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ロストテクノロジーは誰のためにあるの?  作者: 維岡 真
第2部 二人の英雄伝説ーLiberal wayfarerー ホーチミン編
38/49

絶対の永遠

「ヘーイ亮介!!」

 二人のお姉さんが近づき腰や尻をふりふりとさせながらダンスをする。

「なんだいマイキティ」

 勝手に盛り上がる亮介たちを尻目に高垣たちは白々とした目でその始終を見ていた。

「おっと、悪いね」

 曲を止めて亮介が平謝りをする。

「で、興味があるのかいこの話に?」

 と挑発するように高垣たちを煽った。

 確かに亮介は「レイキリョク」と言った。それがなんなのかは僕にはわからなかった。

「なんだ。なぜ君がそれを知っている?」

「そして確かに彼は今ジングウジと名乗ったぞ」

 高垣とTrenが警戒するようにいう。

「んー聞こえないねぇ。じゃあ……」

 亮介はがばりと振りかざしてドアに注目させた。

「ご来店〜」

 と、そこから出てきたのはエリーだった。

「彼女は!」

 高垣たちは驚いた表情を見せる。

「彼女こそのまさにそれ」

 と亮介はもったいぶった手品師のステッキのように、

「霊気力なのです!」

 と高らかに宣言をした。


「キマイラの夜に」

 昔、神宮司亮介が話したことがある。

「日本のNothing's Carved in Stoneっつーバンドの曲でよぉ。すげースローなんだけど胸にくるもんがあんだよ」

 亮介は自分の爪を見つめながら続ける。

「もしかしたら俺の血にもキマイラが流れているのかもしれねぇ」

 またいつものように意味がわからないことを言っていると思っていたがどういうわけかあれから6ヶ月経った今も鮮明に覚えていた。


「彼女は……」

 高垣が困惑した顔を見せる。

「何よこんなところに来たけどこんな話聞いてないわよ」

 エリーは亮介を睨むと同時に高垣たちも睨みつけた。その瞬間高垣たちをSPが取り囲む。

「ストップストーーップ。何も戦争をしに来たんじゃないの僕たちは」

 亮介がいつのまにかつけていたグラサンを片手に両者の間に割って入る。

「彼女の呪縛を解いてあげないと俺たちはいつまで経ってもこのホーチミンから出られないわけなんですよ。だからこの際お互い過去を清算しようと思ってね」

 そういうと亮介は右手から何かを取り出した。

「あっ、これ」

 亮介は呟く。

「左回り時計ね」

 そう言った瞬間僕は光に包まれた気がした。


「おーいフォン起きてるかー」

 気がつくとそこはいつものホーチミンの街中だった。

「ん、あれなんで俺こんなところに?」

 確か亮介と一緒にベンタイン駅のパーティー会場へ行ってどうなったんだっけ?

「あれだよカンボジア行こうってなってたじゃん今日」

 亮介が何気無く呟く。

「そうだったっけ……あれ?」

 ってか街から出られないんじゃ今日は……。

「今日は6月30日だよ」

 亮介はそう言った。

 僕は街を見渡すとビルの電光掲示板に確かに0630という文字が見えた。

「あれ?」

 いつの間に元どおりになったんだ?

 僕の疑問をよそに亮介は歩き出す。

「そんなこんなで色々と無事解決したってわけよ」

 途中ベンタイン駅を尻目に歩く。今日が地下鉄4号線の開通日らしく人だかりが多かった。

「亮介」

 僕は亮介に尋ねる。

「んー」

「なんかいいな」

 僕に対して亮介は

「だろ?」

 とニカっと笑って微笑んだ。

 

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