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ロストテクノロジーは誰のためにあるの?  作者: 維岡 真
第1部 赤い窓に宿りし君ーdisplay you on the red windowー
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攻防

 硝煙のような煙の中から植島は這い出す。

 煙を吸い込んでむせてしまう。他のみんなは無事なのか。

 確認しようにも煙であたりが見えない。

「みんなどこだ?」

 気がつけばそう呟いていた。しかし周りから返答は聞こえなかった。

 そうした中ぐあと悲鳴が聞こえた。あまり聴き馴染みのない声だ。

 次の瞬間植島の背筋が凍りついた。謎の腕が伸びてきた瞬間植島は自身の命の危機を悟った。

「おいしょ」

 その声と共に植島は自分が高く上に持ち上げられる感触を覚える。そのまま上に行き煙をこえ、気がつけばビルの屋上に放り出されていた。

「かははっ大丈夫かよ」

 亀山だった。彼の能力で植島と磯松を上に持ち上げてくれたのだ。

「おおっありがとう」

 植島は礼を言う。おそらく亀山にこうして助け出されていなければ植島の命はなかった。

 それほど危険を察知していた。

「なんなんだよ一体」

 磯松が困惑した様子で言う。

 夜明け前の博多で煙を上げて倒れる数台の車。この異様な光景に三人は呆然とするしかなかった。

「とりあえず……」

 沈黙を破るように亀山が喋る。

「とにかく抜け出そうぜ。あひゃひゃ」

 彼の言うことはもっともであり植島と磯松は頷く。

 しかしかつかつかつと音を立てて歩いてくる男が背後から迫っていた。30代くらいの成人の西欧人。どろりとした目に頑強な顔。彼がこの顛末の仕掛け人であり、一連の事件の黒幕であることは瞬時に理解できた。

「我が名はホワイト」

 と彼は英語で喋った。そこから先は英語を聞き慣れない植島らには理解できなかったが「kill」と言う単語だけで意味はわかった。

 ホワイトという男が走ってきた瞬間、また亀山が能力を使い今度はコンクリートの車道へと戻った。

「ぎひひ」

 様子を伺っているとホワイトはビルの屋上から三人を見下ろし、そして近くの電柱を爆発させそれを倒した。

 さらに彼はそれに乗って三人に近づこうとする。

 近づいたところで亀山が再び能力を使い、別のビルの屋上へと移った。しばらくはこれの繰り返しであった。

 しばくは一定間隔で逃げ込んでいた。

 ホワイトがため息をついた。一羽の鳥が三人に近づいた。瞬間だった。その鳥が爆発した。

 判断が遅れ小さな爆撃に巻き込まれる。

 気づいた時には亀山の目が潰されていた。

 それがどんな意味を持っているか植島と磯松は瞬時に理解する。

「ぎひひ、逃げろ」

 亀山は目を抑えながら笑っていう。

 植島と磯松は亀山の前に立ち近づいてくるホワイトと対峙した。

 朝日が昇り始めようとする曙。

 二人の青年と一人の男が対峙していた。

 植島と磯松は慎重に構える。

 男が右腕を伸ばす。とっさに二人はかわすが男が亀山に腕を伸ばそうとした。

「オラァ」

 磯松がホワイトめがけて殴ろうとする。それさえも読んでいたかのごとくホワイト急転換で磯松の方を向き、その右腕を掴み爆破させた。

 呻きとともに磯松が吹っ飛ぶ。

 その一点を植島は狙っていた。彼の霊気力で電気を走らせた。それはホワイトに到達し彼はびくびくと体を震わせた。追い討ちをかけようと植島は近づいたがホワイトは足元の地面を爆破させ屋上を崩壊させた。 

 下のフロアに着くとまた爆破させなかなか植島に照準を絞らせなかった。

 一番下のフロアに着いた時には警備員が驚いた顔で見つめていたがホワイトは彼を爆発させ黙らせた。

 植島とホワイトの一騎打ち。

 植島がやられれば亀山と磯松も殺されることが明白であった。

 植島が走ってホワイトに向かいお互いに右手を伸ばすのであった。

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