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短編集

追跡! とある悪役令嬢!

作者: 楠木 翡翠

【作者より】

拙作は会話文のみです。

「」……キャスター

『』……VTR

(悪役令嬢の名前、悪役令嬢の婚約者の名前、ヒロインの名前)……VTRの字幕テロップ


※ 「ざまぁ」、「ざまあ」ネタははじめて書いたので、とてつもなく疎いです。

これで正しいかどうかは分からず、グダグダ感があるかもしれませんが、どうか温かな眼差しでご覧にいただけると幸いです。

「みなさま、こんばんは!」

「こんばんはー」

「今日から始まりました! 新番組、「追跡! とある悪役令嬢!」!」

「この番組は全国の視聴者から送られた様々な学園に通っている悪役令嬢を見ていく番組です」

「それでは早速、始めましょう! VTRスタート!」



 ◇◆◇



「このご令嬢は成績優秀で容姿端麗。まさしく彼女は聖女! という感じでなのですが……」

「ですが?」

「性格はちょっと残念なんですよねー……」

「どういうところが?」

「彼女は高飛車な方なんです」

「高飛車とは?」

「簡単にですが、地味な子をいじめたり、上から目線でマウントを取ってくる嫌われ役……よって彼女は()()()()です」

「聞いていてちょっと残念ですね……」

「あと、お友達は必然的に彼女の取り巻きになり、一緒になってヒロインをいじめたり、犯罪者に仕立てあげたりします」

「女性の世界は怖いですね……」

「ええ。とっても……」

「おや? ちょっと地味そうな女性がやってきましたね?」

「こちらの方は本日のヒロインにあたります」


『きゃあ!!』


「あっ、ヒロインが転びましたね。大丈夫でしょうか?」

「これが悪事の始まりになりますね」


『あら? どうしたのかしら? ここで(つまず)くところではないでしょう?』

『もしかして、きちんと下を向いて歩いていないのかしら?』

『しっかり周りを見て歩かなきゃダメじゃないですの?』


「わざと脚を引っかけて転倒させようとしたのですね! 酷いです!」

「映像の中ですが、やはり女性の世界は怖いですね……取り巻きも一緒に笑ってますし……」

「あぁ……ヒロインが泣きそうになっていますね。周りの子たちはクラスメイトなんでしょう? ヒロインを助けたりしないのでしょうか?」

「残念ながら同級生はヒロインを助けたりするといじめられる可能性がありますので、助けたくても助けられません」

「なんだか複雑ですね……」


『おい! 大丈夫か!?』


「あれ? なんか救世主らしき人が出てきましたね!」

「彼は悪役令嬢の婚約者(フィアンセ)に当たる人物です。ここから先は個人情報のため、名前は電子音にて伏せさせていただきます」

「お願いします! どうかヒロインを救ってあげてください!」


『は、はい……大丈夫です……○○様(悪役令嬢の婚約者の名前)、私を助けていただきありがとうございます!』

『いいえ、こちらこそ。怪我はないか?』

『ええ、おかげさまで。○○様(悪役令嬢の婚約者の名前)、本当にありがとうございます!』

『こういうことをする者がいるから気をつけて』

『はい!』


「ヒロイン、救われましたねぇ……よかったです」

「そうですね。例のお三方はなにやらひそひそ話していますね……」

「おそらく何かを企てているのではないでしょうか?」

「それはどうだか分かりませんが……先ほどまでのVTRは彼女らが高校一年生くらいのものだそうです。続きましては、二年後の卒業パーティーの映像になりますね。どうぞ」



 ◇◆◇



『おい、△△(悪役令嬢の名前)!』

『何かしら? ○○(悪役令嬢の婚約者の名前)』

『俺は△△・○○・□□(悪役令嬢の名前)との婚約破棄することを宣言させていただく!』


「ええっ!? ここで婚約破棄ですか!?」

「ええ。卒業パーティーの和やかな場で婚約破棄することは学園に通う悪役令嬢の定番です。さて、今回はどんでん返しはあるのでしょうか!?」


『う、嘘……どうしてですの!? わたくしはあなたのことをずっと愛してきましたのに……!?』

『△△(悪役令嬢の名前)、残念だったな。お前は○○(ヒロインの名前)のことを一年生の頃からずっといじめ続けていた! 彼女が傷ついているにも関わらずな!』


「なんか、周りがざわつき始めていますが……?」

「さて、ここからですよ!」


『お前の周りの人間を含め、最低な人間だな!』

『『…………』』

『……なんですって……!』

『お前はいずれ処刑される……ギロチンで公開処刑をな!』


「ギロチン処刑!? これも定番なんですか?」

「処刑には様々な手段がありますが、今回はギロチン処刑みたいですね」


『○○様(悪役令嬢の婚約者の名前)、お止めになってください!』


「おっ、ヒロインが登場しましたね」

「どうなるのでしょうか?」


『○○(ヒロインの名前)、すまないな。あの女はそうしないとまた同じことを繰り返す。だから処刑するんだよ!』

『…………○○様(悪役令嬢の婚約者の名前)、私はあなたとの婚約内定を許可させていただきましたが、内定を見送りたいと思います』

『なんで!? なんでだよ!?』

『私は○○様(悪役令嬢の婚約者の名前)にいつも助けられていました。優しくて、会話していても楽しかったですし。しかし、今の話を聞いてショックを受けました。人の命を粗末にするあなたこそ最低な人間だと思っています。さようなら』

『……おい……待ってくれよ……』

『近づかないで! 穢らわしい!』


「悪役令嬢には婚約破棄を宣言して、ヒロインには婚約内定したのはいいものの内定取り消しされるってどんだけ……」

「彼は相当なクズ(?)なんでしょうね。周囲から笑われていますし……」

「残念な奴ですね」

「そうですね。VTRは以上になります」



 ◇◆◇



「ところで、この番組はこのようなスタイルで放送するのですか?」

「はい。毎回このような感じで放送しますので、視聴者のみなさまの投稿は右上のQRコードからお願いいたします!」

「採用された方には素敵なプレゼントをご用意していますので、お気軽に投稿してくださいね!」

「それではまた次回お会いしましょう!」

最後までご覧いただきありがとうございました。


果たして拙作は「ざまぁ」、「ざまあ」と言えるのだろうか……?


※ 番組は続きませんし、拙作の続編はございません。


2025/11/19 本投稿

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― 新着の感想 ―
いっぱいネタが転がっていそうですね! さすが貴族社会!(笑)
ざまあでいいんじゃないかなあ(*´ω`*) でもキャスターが第三者視点で語るならもう少しツッコんだ話をして欲しかった気がする! 『こういう婚約は家同士の契約なのに令息が簡単に破棄出来るのかしら?』とか…
読みに来ました(^^) 視聴者投稿型のざまぁなんですね♪w キャスターのやりとりが漫才ぽくて面白かったです\(^o^)/♪
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