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12ヶ月

3月の始まり

作者: 山側 森


シノブを買いました。




パソコンでもスマートフォンでもなく、万年筆を手にして綴る。

ぺらりと紙をめくって、時々見返して笑ったり眉間にシワを寄せたり。

毎日は続かないから、書きたいときに書きたい分だけ。



来月から新しい年度が始まるから、なんだか新しいことがしたくなって手を出したグリーン。

掌にすっぽり収まってしまう小さな緑。人参の葉っぱみたいな姿が懐かしくて愛らしい。

ビルに囲まれたコンクリートジャングルに埋もれていると、時々息が詰まりそうになる。

360度森に囲まれて育った私。地元が大好きな私。やりたいことを叶えるために暖かい寝床を置いてきた。

上手くいかないことも、ちょっぴり褒められて舞い上がることも経験してる。

慣れるまでどの位時間が必要だったっけ。もしかすると未だに慣れていないのかも。

それでも、いい。

今年度も頑張りました。



失敗も挫折も後悔もたまに憤怒もしたけれど、嬉しいことは辛いことの百倍だよって祖母の言葉。

百分の一しか嬉しいことは起こらないけれど、その分百倍嬉しいんだよって教えてくれた。

どれだけ悔しくても涙しても絶対笑ってやるって決めていた。

少しずつ、認めてもらえるようになったよお祖母ちゃん。

自惚れちゃいけないよね、注意する。だけど喜ぶことも大事なんだよね、お祖母ちゃん。

芽が出たサツマイモが可愛かったからって、窓際に置かれていた小さな緑。

ふとね、それを思い出したんだ。

見つけたものを大切に思うか捨てるかは人によって違うけれど、沢山のことを大切に思える貴女のような人になりたい。




ちゃんと成長してくれるかな。

大切にする。

すぐには分からなくても、いつか気付いて驚くような成長をするんだ、シノブと一緒に。







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