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第7話 温泉回が私をためしている

 お風呂場で服を脱ぎ出そうとしているウサミミ隊員ユスティーナさんと、褐色金髪メイド少女ウルシュラちゃん。


 その二人に、私は待ったをかけた。


「二人ともよく聞いてください。私は異世界から召喚されたばかりの身。この世界の事はほとんど何も知らないのです」


 フッ……と自嘲意味に語る。


 そんな私のセリフを聞いて色々と想像したのだろう。ユスティーナさんは表情に憂いの陰がかかり、ウルシュラちゃんは無意識にキュッとドレスエプロンを掴んでいる。


  「私はこの世界にいつまで居られるのかは分からないけれど、今後の為にも、ここの文化を深く知らなくてはならないと感じています。どんな些細な情報でも、私という異世界人を経由する事で魔王とやらを打ち倒すキッカケに繋がるのかも知れない」


 熱弁をふるいながら、チラッと二人の反応を見てみる。ユスティーナさんの『さすが勇者様…』という尊敬の眼差しが痛い。ごめん……それはただの言い訳なんじゃよ。


「今頼れるのはユスティーナさんとウルシュラちゃんだけなのです……」


 それに感銘を受けたのか、ユスティーナさんは微かに涙を浮かべながら、「はい……」と答えてくれた。ウルシュラちゃんもコクコクと首を縦に振ってくれている。


 嗚呼……持つべきものは大切な仲間なんだなぁ!!


「手始めにこの世界の衣服の構造を知りたいのです。衣服は文化の集大成ですからね。衣装を観察すると、その背後に隠された様々な情報がわかってくるのです」


 ふむふむと、興味深そうに頷くウルシュラちゃん。ドラマや舞台劇の衣装さんからの受け売りだけれどね!!


「想像だけれど、魔王の手下が着ている衣装の実物か、絵なんかがあれば、そこから弱点を考察する事が出来るかもしれない」


 なるほど……と、真剣に考えるユスティーナさん。ウルシュラちゃんは瞳の奥で好奇心回路がギュんギュんしているようだ。……この子、やっぱりただのメイドじゃないようだ。


「という訳なので!」


 私はユスティーナさんを正面から抱きしめた。


「えっ……えっ?」


 踊り子衣装のままの私に抱きつかれて彼女の興奮ボルテージが上がっていくのがわかる。その彼女の耳元で吐息混じりに囁いた。


「脱がしてあげるから、じっとしてて」


「あっ……はい……お願い……します……」


 上目遣いでそう呟く彼女は本当に愛らしい。


 ユスティーナさんがセーフハウスに入るまで着用していた甲冑は現在全てリビングで干してある。今彼女が着ているのは甲冑の下に着込む、いわば簡易戦闘服だ。動きやすさを優先しており、万が一甲冑が無くても戦える事を想定されていると見た。


 左手をユスティーナさんの腰に回して離さないようにしながら、右手で彼女の上着のボタンを上から焦らすように外していく。


「この上着は、甲冑の下に着込む物なんだよね?」


 申し訳程度とはいえ、衣服研究の真似事を続ける。


「は、はい……甲冑に擦れるのを防ぐのと同時に多少の防刃対魔効果があります……」


「擦れるのは……ここかな?」


 王都へ向かう道の途中でたっぷりと両手で堪能した彼女の胸に踊り子衣装ごと、私の体を押し付ける。むにゅっと彼女の胸が変形する。瞬間、甘いため息が彼女から漏れた。


 そしてわざとらしいタイミングで、少し彼女から離れる。


「あっ…」と寂しそうな掠れ声が聞こえた。ねっとりからの焦らしコンボは効果抜群だ。


 そのまま上着の残りのボタンも全部外してしまう。上着の下にはノースリーブハイネック型のインナーを着用していた。筋肉の動きをサポートする魔法陣が込められた魔導器具らしい。どっかのサッカー選手が知ったら喜んで売り出しそうだね。


 上着の前ははだけさせたままにして、次は可愛らしい装飾が施されているキュロットに手をかける。


 ユスティーナさんは魔導士とはいえ騎士団に所属している以上、馬術も相当な腕前を持つ事は想像に難くない。本来なら長ズボンを着用するべきなのだが、近接戦闘が不要なのか、それとも女の子としての意地なのか。可愛いキュロットで女の子さをアピールしていた。融通を効かせてくれた騎士団に感謝しよう。願わくば非戦闘時にはミニスカをはいて頂きたいものだ。


 キュロット後上部にはボタンでサイズを調整できる穴が開いている。ユスティーナさんのような獣人用に尻尾を出しやすいデザインになっているのだ。獣人にとって、尻尾は重要なバランサーを兼ねている。ズボンの中に仕舞い込む事はすなわち、彼らの戦闘力を奪う事と同意義なのである。


 その後ろからちょこんと見えるユスティーナさんの兎尾は実に愛くるしい。そんなもふもふした彼女の尻尾を撫でる。この時に彼女が浮かべるうっとりとした表情はとても扇情的だ。


 キュロットを下げるのに合わせて、私もしゃがみこんだ。自然と、ユスティーナさんの前に跪く形となる。主従が逆転したかのような状況にユスティーナさんは焦るが、有無を言わせない。


「ほら、右足上げて」と、強めの上目遣いでユスティーナさんを促す。


 私はMっぽい動作でS的な役割を演じるのが大好きなのだ。逆転プレイは蜜の味。


 言われるがままに右足をあげたところを狙って、その太ももの内側に軽く手の平を滑らせる。「ひゃうっ」と可愛らしい声が漏れた。


 そのまま右足の下からキュロットを滑り落とし、同じ要領で左足からもキャロットを抜き取る。



 私は立ち上がり、改めてユスティーナさんを見つめた。


 はだけた上着。その奥にはユスティーナさんのたわわな胸の存在感を更に強調させてくれるハイネックノースリーブインナーがある。


 乗馬中に触れてみた感触から、そのインナーの下にはなだらかな腹筋と、縦に流線型を描いているおへそが存在しているに違いない。


 下半身にはパンツしか残っておらず、白い太ももが露わになっている。


「……なるほど、これが獣人の騎士が着用する衣装の構造なんですねぇ。勉強になりました。 私の世界では獣人はお伽話にしか存在しないからね」


 努めて明るい声を出す私。そこまで熱っぽい視線を私に飛ばしてきていたユスティーナさんそれで理性が戻ってきたようだ。


「お、おおお役にに立てたようで何よりです……」


 もじもじっと太ももの内側を擦り合わせ、少し非難するかのような視線を私に向けてきた。しょうがないじゃん……ウルシュラちゃんの前ですよ。



 そして私はウルシュラちゃんに振り向く。


「さ、ウルシュラちゃんも脱いじゃおうね」


 ユスティーナさんにやったような、ハリウッド映画の濡れ場のようなねっとり脱衣プレイは当然ウルシュラちゃんにはしない。私は幼女の前では紳士淑女でありたいのだ。


 ウルシュラちゃんが着ている衣装は、私の知るメイド服とほぼ同じような構造をしている。ドレスエプロンの腰のリボンの結びを解いて、襟元のタイとボタンを外す。


 あとはバンザーイのポーズを取ってもらって、黒色基調のワンピースを上からすぽんっと脱がす。


 ワンピースの下は、控えめな胸を包むキャミソール。

 そして! ここが重要です!!

 なんと下は! かぼちゃパンツ!!

 ふわもこなかぼちゃパンツ!!! 

 なのです!!


「これ可愛いなぁ! ここのメイドさんはみんなこんなパンツを履いているの?」


 とユスティーナさんに尋ねてみる。


「ええ。その方がスカートも広がって、見栄えが良くなりますからね。王都での評判は良いのですよ」


 なるほど。パニエの役割も果たしているのね。


「んー。やっぱりゆりか様、お姉ちゃんみたい」


 バンザーイでワンピを脱いだ時に乱れた髪の毛をふるふるとさせながらそう呟くウルシュラちゃん。


 ズキューン! 私の中のお姉ちゃんゲージが高まってきましたよ!!


 この子は表情の変化量が少ないってだけで、中身は普通の女の子とそう大差無いんだなぁ。将来が楽しみですよぐへへ!!


「さて。私も脱いじゃいましょう」


 パパッとさっきまで着ていた踊り子衣装を脱いですっぽんぽんになる。


 この踊り子衣装脱ぎやすすぎでしょ。ねっとり脱衣プレイ出来ないじゃん。貴族どもは実に情緒がないなぁ!! そのうち私がねっとり脱衣プレイに適した踊り子衣装をデザインしてやる!


 そんなよく分からないところに憤慨している私の側で、ウルシュラちゃんもキャミソールとかぼちゃパンツを脱いだ。


 きゃー!! 幼女のすべすべしたカラダが私の目の前に!!


 ウルシュラちゃんの褐色肌は、天然物だ。


 湯気で暖められたのか、軽く汗ばんだ部分が光を鈍く反射させ、肌をしっとりと柔らかくみせてくれる。反対に影となった部分とが生み出すコントラストで、彼女の十分に細いカラダにメリハリがついたかのように錯覚させられる。エキゾチックで大人びいた肌色だ。


 そのアンバランスさにクラクラしつつも、年齢相応に丸みを帯びたお腹にロリ成分を見出して癒される。


 ユスティーナさんも、恥ずかしがりながらパンツを脱いで全裸となった。


 彼女は人間に近いとはいえ、そこはやはり兎人。腰からくるぶしまでを繋ぐ強靭的な筋肉の上は、衝撃吸収材としての役割を果たす、厚めの皮下脂肪で包み込まれている。肉感的な下半身は……そう、ハイヒールと網タイツを履かしてほっぺでスリスリしたくなる。


 もとより白かった肌色は、その透明感の高さから、温まった血の色を透けさせてピンク色に染まっている。 彼女をその扇情的な肌色に染め上げたのは私であるという事実に、軽く興奮を覚える。 たわわな胸と、そしてボリューミーなお尻と脚。 腰には少しお肉が載っているが、胸とおしりの落差で十分くびれてみえる。



 ウルシュラちゃんとユスティーナさんが横並びで目の前に立っている。間違いない。天国はここにあったのだ。


 私の中の『もう日本に帰れなくなってもいいやゲージ』がまた大きく高まった。

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