表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ロストテクノロジーは誰のためにあるの?  作者: 維岡 真
第2部 二人の英雄伝説ーLiberal wayfarerー ホーチミン編
30/49

カウボーイハットの男

 床でのたうち回る亮介に対峙する僕とカウボーイハットの男。


「なんでって亮介を狙った?」


 僕は奴に尋ねる。


「くっくっく」


 男は可笑しそうに笑う。


 周りは今だにお祭り騒ぎで僕たちの様子に気づかない。


「さっき言っただろう。神宮司亮介と言う男に興味があったのさ」


 男は瓶の酒を一気に傾けてテーブルに落ち、


「いやぁ、噂に違わぬ男だったわけだ」


 男はそう言ってニヤリと笑った。


「亮介に何をした?」


 僕の問いかけに男はさらに笑って、


「お前知ってるぜ? 今神宮司と旅をしているお供の男の子だろ? 確か名前はローゼンフォンとか言ったっけな」


 白い歯と金歯を見せながら男が言う。


「いい加減にしろ」


 僕は瓶を叩き割ってその割れた先を男に向ける。


「僕だってそこらへんのいい子の坊ちゃんじゃないんだ。いつまでもそんな様子なら手加減はしない」


 すると男はやれやれといった様子で、


「ちなみにさっきの酒だが毒入りなんかじゃない。ただのブラッディメアリーというトマトジュースをベースにした酒だぜ」


「えっ?」


 よく見ると確かに亮介が飲み干したグラスは赤く、床に吐いたかに見えた血もトマトジュースのようだった。


「ただしーー」


 男はニヤリと笑った。


「少々タバスコを入れさせてもらったがな」


 そこで亮介が立ち上がり、


「ナンジャコリャーかれー!」


 と叫んだ。


 爆笑する男にベロを出す亮介。


 僕はぽかんとする他なかった。


「僕たちを狙いに来たんじゃなかったのか?」


 僕の問いに男は、


「だから言ってるだろ。神宮司という男を確かめに来たと」


 そう言って男はかしこまった様子で帽子を取り、


「ウィンガー・V・ジュニアという。以後お見知り置きを」

 

 と言って帽子をくるりと回し白い歯を見せてシニカルに微笑んだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ