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愛を知らない僕に愛を教えてくれたキミ。

作者: 七瀬

僕は何事も、 『結果』が全てだと考えて生きてきた。

失敗をする事は、僕にとって苦痛でしかない!!!


如何に、、、失敗をしないで出来るかが僕の毎回の課題になっている。

だから、 『恋愛』も僕にとっては義務と言うか、、、?

生きていくうえで、必要ではないモノとしてみてきた。



僕の名前は 『中條 作馬』25歳、一流企業で働いている。


僕の母親は、、、僕を厳しく躾けた!

学校の成績が落ちないように、小学生の時から家庭教師をつけ

習い事もたくさんした。


そのおかげもあって、学年では常にトップ5まで入っていた。



でも、中学生、高校生、大学生となると......?

友達同士でも、 『恋愛』の話になったり高校生の時には、、、。

僕の男友達は、みんな彼女がいたが僕はまったく興味がなかった。



まぁ、簡単に言うと......?

僕はまったく 『恋愛』をしてこなかった。


だから、現在25歳の僕は女性の扱い方がわからない!

仕事の事なら、話せるのに......。


プライベートの話になった途端に...。

僕は無口になり、僕と話していた女の子も何処かに行ってしまう。



それでも、僕は仕事に専念した。

女性に目もくれず、、、ひたすらに仕事に打ち込んだ。



でも、、、職場に新しく入って来た女性に僕は恋ごころを抱く。

初めて、女性を意識した人だ!


彼女の名前は 『田中 美咲』23歳、可愛らしい女の子だ!



僕はこの時ほど、 『恋愛』をしてこなかった事を後悔することはない!!!

彼女と二人きりなる事もあるのに、、、何も僕から話せない!


何を話したらいいのか?

まったくわからないからだ!!!



例えば、、、? 彼女が僕に何か飲みたい物はありますか?

と聞いてきた時のこと。


『中條さん! 何か飲みませんか? 私作りますよ~!』

『じゃ、コーヒーで!』

『はい!』


...数十分後! 彼女が僕の為にコーヒーを作ってきてくれた。


『中條さん! はい、コーヒー! どうぞ~!』

『うん、そこに置いておいて!』

『ははい』



こういう時の 『正解』ってなんなのだろう??


『わざわざ作ってくれてありがとう!』 とか?

『とっても、田中さんが作ってくれたコーヒー美味しいよ!』とか?

『田中さんって? コーヒー作るのうまいんだね!』とか?


取りあえずは、ちゃんとお礼を言うべきだったのかな、、、?

...こんなちょっとしたことでも、悩むぐらい僕は彼女の事を意識している。


▽ 


でも、とうとう僕にもチャンスが巡ってきた。

職場の飲み会で、僕は彼女の隣になったのだ!


『中條さんは、お酒強いんですか?』

『まぁ~飲める方だと思うよ。』



...実は、、、まったく飲めない!

でも、彼女を目の前にしてカッコつけて飲めないお酒を飲んだ!

案の定、僕は最初から飛ばしたせいもあって、べろんべろんに酔ってしまった。


でも、彼女は僕の看病をしてくれた。

こんなどうしようもない僕の看病を......。


僕は彼女と二人で、家の方まで送ってもらって...。

普通は、逆だよなとか思いながら! 彼女に申し訳ない気持ちとカッコ悪さと。


しかも、僕は彼女の前で、、、嘔吐している。

優しく、僕の背中をさすってくれた彼女。


『大丈夫ですか? 本当は飲めなかったんですよねぇ~中條さん! 

ごめんなさい! 頑張って飲んでくれたんですよねぇ~!』

『そ.そんな! 田中さんは何も悪くないよ~! 僕が飲めないお酒を飲んだ

のは、キミにカッコいいところ見せたかったから、、、ごめんね! 迷惑かけ

ちゃって!』

『中條さん、今の方がいいですよ~! 物凄く自然体で! 私、今の中條さん

好きだな~!』

『ホントに!?』

『はい。』



僕たちはこの日をキッカケに付き合いだした。

僕にとっては全て、初めてのことで緊張や失敗のしっぱなしで......。

でも、それが楽しい!!!


初めて芽生えた感情もたくさんある。

彼女と付き合えて良かった。



『今は、愛を知らない僕に彼女が愛を教えてくれている』



最後までお読みいただきありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[一言] 本当に必要としてくれる異性とめぐり合えてよかったです。
2018/03/17 13:11 退会済み
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