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牧場の復活②

皆で牧場の工事を続けて、とうとう牧場がかつて以上に復活を果たして来た。オンボロの建屋は立て直り、ボロボロだった柵は整備され、牧場の中には牛が何頭も入って、モォーと言いながら草を食べている。ソウルが言った。「皆で工事したお蔭でこの小屋もすっかり元に戻って来たね。

良かったよ。」シドーも感謝の念を口にする。

「これもひとえに、皆様のご協力の賜物です。

我々の為に協力して下さり、誠に有難う御座います。」そう言うとシドーはソウルの方を向き直り、「これ!ソウルもちゃんと皆様にお礼を申さんか!」と一喝する。ソウルは、はいはーい。と子供らしく返事をすると、「皆。有難う。皆のお蔭で

この、僕達の牧場もすっかり元通り。いや、それ以上だよ。本当に有難う。」とやはり子供らしく感謝を述べた。感謝を述べられたジンは、満更でも無い表情で、「いや、この牧場が復活する事で、この王国だって復活するんだから、気にすんじゃねーよ。それに、ソウルもシドーも、二人共本当にロボットの扱い上手だったぜ。別に、俺が教えた訳でも無かったってのによ。良くやってくれた。こっちこそ、有難うな。」とお礼を返した。女王が場を取り仕切る様に、「さて、」と一息付いた。そして「取り敢えず、牧場に関してはこれで良いだろう。一段落付いた所で、私の…いや、私達のか。私達の城に帰るぞ。」とコメントした。ジンは驚いた。まさかあの女王が、私の、では無く、私達の、と言い直すとは。個人主義で一人よがりの筈の女王がその様に言い直したのは、女王の気質、精神面に変化の兆しが現れて来ているのだろうか。皆の力を合わせて、協力した事で少しずつ女王が仲間に頼る事を覚え始めたのだろうか。ジンは女王がおそらくではあるものの―正しい方向に変化をし始めている事を感じ取り、思わず微笑した。ソフィアも同じ事を思って居た様で、少し笑顔になりながら「女王様…。」

と呟く。女王は、「ん?何だソフィア。私の顔に何か付いているのか?」と投げるものの、

ソフィアは、いいえ。何も。と首を横に振るの

だった。

―全員で城に帰還すると、そこにはヒカルが待って居た。ヒカルは弁当を食べながら、

「おっ!お前ら、帰って来たのか。で、どうよ?

牧場の復活は上手く行ったか?」と話し掛けて来た。ソウルが「何か、そのお弁当美味しそうだね。自分で作ったの?」と言って来た。ヒカルは

「いいや?違うよ。これは偶々女王の次元魔法で日本に帰った時に、普通にコンビニで買って来た幕の内弁当だ。」と話した。ヒカルがまた美味しそうにそれを頬張る。ソウルは不貞腐れると「ちぇ〜っ。いいな~。僕も日本行って見たいな〜。なーんかさ、狡いよ。ソフィアとかヒカルとかジンとか女王様とか、皆だけ日本行ってさ。僕だけ仲間外れだ。」と子供らしく文句を垂れる。

女王は「日本は本当に楽しい所だぞ。面白い

アニメや漫画も沢山有るしな。」とソウルに語る。それを聞いたソウルが羨ましそうに頬をプクッと膨らませる。「まあ。でも女王様の場合、

日本の円と言う通貨を持って居ないから、結局、アニメや漫画をパクッている訳で、やってる事普通に犯罪ですがね…。」ソフィアが汗をかく。

女王はニヤリと笑うと、「捕まらなきゃ犯罪じゃないんだよ。」と言い放った。「ニャル子さんのバレなきゃ犯罪じゃないんですよ。見たいに言うんだな…。」ヒカルが静かに言った。こうして、ヒート王子を除いた全員が集結すると、女王が早速国会を開いた。「さて、ではこの国の内政に付いて話し合おう。この間移民達を追い出した事で

治安が改善され、その効果で外部から人間達が入って来る様になり、我が国は益々活気付いて来る様になった。牧場の修理も完了したしな。」女王が説明し出す。「後は噴水だ。城の前の噴水が

壊れてしまっている。ロボット工事でいつもの様に全員で復旧させるぞ。」女王が淡々とした口調で説明を続けた。ソウルがいつもの様に小生意気な子供らしく口を挟んだ。「まあ、でも、女王は全然その、ロボットの操縦が下手っぴだけどね。」ジンも続く。「しかも、ひっくり返ってきゅやん!とか言ってたしな!」言い終わるとジンは女王を指差して爆笑する。「う、う、うっ、うるさいっ!黙れ!」女王が顔を赤らめてジンに怒鳴り付ける。するとソフィアが「ジンさんだって人の事言えないですよ。驚いた時ほっぺパア!って、

奇声を上げて居たじゃないですか。」とツッコミを入れる。ジンは言い返す様に「お、お前だってきゅやん!とか言ってただろ!女王見たいに!」と叫ぶ。そのコミュニケーションを見ていたシドーが冷静に「フム…。まあ、それぞれがお互い様。と言った所ですな。」と収めるのだった。一部始終を聞いていたヒカルとソウルが仲良さそうに二人で爆笑して居る。「それで」シドーが切り開く。

「ではロボット工事でいつもの様に全員で城の前の復旧作業を務めましょう。早速、準備は良いですかな?」シドーが全員の顔を見やる。ヒカルとソウルがやはり仲良さそうに「え〜もう〜?もう少し休憩してからにしない?」と声を重ねて言って来る。ジンは、「ソウルは兎も角、ヒカルは日本人だろ?日本人は兎角働いてなんぼだからな。働き蟻見たく勤勉に働きまくるのが日本人何だよ。そうだろ。ヒカル。」とヒカルに対して語り掛けるのだった。「いや、まあ。実際、そうなのかもしれねえけどさあ。ぶっちゃけ人によるだろ。正直。少なくとも俺は勤勉な日本人じゃねーし。」ヒカルはぶっきらぼうにそう答える。

「おサボりしたい気持ちは分かりますけど、今、せっかく王国が復活して来ているんです。この勢いのまま王国をかつて以上に再興させましょうよ。」ソフィアがソウルとヒカルに対してそう話し掛ける。ソウルがまた小憎たらしく回答する。「ドジなソフィアにそう言われちゃ、終しまいだね。分かったよ。やれば良いんでしょ。やれば。」ソフィアが頬をぷくっと膨らませる。

「ドジとは何ですか!ドジとは!私はもうロボットの操縦だって出来るんですよ!ソウルさんに教えて貰ったからですけど…。」ソフィアが自分をドジ扱いするなと口答えするも、それ自体がソウルのお蔭である為、少し沈静する。ダックも話に割って入る。「僕も最初の頃、ソフィアよりよっぽどロボットの操縦でひっくり返り続けてたッスけど、シドーの指導のお蔭で安定して運転が出来る様になったッス。」ダックが敬礼のポーズで手を額にピシッ!と当てる。「ソウルと言い、シドーと言い、ロボットエンジニアの俺よりもよっぽど

ロボットの運転も、教え方も上手だからな!ビックリしちまった。」ジンが改めてソウルとシドーの二人に感心を示した。「さて、お喋りはもう終わりだ。もうそろそろ城の前の噴水に向かうぞ。」女王が場を収める為、全員に一喝する。

全員で城から出て、城の前の半壊した噴水の前に移動するのだった。「ここか…。」ヒカルが口にする。「やっぱ、城の前には噴水広場が無いとね〜。カッコつかないよ!」ソウルが元気良く答える。その時、女王が全員に喝を入れる。

「ほら。お前ら、遊びに来た訳じゃないんだ。

早速、仕事するぞ。」そうして、全員によるお城の前の噴水広場の復旧作業が始まる。しかし、

ソウルが水を差す様な事を口にする。

「あのさあ、女王はそもそもロボット操縦出来ないよね〜。」ジンも茶化す。「きゅやん!とか言っちゃうもんなぁ〜!なぁ〜!女王〜!」

女王が顔を真っ赤にし、う、うるさい!と怒鳴り散らし続けているのだった。


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