封印された左手が疼くのだ!
あと3話位で冒険に旅立ちますので茶番にお付き合いください( ̄O ̄;)
前回のあらすじ
村娘の母親をハーレムにスカウトした。
即死の左手パンデミック(感染拡大)で村長とほとんどの村人が死んだ。そして夕方には復活する予定。
「遅い!まだ帰って来ないのか!?」
俺は、いらだっていた。昼ごはんを用意するはずの村長が夕方になっても帰って来ないのだ。
俺は台所に吊るしてあった猪をまるまる一匹使った干し肉を削って食べながら、村長にどんな罰を与えるか考えていた。
そこにドタドタと走る音がして村長が帰って来た。
「ただいまなのじゃ〜!帰りが遅くなってゴメンなのじゃ〜!ちょっとうっかり死んでしまったのじゃ〜!」
村長は大急ぎで走ってきて、息を乱しながら見事なスライディング土下座をした。
「俺の昼メシはお前の命より尊いんだよ!勝手に死ぬな!死んでも昼メシは用意しろ!」
俺がそう言うと、村長は涙を滝の様に流し何故か凄く幸せそうな表情になった。
「ワシの事を気づかってくださり、感無量なのじゃ!!ワシは涼様にどこまでもついて行くのじゃ!!!!」
村長は涙と鼻水を流しながら抱きついてきた。
「気持ち悪い!来るな!」
「ぐはっあ!」
あまりの気持ち悪さに鳥肌が立ち、村長を蹴り飛ばした。
吹っ飛んだ村長は何故か嬉しそうなキラキラした目でこちらを見つめてきた。一体何なんだ……。
「あっ、そうじゃ!俺のハーレムさいしゅうせんこうの娘達が外で待ってますぞ。もう始めますかのう?」
昼メシは間に合わなかったが、ハーレムの準備はちゃんとしていたのか。村長、見直したぞ!
「では、村娘達!レッツカモンじゃ!」
村長がパチンッと指を鳴らすと台所の入り口から娘達?が次々に入って来て……。
「って!何で全員、熟女なんだよ!?」
40〜50代の熟女達が目の前にズラリと並んだ。何故か全員、左手に真っ赤な包帯を巻いている。
「2次選考の時には、こんな熟女達は一人も居なかったよね!?狐耳の幼女や銀髪エルフの美少女は何処に行ったの!?」
「あの娘達は、涼様の世継ぎを産むにはまだ経験が浅すぎます。やはり出産経験豊かな奥様方が宜しいかと思いサプライズで用意させて頂きましたのじゃ」
何を言ってるのコイツ!?
「ふざけんなよ!ファンタジー世界にまで来て熟女ハーレムとかおかしいだろ!ファンタジーなら幼女美少女ハーレムと決まってるんだよ!って言うか奥様方って人妻かよ!」
すると、人妻の一人が表情をワナワナさせながらこちらに近づいてきた。
「ご、ご飯をお腹いっぱい食べさせてくれるというのは嘘だったのですか!?いっ嫌だ!ご飯をお腹いっぱい食べたい!!」
人妻が急に取り乱し暴れだした。
「「「それなら私もご飯お腹いっぱい食べたいわよ!!」」」
他の30名の熟女達も叫びながら襲いかかってきた!どんだけご飯に飢えているんだよ!?
「ふふふふふふっ!お嫁さんになるのはアタシよ!今こそ左手に眠りし邪悪な力を解き放つ!!」
「やっやめるのじゃ!その力を使ってはならぬのじゃ!」
人妻が左手に巻いていた赤い包帯をほどいていくと、見覚えがあるまがまがしいオーラを放つ左手が姿をあらわした。
赤い包帯を鑑定したところ、【チート封印の包帯】と表示された。製作者は村長(大勇者)らしい。村長、万能すぎるとは思っていたが本当になんでもアリだな。
こんにちはー。
まさか前回のあのぐだぐだな話がこんな事件の布石だったなんて誰が思うでしょうか?(๑′ᴗ‵๑)
次回は昼ドラもビックリな熟女達の醜い戦いです是非ご覧ください。