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The GUN  作者: 中井
7/21

平和終了

俺とめぐみが基地を離れて早くも1ヶ月、すでに小さな島国はハンブラビ帝国の一部になっていた。


都市部では日々虐殺が続き、地獄絵図のようになっている。

軍の仲間とは音信不通。さらには日本国防軍は事実上の解散だとかなんとかニュースでやっていた。


俺とめぐみは一緒に同じ家で生活している。

やましい事はしていないが、それなりに充実はしている。

俺が生活している地区はハンブラビ帝国の暴力が少ない、と言うより無い。

俺たちはこれまでのことをバレないように偽名を使ってなんとか生きている。


最近、世界的に変なことが立て続けに起きている。

ハンブラビ帝国の輸送機やタンカーが行方不明になったり。レイテ沖に沈んでいるはずの「武蔵」が無くなったり、めちゃくちゃだ。


あれから1ヶ月、みんな無事なんだろうか。

なんてバカな考え事をしていると、家の前にリムジンが止まった。

下品なハンブラビ帝国の国旗をつけている。


「小野寺めぐみ殿はおられるか?」

「何用ですか?」

「皇帝陛下への奉仕活動期間のお知らせに参った。」


チッ

この時が来たか。

ハンブラビ帝国の皇帝はソドム・ギレ・ハンブラビと言う変態のマセガキだ。


週に一回、宮殿に若い女性を連れ込んで性的行為をする。

死ねよマセガキ。


ハンブラビ帝国の役人どもが帰った後俺は渋々めぐみにこのことを伝えた。


「大丈夫よ。心配しないで勝人。」

「心配するに決まってるだろ。」

「本当に大丈夫よ。すぐに帰ってくるから、それまでいい子にしてるのよ。」


完全に餓鬼扱いだ。







「プルルルルップルルルルッ」

いきなり俺の電話が鳴った。

「はい、小野寺です。」

番号は非表示になっている。

「おお、勝人なのか!」


聞き覚えのあるこえだ。


これは、えーっと










佐々木兵曹長だ!


「佐々木兵曹長、無事だったのですか。皆んなはどうなっています。」

「みんなピンピンしてるよ。ただ…隊長があの戦闘から行方不明だ。」


まさか、隊長が死んだのか。

いいや、隊長に限ってそんな事はない。


「そんなことより勝人、俺たちは近々クーデターを開始する。手伝ってくれないか?」


「もちろん、しかしめぐみが奉仕活動期間のために宮殿に向かいます。一週間ほどまってください。」

「分かった、電話番号送っとくからお前のタイミングでかけてこい。」


そう言うと佐々木兵曹長は電話を切ってしまった。

しかし俺はうれしかった。

仲間が生きていた。




しばらくして俺はめぐみに少しの別れを告げることになった。

「早く帰ってこいよ。」

「分かってるわよ。」


そうして俺は一週間待ち続けた。



しかし一週間経ってもめぐみは帰ってこない。

そしてなんとなくニュースを見ているととんでもないものが目に飛び込んで来た。


「先週、皇帝陛下のご命令を断った罪で女性1人が処刑されることとなりました。」


テレビ画面にはめぐみの写真が映っていた。


俺は急いで佐々木兵曹長に連絡をつけて合流した。


「何か助ける方法は無いんですか。」

「考えている、むやみに突っ込んだらかえってお前の女が危険にさらされるだけだ。」


もう時間がない、処刑は明日、会場がここから近いのが唯一の救いだ。


「俺が先陣特攻を仕掛ける。」

桜木大尉がご機嫌に声をあげた。


どうやら桜木大尉の作戦はこうらしい。

「処刑観客の中に旺田少佐と桜木大尉と俺が忍び込み、犬神中尉と佐々木兵曹長が警備兵を狙撃。

狙撃と共に3人でめぐみを回収、残りの兵士で制圧射撃。」


もう時間がない。これしかない。







次の日、予定どうり処刑が始まろうとしていた。

観客はみんな「可哀想」とか「皇帝の器が小さい」と口走っているが俺たちは無言だ。



いよいよ処刑が始まる。

「このもの、小野寺めぐみは皇帝陛下のご命令を断った!よって死を!」


ズドォォン


銃声が響き渡った。それと共に処刑執行人や守備兵が倒れていく。


ズドォォン、ズドォォン、ズドォォン!


「俺たちもいくぞ!」


俺たちは旺田少佐の一声と共に銃声で慌てふためく観客の群勢の中から飛び出して兵士を射殺していく。


会場にはソドム・ギレ・ハンブラビもいたらしく桜木大尉が首を狙いに行った。


「おいゴルァァ!首ぃ落としたらかぁぁ!」


しかし、大量の軍勢に遮られた。

皇帝直属の親衛隊、ハンブラビ騎士団である。


「我ら陛下に使える騎士団!陛下のお命我らがおまもりいたす!」

桜木大尉は流石に撤退を余儀なくされ、俺たちと撤退した。


なんとかめぐみを救出するのには成功したようだが恐怖のあまりめぐみは気を失っている。


それよりも一つだけ気になることがあった。

騎士団に1人だけ日本人のような顔立ちの人間がいたがどこかで見た顔だった。

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