解放
すまん、無理やり切った・・・何が悪かったんだろう?
2017年12月17日11時半頃、2018年3月14日22時頃手入れ
「それでは解析と鑑定を行いたいので『神々に至る書』を封印の方へ
接触させる必要は無いですがある程度近づけてもらわないと何もできません」
言われるままにタブレットをドラゴンさんの光ってる封印の方へ徐々に近づけていく
「もう少し近づけて・・・
はい、その位で少し動かずお待ちください」
言われた位置にタブレットを固定するように持つこと10秒程
「解析、鑑定ともに終了しました
詳しい結果を知りたいですか?
封印の解除には最低70万MP必要で大体成功率50%ですね
確実に解除したい場合は100万MP以上の投資が必要となります」
出てきた数字が今の段階だと少し足りないが
プールMP 403497MP
1秒で1万MP溜まってる現状だと少し待てばいいレベルか
「一応、30秒後には50%は超えますね
1分も待てば100%解除できますが?」
「1分や2分増えようと、数百年動けなかったことに比べたら大したことは無い
ときに、少し時間を過ごすなら、解析結果を聞いていれば暇つぶしにはなろう」
ナビさんの指摘にドラゴンの提案
ふむ、あまり考える必要は無いか
「解析結果はちなみに?」
「解析結果は簡単に説明しますと
次元の壁が一部破損しています
光っている部分は他の次元等のエネルギーが若干漏れ出ている為に起こる発光現象です
人間が行ったとなると次元に干渉出来るスキルと
その状態を維持するためのスキルの両方をを保持されている可能性が高いかと思われます」
ああ、そうか数百年ほどそれが維持されていたのだから、普通なら回復する可能性もあるわけか
「次元の壁はいわゆる高エネルギー帯です
少しの破損程度ならすぐに埋まる
そうですね、海面を切りつけたような状態です
切った瞬間は確かに水が少し変形しますが
他の水がすぐに押し寄せてきて、やがて何も無かったかのように元に戻ります
ですがそうはならずに、その状態を維持してそのエネルギーを利用していますね
若干、荒さが目立つのでそろそろ綻びが目立つようにはなってますが
後2百年ぐらいはこのまま持つのでは」
「なるほど
では、使った術者が言っておった千年は封じ込められる
その言葉は、大言でも無く真実だったわけか
人間ごときが封じられるわけが無いと高をくくっておったが」
「このレベルのスキルを使用すれば千年程度は問題ないかと
ただ、ドラゴンはともかく9百年ぐらいから綻びから漏れる力が周りに影響をかなり与えそうですね」
「むろん、この辺りが荒野になろうと我だけなら生き延びられるわ
グワハハハハ」
なんか高笑いを始めたドラゴン
別にほめたわけじゃあないんだろうけど、まあいいか
おだてに弱そうだし、とりあえず心にメモメモと
「そろそろプールMPが100万を超えました
解除のため『神々に至る書』を通じてスキル使用されますか?」
そのナビの問いかけにもちろん
「いえす
黒ドラゴンを開放しちゃおう」
「はい、『神々に至る書』をご利用いただきありがとうございます」
ぺこりとこちらに一礼した後
ドラゴンの方を向き、神々しい光り輝くオーラを放ちだすナビ
あまりのまぶしさに、目を手で覆い・・・
がーん、その目と手が無かった
スライムだからね、はぁ
まあ、こういう姿を見せられると、精霊や妖精ぽい雰囲気を醸し出すが
はたして、演技やエフェクト効果を使った心理作戦で無い可能性は・・・
とか、考えてるとナビからまぶしい光が放たれ
ドラゴンの四肢等の自由を奪っていた楔を次々と消し去っていき
光の残滓が全くなくなった時には、地面に2足で降り立った黒いドラゴンの姿が
「グワハハハ
久しぶりに自由になれたわ
礼を言うぞ、小さきものよ
とはいえ、数百年封じられておったから、さすがに今一つ動きがおかしい
しばらくの間は様子見だな」
「おめでとうございます
それで、魔力をいただける話は?」
「うむ
そう言えばまだ生きておるかわからんが
門番代わりに鬼があっちの入り口の方におった
人間どもの話だとどうやらそいつもとらわれているらしい
倒し切れずに封印したと言っておった
生きておれば解放してやってもらえぬか?
そうすれば、出来る限り望みをかなえてやろう」
といいつつドラゴンは2足立ちから寝そべるような恰好に
たぶん休眠モードに入ったんだろう
次でとりあえず初期メンバー勢ぞろいかな?予定通りいけばいいが
はい、上手く逝かずにかなり伸びました