プロローグ
初めての投稿になります
様々な媒体の様々な物語に触れて育ち、それらをこよなく愛しています
そんな私が描いたストーリーです
楽しんで書いていきたいと思います
基本的に自己満で書いていますが、貴重なご意見等には真剣に対応させていただきます
応援、よろしくお願いいたします
やつれた男が、数え切れない資料の散らばるデスクに突っ伏して、寝息を立てている。先ほどまで湯気が昇っていたであろうコーヒーカップが、中身を残したまま男の傍に置かれている。
壁に掛かった大小様々な旧式モニターは、草木の茂る荒野や、人間の身体図面、それに重なるように動く鎧のようなものを映し出し、その図面上には″ERROR″の表示が点滅している。
デスクの後方、部屋の入り口の扉が力なく開き、男は目を覚ます。
「ああ……おかえり。アルテイシア」
男は眠い目をこすり、入り口に立つ女ーーアルテイシアに体を向ける。そして彼女が抱える″それ″に目線を移した。
瞬間、男の背後にあるモニターの″ERROR″表示が″SUCCESS″に変わり、成功を知らせる電子音が小さく鳴り始めた。
突然のことに驚いた彼は、やや声を震わせて、アルテイシアに問いかける。
「……アルテイシア……それは……いや、その男はなんだい?」
額に汗を滲ませたアルテイシアは、困った顔をしている。
「彼を、助けてあげて」