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白いツバサ

操り人形の少女

作者: リィズ・ブランディシュカ



 とある少女の人形が椅子に乗っている。


 人形は自らの意思では動けない。

 

 けれど、糸を付ければ動けるようになる。


 だから、天から降ってきたその糸を受け入れた。


 元から逃げる事などできないが。それでも心が受け入れた。


 人形は、好きなようには動けない。


 動かされる事しかできないけれど、それでもマシだと人形は思う。


 今まで人形は、ただそこに在り続ける事しかできなかったから。


 だから操り人形でも満足していた。


 自分の意思ではなくても、色々な場所に行く事ができたのが嬉しかった。


 しかし、そのうち欲が出てきた。


 自由になりたいという欲が。


 自分の好きな場所に行きたいという欲が。


 しかし自分では動けない。


 だったらと人形は、


 自分で糸を作ろうとしたし、動けるようになろうともした。


 結果、努力は実を結ばなかった。

 

 人形は、諦めて現状に満足するしかできなかった。

 

 自分の思い通りには生きられないけれど、今の状況はじっとしていなければならなかった過去よりはずっとマシだからと。



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