STOP
ジャカルタで数日過ごした後僕たちは次の目的地のバリ島に向かうためにスカルノハッタ国際空港に来ていた。
国内線ターミナルは大勢の観光客などで賑わっており油断をするとすぐに迷子になりそうなほどであった。
「さて僕たちの航空会社はと…」
インドネシアの航空会社のチェックインカウンターを探し辿り着くとそこには右往左往している人だかりのようなものができていた。
どうしたんだろうと僕たちは近くで忙しなく動く航空会社のスタッフに声をかけると、「バリ島に行く便が本日欠航になりました。どうやら相当な霧がかかっているみたいでして」と早口ながらも丁寧に説明してくれた。
「どうする亮介?」
僕は亮介に判断を委ねる。
「どうするも何も今聞いた通りだろ。本日は無理だから手続きして今日はどこか近くに泊まるしかないだろ」
そうして僕たちは翌日の便にずらし空港内のホテルに宿泊することにした。
しかし翌日も同様の理由で飛行機が出発することはなかった。
「すみません本日もバリ島が霧がかっていて。。下手をすると明日も…」航空スタッフはそう申し訳なさそうに話す。
「よし計画の変更だ」
亮介はそう言った。
「陸路でジャワ島の東端まで行きそこから船でバリ島に渡る」
「陸路で!?」
僕は思わず突っ込んだ。エリーは僕に対しなぜ驚いているのかという表情であった。
「陸路って言ったってジャワ島は広いよ?」
僕はエリーに対しても説明を加えるように亮介に言う。
「かまわねぇよ。どうせ焦ってもない旅なんだから。それに…」
亮介はシニカルに笑った。
「広大な陸路旅なんて面白そうじゃねぇか」
こういう時の亮介は止めようがないことを他の誰よりも僕自身知っていた。




