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第7章:月曜日の神話

月曜日は、神童だった。


そう語る者が現れたのは、月曜革命が始まってから数週間後のことだった。

ネットの片隅に、ひとつの投稿が浮かび上がった。

「月曜日は、神の声を聞く日。

神童が遣わされる日。

それが、我々の一族に伝わる言い伝えだ」


主人公は、その言葉に目を奪われた。

自分の祖先にジェロニモがいるというホラ話を思い出した。

あれも、神話だったのかもしれない。

歴史を感じさせる人物を祖先に持ちたい——

それは、月曜日のような“始まり”を欲する気持ちだった。


彼は、家系図を書き始めた。

自分で終わる家系図。

でも、その途中に、誰もが知る著名人の名前を混ぜ込んだ。

それは、神話のような遊びだった。


「僕は、橋の下で拾われた赤ん坊だった。

忌むべき先住民との子供だった。

でも、先住民は喜んだ。

これで一族は虐げられなくなる。

和人の仲間入り。

神の血を分け与えた。

繁栄の血を分け与えよう。

神童を遣わす」


それは、祖先からの手紙のようだった。

未来の日本のために尽くした兵士。

坂本龍馬のような人。

彼らの声が、月曜日にだけ聞こえる気がした。


リクウィッドは、液体のまま主人公の肩に乗った。

「君の中に、神話がある。

月曜日は、その神話を語る日だ」


主人公は、月曜日にだけ語り部になった。

ブログに、物語を綴った。

祖先の声、神童の記憶、月曜日の神話。


読者は増えていった。

「月曜日が好きになった」

「月曜日にだけ、心が動く」

「月曜日は、神話の始まりだ」


月曜日は、再生された。

神童として、語り継がれる存在になった。

リクウィッドは、精霊から預言者へと変わった。


そして、最後の月曜日が訪れる。

人気者になった月曜日。

その姿を、エピローグで語ろう。


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