序 異世界で日常生活?
読んでいただけたら嬉しいです。
主人公がめっちゃ強い異世界をテーマとして小説が多いですから、主人公が一般人のストーリー書いてみようと思います。
「また一位か、さすがだね!」
「ま、まあな。」
一位で何がすごいんだ?俺のクラスでは相手がいないだけだ。
この程度なら、あまり勉強しなくても良い。
だけど、俺はそれ以外に誇れることがないんだ。
体育下手、美術苦手、音楽もわからん。
何事にも興味がなくて、毎日アニメを見たり音楽を聞いたりして、廃人のような生活を過ごしてた。
勉強せず、ゲームも毎日ログインボーナス貰うだけ。
正直言って、俺は今人生の目標なんか知らない。
もう飽きたよ、毎日寝ることしかしたくない。
寝ようか。いっそ、寝てるまま死んだ方が...
。。。
「...見知らぬ天井。」目がさめると、知らない部屋にいた。確か今疲れて寝てたはず。なんでここにいるのだ?
よく見ると、この部屋は何もなくて電気さえないのに部屋は明るかった。
「突然ですが、あなたは死にました。」目の前にある人が言った。
アホ毛が付いてて、短い黒髮で、十六歳ぐらいの可愛い女の子だった。
「なに?」なにバカなことを言ってるのだ、この子は?
「寝てる時死にました。原因は知らない方がいいです。」彼女は抑揚頓挫のない声で言った。
「嘘だろ...」
「嘘ではありません。」彼女はまじめな表情で言った。
「そうか。待って、この展開...もしかしてこのあと異世界に行くことになる?じゃあ君は女神様ですか?」
「よ、よく知ってますね。そうよ、私は女神様、乃陽子です。」多分俺が興奮して聞いたから、彼女は虫を見るような表情をした。
「そして俺は今、君からに超強い魔法とかを貰うね。」アニメはだいたいそうだ、強い力を貰って、異世界に転生する。
「ううん、そういうことはありませんわ。」
「えっ、じゃなにをくれるの?」
「なにもあげませんわ。アニメじゃあるまいし。他に質問は有りますか?なければ今から転生させます。普通の人間としてね。」彼女は退屈そうな声で言った。
「待って、行ったらなにをすればいいの?俺を異世界に行かせる理由は何だ?」俺は急いで問った。
「さぁね。ふふん。」体が光ると共に、俺はテレポートされ始めた。最後に見たのは、せせら笑ってる乃陽子だった。
。。。
「あゝ、おきた。」
「う...ここは?まさか異世界?」俺は誰かの声を聞いた。
「いせかい?ここは”もののむら”だよ。みちちゅうでたおれてたあなたをみつけて、ここにつれてきたんだよ。」目の前に一人の黒髮少女が俺の寝てるベッドの横の椅子に座ってて言った。
その少女の見た目は15歳で、頭の上に獣耳、お尻にしっぽが生えてて、中世のヨーロッパの洋服みたいな黒い衣装を着てる。
そうか、異世界だから”異世界”という言葉はないんだね。
うん、異世界だからどんな生き物がいても普通だね。
部屋は小さくてベッド、机、椅子などの基本な家具しかない。電気さえなく、蝋燭が灯ってるだけ。
よく見ると、机の上に置いてある本は全部ひらがなで書いてる。もしかしてこの世界は漢字とカタカナがないのか?
「あなたはどこからきたの?わたしたちとちがって、みみもしっぽもはえてないね。こんなのはじめてみた。」彼女はしっぽを”?”の形に曲げて聞いた。
「どう説明したらいいかな?とにかく遠い場所から来たの。そうだ、ちょっと気になったけど、この世界の言語は日本語なのか?やっぱどこへ行っても日本語は通じる?」アニメでは日本語は宇宙共通言語だ。
「にほんご?ちいきによって、つかうことばもちが...ええええ、つうじるの?このことばはこのくにでしかつかってないのに」彼女は話している途中、いきなり”(;゜Д゜)”みたいな表情をした。
「今更気づいたかよ!でもここで使う言葉は大体俺の国のと同じみたい。」
「みか、はいるわ。あのひとおきたよね?」ドアのそとから誰かの声が聞こえた。
「いいよ、おねえちゃん。」
少女、名前はみからしい、のお姉さんらしき女が部屋に入ってきた。
姉もみかと同じく黒髪が長くて、獣耳としっぽが生えてるけど、おっぱいはみかより大きい。
「こんにゃんみは、わたしはみく、このこはいもうとのみかだよ。」こんにゃんみは?挨拶みたいなものか?
「そしてわたしたちはおおかみの”しりおのま”だよ。」
「しりおのま?」
「そのいみはけものにんげんだよ。」みかが説明した。
「そうか。助けてくれてありがとうございます。」助けられたからとにかくお礼を...
「ございます?」二人とも理解できないような表情をした。
「えっ、もしかして敬語を使ってないの?」
「けいごはなにかわからないけど、ないみたい。」
なるほど、ここの言語は日本語と似てるけど、違う部分もある。
1.漢字とカタカナがない。
2.敬語がない。
3.挨拶などは違う。
そして文化も元の世界とけっこう違うみたい。どうやら慣れるのは大変らしい。
「そういえば、あなたのなまえは?」
「あゝ、俺は伊井夏瀬だ、なつせで呼んでいいよ。見た通り普通の人間だ。」
「あなたはにんげんなの、はじめてみた。」みかはしっぽを振りながら興味ありそうな目で俺を観察してた。
「こらみか、しつれいだわ。わたし、むかしとなりのまちへいったとき、にんげんとはなしたことがあるよ。まほうはつかえないけど、まほうみたいなどうぐをつくったらしい、にんげんはかしこいいきものだね。」みくは人間は賢い生物だと記憶している。
「この世界では、人間はどこにもいるのか?」
「そうみたい。そうだ。みか、これからゆうしょくつくるから、そのあいだなつせくんにこのあたりをあんないしてね。」
「はい。なつせくん、からだのぐあいはどう?」たぶん彼女にとっては珍しい生物と話せるから、みかはたのしそうな口調で言った。
「すごく元気だぜ、よろしくね。」
。。。
みかたちの家は一階建ての小さな建物で部屋二つ、やや大きいダイニングテーブルと台所がある。
もちろん、ガスなんかない。火でご飯を炊くのだ。
一番驚いたのはトイレと風呂場がないことだ。
獣人たちは、ウンコを壺の中に置いて回収したり捨てたりするらしい。オスなら直接おしっこを木の養分にすることもある。
お風呂は、みんな夜に村の公衆浴場で済ませる。
もののむらは、五十人ぐらい住んでる小さな村だ。中央に公衆浴場、市場と集会所があって、周りに家が並んでる。
村の南に川、北に森があって、ちょっと僻地だけど、森から豊かな資源をもらって自給自足できる。
「なつせくん、あれはこうしゅうよくじょうだ、よるしちじからくじまではいれるよ。そのとなりは...」みかが一つずつと村のことを紹介してくれた。
。。。
「おう、そこのにんげんのおにいちゃん、どこからきたんだ?このむらのめいぶつをためしてみる?こんかいはおれのおごりだぜ。みかちゃんもいる?」市場でぶらぶら散歩した時、あるヤギの獣人のおじさんに呼ばれた。
「わい、ありがとうにゃん。なつせくん、これはやさいじゅーすだよ。けんこうにいいしうまいから、かんこうきゃくにはだいにんきなのみものだよ。」オオカミなのに”にゃん”かよ!
「そうか。俺は...とにかくめっちゃ遠い場所から来た。おじさん、ありがとう...にゃん?」
「はは、おにいちゃんよくことばつうじるな...ええええ、つうじるの?」みかと同じ反応かよ!
「俺の国の言葉と全部同じじゃないけどね。あゝ、これうまい。」
そのあと、市場でいろいろな物をもらった。
この国全体かこの村だけかわかんないけど、みんなとても親切だ。
たぶん敬語がないので、特に誰かを尊敬したりしないから、人々の距離感がない。
この村はみんな仲良く暮らしてる。獣人はオオカミ、ヤギ、狐など違う種類がいるのに、不思議だ。それにみかの話によると、この世界では種族間の争いがあるけど、差別することはほとんどない。アニメでは人間が亞人を差別視することが多いから、その点もアニメと違う。
。。。
夜六時、みくが晩飯を用意したから俺たちは家に戻って一緒に食べた。
「うわー、美味しそう!」異世界料理か、楽しみだな。
「えへへ、おねえちゃんのてづくりりょうりはとてもうまいよ。」
「ではみなさん、しょくじのまえにめがみさまにいのりとかんしゃを。てぉにゃん。」
「てぉにゃんー」
「て...てぉにゃん。」みくとみかは両手の指を絡めて、目を閉じてキリスト教のアーメンのような祈る言葉を綴ってから、俺も真似して言った。
俺はフォークである美味そうな肉を刺してよく観察した。
その肉は小さく切られて食べやすいし、調味料の使い方も上手で良い香りがして、肉汁もたっぷりだった。
口に入れると、すぐ溶けるの柔らかさを感じて、肉汁が口の中で爆発したような衝撃的な口感が襲ってきた。
「これは...牛肉か?」
「もりんうしのにくだよ。このうしは...もぐもぐ...もりのなかにすむものだよ...もぐもぐ...おねえちゃんはかりびとだからときどきたべれるよ...もぐもぐ...のこったのはむらびとたちにうっておかねをかせぐ...もぐもぐ...ちなみに、ちょうみりょうはおねえちゃんのひでんだよ。」みかがもぐもぐ食べながら説明した。
「そうか。あの、草食動物の獣人もいるけど、彼たちは肉を食べる?」
「たべないの。わたしたちしりおのまはもともとどうぶつからしんかしたからね。でもわたしたちはほかのしりおのまをたべないよ。あゝ、にんげんもたべないからあんしんしてね。」
「なるほど。」てかなんでそう言いながら獲物を見る表情で俺をじーと見てるんだ?
食事の後、みくは皿を洗いに河辺へ行った。水流はいつもやや激しいから汚い水は河の下流へ流して、上游は常にきれいだ。
。。。
そしてみかと俺は公衆浴場へお風呂に入りに行った。もちろん混浴はない。
浴場の中で飲み物売りのヤギおじさんと会った。
第一印象と違って、腹筋がすごい奴だ。
「よ、なつせくんだっけ?こんにゃんは。」おじさんは話しかけてくれた。
「あ、はい。こんにゃんは。」
「どう?ここのせいかつ?これからここにすむ?」
「戻る方法が分からないから、しばらく住む。」
「そうか。」
「この村はみんな親切で、生活リズムものんびりだね。気に入ったよ。」
「はは、よかった。」
「あの、ちょっと気になるけど、なんでにゃんって挨拶するの?猫の獣人はいる?そういえば見なかったね。」もしかして猫は特別な存在?
「われわれしりおのまのめがみさまはねこだからね。ねこのしりおのまはめがみさましかいないんだ。」
「そうなんだ。」猫はどこでもすごい存在だね、元の世界でも、猫を神様と視する人もいる。
「もうくじか、さきにかえるぞ、またね。」
「あの、何で時間がわかるの?」時計なんかないけど。
「しりおのまはじかんにびんかんだ。それじゃ。」おじさんはお風呂を上がって、浴場を出た。
生理時計っていうことね、すごい。
さて、俺も出ようか。
。。。
俺はどこに住むかわかんないからみかの家に戻った。
「なつせくん、おかえり。へやがふたつあるからここにすんでもいいよ。わたしはおねえちゃんとねる。」知り合ったばかりの男と一緒に住むのが変なことじゃないみたいに、みかが俺を誘った。
風呂上がりのみかの体からいい匂いがした。
落ち着け!彼女は獣人だ。一緒に住んでも問題ない。それに同じ部屋じゃない。
「いいの?ありがとう...にゃん。」やっぱにゃんを付けるのはちょっと慣れないな。
「いいよ、ふぁ~あしたからはたらかせるからはやくねてね。おにゃんすみん~」みかがあくびをして部屋に入った。
「おにゃんすみん。」
いいね、異世界生活。
明日はもっとこの世界のことを習おう。
生まれ直した命で、楽しむさ。
もしかしたら、人生の意味を探せるかもね。
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一度死んだけど。
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