表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
話し合わない僕らはタイトルをつけない。  作者: 夜更かしした僕らは夢をみない
6/30

ようこそ学園へ

 おはようございます! RINです!

 ちゅーぼー。様のあの話から数日しかたっていませんね(笑)

 何か変な感じです((+_+)) 頑張って慣れなくてはいけないですね(*^-^*)


第四章 (RIN)



驚いた。まさか入学してすぐ、見たこともない拳銃を向けられるとは………


こんなこと、この前までの人生では考えることもなかった。この学園に入学してよかったと思うのは、世界を探しても自分以外はほぼいないであろう。自分はマゾなのか?と思ってしまう。


「おい義足。」


『ハイなんでしょう?』


「体育館に行けば本当に自分がこの学園に入学した意味がわかるのか?」


ーーこれを足を上げながら話す。


『マスター、面白い格好ですね(笑)』


「お前のせいだ! いいから俺の話を聞け!」


『承りました。単刀直入に申しますと、私にもわかりません。あのお方の考えは私にも理解不能です。しかし、この学園については少々話すでしょう』


「意味はわからないか……… まぁ、仕方がない。それはいいとして、お前に話すのが本当に大変なんが、どうにかならないのか?」


『どうにもなりません。頑張ってストレッチしてくださいね(笑)』


「なっっ!! お前、俺の思考がわかるのか?」


『はい。マスターが考えてることはなんでもわかります。今頭の中に女の子のことを考えてることも。』


恥ずかしい。ここまで自分の義足に思考を覗かれるとは………  昼間の明るい空を見ながら不意に思ってしまった。


「極力俺の考えることには関与するなよ?」


『善処します』


些細な会話をしてから歩き始めた。本当に不便な足。


異様に長いまっすぐな廊下を歩きながら、所々見える赤い液体が目見えた。


これはきっと"血痕"だ。どうもここでやられた同じ境遇の人がいるのだろう。自分は本当に運がいいらしい。あの人には感謝してもしきれないな。


歩いて数分して、ノートを拾った。ぱらぱらめくりながら歩いていると、校訓と大きく書いてある字が目に入った。


校訓には驚く内容が書いてあり、すぐには信じることができなかった。


じゃあ、目の前で殺された人間は"偽物"ということなのか? 入学早々、殺されかけたは、"偽物"が"本物"に戻るための手段なのか? 本名を言ってしまったせいで、殺されかけたのか? 訳がわからない。


このノートに書いてあることが本当かどうかわからないが、このノートに書かれた、三組の"サノ=ライト"という生徒を探すのが手っ取り早いだろう。


ーーさぁ、どう見つける?


クラスで名前を聞いても動かないだろう。そこで動けば、"偽物"の餌食になる。あまり"名前"を軽く使いたくない。


ならば何か他に手段は……… よし義足に聞こう。思ってると、大きな字で "体育館"と書かれた看板を見つけた。


ーーーーーーーー


周りに"本物"か"偽物"かわからないが、生徒がたくさんいた。どれだけ考えながら歩いていたのか、自分でもわからない。よかった思うことは、迷わなかったことだ。ホッとしていると、目の前にあのとき銃を向けた生徒がいた。


「やぁ、君。見ない顔だね!名前は?」


ーーはぁ!?


 なぜお前が生きている? 身体中に冷たい血が流れてる気がするくらい、寒気がした。


あのノートに書かれていたことはあっていたのか?


よくわからないが間が空きすぎると変に思われると思い、すぐに返事をした。


「人に名前を聞くなら、まず自分から名乗るべきじゃないのか?」


「ははは、つれないなぁ(笑) 僕の名前は"ミケ=ラグナー"だ!名乗ったから君の名前も教えてくれるよね?」


ーーなぜこいつは名乗った!?周りに生徒がたくさんいる中、名乗ると"偽物たち"によって蜂の巣になるぞ!?


しかし、何も周りの生徒はアクションを起こさない。


驚いたが、何か行動を起こさなくてはいけない。とりあえず、自己紹介を………


「俺の名前は、ミ、サノ=ライトだ!よろしくな!」


「サノ=ライトっていうのかよろしくな! 何年生?」


「三年で一組だ」


「驚いた! 同じクラスだ! 一年間よろしくな!」


人の名前を使ってしまった。が、前と同じように銃を向けられることがなかった。何故だ?


そこで自分なりに仮説を立ててみた。


ーー"偽物"には何らかの方法で相手が本名を言ったか言ってないかを判断することができる。


ーーノートにも書かれていたが"本物"によって殺された場合、生き返りはするが、記憶を失う。しかし、知能までを失うわけでは無い。


ーーそして、"偽物"が"本物"に戻るためには"本物"の本名が必要となる。


1つ目の仮説ならば、さっき"偽物"が名乗った"ミケ=ラグナー"という名前は偽名ということになる。そして、自分が偽名を使ったことで相手は殺すことができなかった。


2つ目の仮説ならば、偽名を巧みに使い、"本物"を騙そうとする。この仮説は一番確証を持てない。いろいろ試して、確証を持てるように試みなければならない。


3つ目の仮説はほぼ確信を持てた。わざわざ名前を聞こうとしようとしていたからだ。


すると身体は尿意も便意を持たないのに、トイレに勝手に向かった。突然すぎて驚いたが、理由はわかった。


ーー義足の野郎………


「すまねぇ、ミケ。トイレ行くわぁ〜」


「わかった!また後でね!」


ーーーーーーーーー


行きたくもないのに、トイレの中に入った。


「何だ義足!」


ーー便器に座り足を組みながら、声を発した。


『意外にマスターは頭が良いのですね。驚きました』


「意外にとは何だ! 早く要件を話せ。早く体育館に向かいたい」


『マスターが立てた仮説、3つ目は正しいです。しかし、1つ目、2つ目は全てではないですが、多少なり違います』


「じゃあ、違うところを教えろ」


『教えようと思いますが、マスターはそれを望んでません。自分で証明したいのでしょう?』


「けっ! 本当によくできた義足だな。わかった、自分で証明していこう」


些細な会話をしていると本当に尿意が来た。用を達してから、体育館に向かった。


ーーーーーーーー


体育館に入るとたくさんの生徒が立っていた。自分は一組なのでどうせ端の方だろうと思っていたが、どうも違う。さっき話した、ミケが真ん中にいた。


壇上の方に向かい、どこに行けばいいか、確認したが、どこにもない。どうやら自由らしい。すごい、ルーズな学園のようだ。


一人でいるのも辛いので、ミケのところに向かった。


ミケに話しかけようとした途端、壇上の方から大きなベルが鳴った。



「"偽物"、"本物"の諸君、ようこそ我が学園へ。私は学園長である。君たちがこの学園に入学してもらったのには様々な要因がある。もちろん、無理やり入学してもらった人たちもいるが。それはそうと、この学校の校訓は


※※※※※※※※※※※※



 この学園には“本物”と“偽物”が存在する。“本物”は学園の行き来も自由に出来、何もしなければ普通の学園生活を送ることができる。

 死者は“偽物”となり、学校を出られない代わりに何度殺されても学園内に生き返ることが出来る。ただし、記憶は消去される。

 “本物”は自らの望むモノを見つけ出しこの学校を出なさい。

 “偽物”は“本物”を殺したとき、“本物”となることが出来ます。

 ただし“偽物”が“偽物”を殺したとき、殺人を犯した“偽物”は永遠に消滅する。


 ※※※※※※※※※※※※


というものだ。よく覚えておくように。」


ーー驚いた、ノートに書かれていた内容そのままだ。あのノートを書いた生徒は"本物"なのかもしれない。


「この校訓通り、この学園には人を殺すことが許されている。だが、自分が"本物"か"偽物"かどうかはわからない。これ以降"偽物"は死んだ場合この話をわすれることはない。しかし、自分が"偽物"ということを忘れる。そして、"偽物"は"本物"に"偽物"と言われると、この学園からも、この世からも消滅する。"本物"が"本物"に"偽物"と言うと、これを言った"本物"は"偽物"と同じように消滅する。"偽物"が"本物"になるためには"本物"の名前が必要である。これ以上は私から話すことはない。よい学園ライフを期待している。自分がこの学園に入った意味を考えながら、楽しんでくれ。では各々クラスに戻り、担任の話を聞きなさい。」


体育館内はざわめきで包まれ、突然肩を叩かれた。ミケだった。


「学園長、何言ってんだろうな!理解ができないな!なぁ、ライト!」


1つ考えが浮かんだ。


ーー"本物"が本名を名乗ると、"偽物"は自我を失い、殺すしか頭に浮かばなくなる。


"偽物"は何らかの人体改造を行われて生き返らされたのだろう。この考えはおそらく正しい。でなければ、あの自己紹介のときのようなアクションを起こすはずがない。


今、ミケに"お前は偽物だ"と言うと消滅するかもしれない。喉の先までその言葉が出て来たが、発することができなかった。


ーー自分が消滅するかもしれない。


ーー相手が消滅するかもしれない。


この考えが浮かんだからだ。


そして自分はミケに答えた。


「あぁ、何言ってるかわからない。本当にとんでもない学園長だな。言語を話してほしい。」


学園長は言語を話しているにも関わらず、返答を返し、世間話をしながら一緒に教室に戻った。


三組に行くのはまだ先になりそうだ。とりあえず、あの"偽物"の先生の話を聞こう。行くのは話を聞いてからだ。ノートの持ち主がどんな人なのか楽しみと思いながら、席に着いた。



 お読みいただきありがとうございました!!

 自分的には話を進めたつもりです(*^-^*) ですが、ちゅーぼー。様にはかないませんね(笑)

 自分も成長していけるように頑張ります!


 次回、2017/10/14(土)0時予定です!


 読者の皆様、これからもよろしくお願いいたします!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ