第6章:月曜日の革命
月曜日を、祝日にしよう。
主人公は、そう決めた。
きっかけは、図書館が休館だったこと。
それだけで、月曜日が嫌いになる。
でも、逆に考えた。
「月曜日が休みだったら、どれだけ救われるだろう?」
彼は、SNSに投稿した。
「月曜日を祝日に。#月曜革命」
最初は誰も反応しなかった。
でも、少しずつ“いいね”が増えていった。
リクウィッドは、スマホの画面の中で液体のように揺れていた。
「月曜日を癒しの日に。
それは、世界を少しだけ優しくする革命だよ」
主人公は、さらに投稿を続けた。
「自殺率や躁鬱病を減らすために、リチウムを水道水に混ぜよう。
地域によって水源が違う、自殺率が違う。
月曜日にだけ、リチウムを少しだけ混ぜる。
それだけで、世界は変わるかもしれない」
賛否両論が巻き起こった。
「危険だ」「非科学的だ」「でも、面白い」
月曜日が、議論の中心になった。
それだけで、革命は始まっていた。
主人公は、月曜日にだけ人助けをするようになった。
自分にお金や時間を使うより、相手に使う。
手を貸すほうが、健康になった。
ただし、自己犠牲しすぎないこと。
無理はしない。
それが、月曜日のルールだった。
彼は、月曜日にだけブログを書くようになった。
「嫌われ者の月曜日を人気者にしよう」
そのタイトルが、少しずつ広まっていった。
リクウィッドは、液体のまま街を流れていた。
バス停に並ぶスーツ姿の人々の足元を撫でながら、囁いた。
「月曜日は、始まりの革命。
誰かが始めれば、誰かが続ける。
それが、月曜日の力だ」
主人公は、月曜日にだけ歌を作った。
替え歌で毒を吐き、笑い、泣き、そして癒された。
それは、月曜日の“ハッピーテロ”だった。
月曜日は、少しずつ変わっていった。
嫌われ者から、話題の中心へ。
そして、次は——神話になる。
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