「眠たかったので
ココで寝てましたぁーー。」
レンゲイ
「寝ていたのですか。
全隊任務以外の者は
隊葬へ出席する。
そう言われていたはずです。
立派な命令 違反です。」
クーワ
「命令違反ですかぁ?
では罰してくださーい。」
レンゲイ
「なん……だと?
キスツス隊長に対して
なんとも思いませんか?」
クーワ
「何をですかぁー?」
レンゲイ
「キスツス隊長、ほか隊士たちは
殉職したんです。誠意を持って
弔うべきです。」
クーワ
「殉職?
僕の隊では日常茶飯事ですぅ
キスツスって人だけを
僕が気にするんですかぁー
だって、弱いから死んだんでしょ?」
レンゲイ
「何だと!!!」
ガーベラ
「先輩……この人……」
ダンデライ
「お許しください
レンゲイ隊長!!
我々、四刃花隊が
ダンジョンを発見し、三時間前まで
七刃花隊隊舎にある研究所で
海底都市について様々な文献を調査していたのです!!
故に、一睡も、しておりません!」
アナスタシア
「やめなさい。レンゲイ。
元々クーワはこういう人間なのを
知っているでしょ?悪気はないわ。」




