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ノヴォ・アスターテ:女神の箱庭。あるいは閉ざされた星。  作者: 白煙モクスケ
第3章:オペレーション・ジャバウォック

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46:神の御意思

 ことは想像越える早さで実現した。

 マーシャル・ラムスタットと接触し、まさかのアースティル三冠王国次期女王陛下と極秘通信をした翌日には政府内の何処から三冠王国主導の秘密作戦を惑星再生機構が黙認する意向が下され、しかも三冠王国が民間軍事会社ブルーグリフォンに依頼を出す形で実施されることまで決定した。

 24時間も経たずに。


 常識的にはあり得ない。

 第9大管区の『ウォーターナイン・ワーカーズ』の安普請な事務所でこの連絡を受け、アンリエットは慄きに近い驚愕を浮かべていた。地火混血(ハーフエルフ)の長耳がぷるぷる震えている。

 統合情報部という伏魔殿の下っ端でも分かる。この状況が“異常”だと。自分がその“異常”に組み込まれたのだと。


「いわゆる“神の御意志”って奴だ。俺達現場の想像も及ばない高位の意思が働いたんだろ」

 ワークウェア姿のユーヒチが微苦笑をこぼしながら言った。


 アンリエットは美貌を引きつらせ、暢気なユーヒチを咎めるように言った。

「笑ってる場合じゃないだろう。ムナカタ、これまで国が手出しを控えていた閉鎖国家へ潜入することになったんだぞ」


「この稼業じゃ無茶な任務や無謀な命令は珍しくない。少なくとも、今回の仕事は支援がいつもより厚いんだ。ま、なんとかなるさ」

「……君は物事を深刻に捉えられないのか?」

 狂人を見るような目を向けるアンリエットに苦笑いを大きくし、ユーヒチは優雅に紅茶を嗜むトリシャへ顔を向けた。

「作戦立案はこっちに回されてるんだろ? どうする?」


 そうね、と思案顔を作るトリシャは、いつもの民族衣装ではなく秋物ワンピースに瀟洒なショールを肩に羽織っていて実にフェミニン。まあ、目元は眼帯(データバンデージ)が巻かれているけれど。

「ラムスタットから提供されるカルカソニアの現地情報、王国の要望や条件、こちらの希望と条件、それらの擦り合わせをしてから作戦部に作らせれば良いと思う」


 カップを卓に置き、トリシャはからかうように口端を和らげた。

「情報部もカルカソニアの内部情報は欲しいでしょう?」

「当然だ。マギ・セル兵器やプラントの情報はいくらあっても困らない。しかし、今回の件で情報部が協力することは無いぞ」

 悪臭を嗅いだような顔で呻くアンリエット。


 これまで惑星再生機構の統合情報部はカルカソニアへ潜入工作員をそれなりに送り込んできたし、内部協力者も相応に確保してきた。とはいえ、それらは惑星再生機構の“情報資産(アセット)”であり、政府は特に統合情報部は、大翠洋の競合国のために苦労して養生してきた資産を費やす気が全くなかった。


 ちなみに、末端部員のアンリエットは勿論、部外者のユーヒチとトリシャには知る由も無いことだが、情報部の一部は今回の作戦を“毒羊”として扱い、自前の工作員や協力者をカルカソニア軍事独裁政権の中枢――それこそ極秘政策決定レベルに潜り込ませる機会に転用することを企図していたりする。


 当然ながら王国側の情報機関はこうした惑星再生機構情報部の動きを想定し、阻害すべく謀を巡らせるだろう。

 近いうちに首都内で統括保安部の防諜課と統合情報部の国内課が互いの足を引っ張りながら、王国が潜り込ませたスパイ網と暗闘を繰り広げるかもしれない。

 グレートゲーム・エイジはスパイゲーム・エイジでもある証左。おお、コワイコワイ。


 仏頂面のアンリエットを余所に、トリシャは艶やかな黒髪の毛先を指先で弄りながら言葉を編む。

「ラムスタットの情報の裏取りも問題だけれど、王国の友人達についても考えないとね」


「彼らがどうした?」

「カルカソニア侵入に付いてきそうだろ」

 訝るアンリエットへユーヒチが疎ましそうに言った。

「彼らが優秀なのは認めるけど、あの善良さと純朴さは非公式作戦向きじゃない。それに隠密潜入技術があるとも思えない。ただでさえ拉致対象(パッケージ)を抱えて敵性国家から脱出するんだぞ。リスクの高さはこの間の水没地域の比じゃない。足手まといのオマケは勘弁してほしいよ」


「心配しなくても王国が同行させないだろ。英雄と落胤の姫を非公式作戦に送り込んで万が一死んだら、誰が責任を取れるというんだ。他の2人にしても特殊作戦に出せるとは思えん」

 腕組みして唸るアンリエット。たしかにリスクマネジメントの観点で言えば、妥当な見解だろうが……


「“神の御意思”が働いてることを忘れたの? 私達の基準が通じると思わないことね」

 トリシャの冷ややかな物言いを聞き、アンリエットは仏頂面で苦々しげに毒づいた。

「ジェーン・ドゥズの足掛かりに武器商人を調べるという話だったのに、なんでこんなことになったんだ?」

 ユーヒチとトリシャはアンリエットの悪態へ同意し、小さく肩を竦めた。


     ○


 ケイナン大陸中部ヌーベル・オクシタニー地方。

大陸中部のアルビニョン大湖周辺の段丘台地から沈水海岸の目立つ中部東海岸までの地域に、中規模独立国カルカソニアがある。


 国土面積は地球日本列島の6割くらい(カンボジアくらいだ)。

 首都カルカスは小さな湾や砂州、陸繋島などがいくつも複雑に入り組んだ海岸地域に設けられ、少し内陸へ入ったところに大厄災以前に建設されたマギ・セルプラント、そのマギ・セルプラントを守るように旧統一連合政府軍の基地がある。


 人口は200万人未満で、人口の大半は首都を始めとする主要都市に集中しており、地方村落は500人未満のところが大多数を占めている。


 分類上は文明復興圏に属し、70年前の軍事クーデター後、軍部が強圧的独裁体制を敷いて鎖国状態。旧連合政府軍の兵器を元にした独自兵器の開発製造を行い、プラントのマギ・セルを利用した国内イントラネットを構築するだけの国力を有している。基本的に自給自足体制を確立しており、自弁できない必要物資は軍の国外交易で賄っている。


 ラムスタットや情報部から提供されたカルカソニア国内の映像や画像を参考に一言で語るなら……息苦しそうな国だ。


 どこにでも軍人がうろつき、そこら中に監視カメラが生え、監視ドローンが巡回し、秘密警察がそこかしこに潜んで目を光らせている。

 そして、軍事政権高官や富裕層――特権階級の着飾ったクソガキ共や、軍にも入れないような学も教養も品性も無いゴロツキ共の準軍事組織『反動主義者に死を(ムエルト・ラ・トライドーレス)――通称ムルトラ』のメンバーが我が物顔で通りを練り歩く。


 民衆は首を竦め、猜疑と怯懦に満ちた目で生活している。軍や秘密警察に睨まれることを、ムルトラに因縁を付けられることを、隣人に密告されることを恐れているのだろう。

 もしも反体制派や反動分子と見做されたら、残忍な看守が待ち受ける監獄で嬲られ、希望なき強制収容所で死ぬまで家畜のように働かされる。あるいは血の跡が決して薄れない公開処刑場へ送られ、見せしめと鬱憤晴らしとして殺される。


 軍事政権の苛烈な支配統治に反発する反体制派や国外に逃れた者達を中核とするカルカソニア解放軍は時折、都市でテロを行い、地方や国境で襲撃を繰り返している。当然ながら、惑星再生機構や諸国連合、ラムスタットのような民間の反カルカソニア活動家が支援している。


 冷酷な支配統治を続ける軍事独裁政権。祖国解放のために手段を選ばぬテロリストとレジスタンス。ただ静かに暮らしたいだけのノンポリな人々は、両者の狭間で息を潜めるしかない。


「……嫌な国だ」

 ハルト・クサナギは黒髪を掻き上げ、苛立たしげに吐き捨てた。資料の映像や画像が伝えるカルカソニアの様相はサフィアリ動乱時、叛乱軍が占領支配した町や集落の光景を思い出させる。いまだカサブタが剥がれない傷痕を無思慮に触れられたようで、不快感を禁じ得ない。

 リリアもヒナコも同じだ。悪臭を嗅がされたように美貌をしかめている。


「いっそ我が国で征服してしまった方が良いのではないか? 少なくとも民は我らの三冠の下に治められた方が幸せになれるだろう」

 テイラーが本気とも冗談ともとれる老若男女混ざり声で言った。

「王国がケイナン中部に領土を持ったら、惑星再生機構と全面戦争になりそう」ヒナコが頬の鱗を掻きながら苦笑い。


「……2人とも問題発言は辞めなさい。どこに耳目があるか分からないんだから」

 令嬢将校はしかめ面で性別不明サイボーグ中年とフェティッシュ金星娘へ釘を刺し、気を取り直して資料調査を続ける。

「救出対象の情報は?」


 ヒナコが端末を操作し、表示情報を切り替える。

「ハンス・ケレル。22歳。地球系白人青年。ケマルグ湾国営縫製工場勤務」


 映像に出されるブルネットの白人青年。見るからに薄幸そうな顔貌をしている。平均的な背丈に細身というより純粋に肉付きが少なく、身体が薄い。服を脱がせたらガリガリかもしれない。


「彼が本当にマーシャル・ラムスタットの従甥孫で間違いないのね?」

「提供された情報が本当ならね」

 リリアの問いかけに、ヒナコは棒状ビスケットをポリポリ齧りながら慎重な回答を返す。

「本当ならって……どういうことだよ?」


「この情報が真実だって保証はどこにもないじゃん。これはあのお爺さんが嘘ついてるって意味じゃなくて、あのお爺さんも騙されてる可能性の話だよ。カルカソニアは王国や惑星再生機構に比べたら弱小国かもしんないけど、そこにいる人間が劣ってるってわけじゃない。これが国内外の反体制派や反動分子を潰すために仕掛けた“罠”かも」

 ポリポリと菓子を齧るヒナコの解説を聞き、ハルトは怪訝顔をげんなり顔に変えた。

「ややこしい……」


「可能性だけで言えば、反体制勢力が惑星再生機構を政権打倒の戦いに引きずり込むべく企てた謀略の線も捨てきれない。三冠王国が惑星再生機構へ外交団を派遣し、中部侵攻が始まった段階でこの情報がラムスタットへ渡った。タイミングが良すぎる、と疑えるだろう」

 性別不明なテイラーが未来から来た猫型ロボットみたいな声を発する。

「いずれも証拠はない。現状はこの人物が本物だという前提で話を進めるしかあるまいよ」


「ま、そうだね」ヒナコは頷いて「この人が本当に救出対象だとして、素直に国外脱出してくれるかな」

「そっか……嫌な国でも彼にとっては祖国だし、故郷だもんな……」

「いや、そうじゃなくて」

 しんみり顔になったハルトへヒナコが情報欄の項目を指差す。

「これ。ここ見てよ」

 全員の目線が注がれ、そこに記された文言は――


『婚約者アリ』


 沈黙の天使が数秒に渡って踊った後。

 眉根を寄せたリリアが皆の顔を見回し「皆、私と同じことを考えてないか?」

「うん……想像はした」ハルトは眉を大きく下げ、

「ベタだけど、ありそう」ヒナコも渋面を作り、

「婚約者と一緒でなければ嫌だ、と駄々を捏ねそうだな」

 テイラーがあやとりと射撃の天才少年みたいな声で言った。


 ハルトとリリアとヒナコが心底不安そうな顔になる。

「惑星再生機構がその要望を聞き入れるかな?」

「かなり難しいとは思うが……追加料金を出すなら、受け入れるかもしれない」

「どーだろ。契約外とか突っぱねる可能性も高そーだよ」

 ハルトとリリアとヒナコがあれこれ話しあう中、テイラーが三人へ問う。

「救出対象のことも良いが、どうする?」


「「「?」」」

 何が? と言いたげな顔の三人へ、テイラーはもう一度問う。

「この救出作戦に同行するのか?」


 三人は咄嗟に応えられない。

 ハルト達は祖国を蝕み、同胞の命を奪った『邪悪』の正体を探るべく、惑星再生機構へ訪れた。そのために“あの”ノヴォ・アスターテ天象会議に特別調査員の肩書を借りた。

 事あらば、ウォーメックを駆って『邪悪』の巣窟に突撃する気だったし、なんならウォーメック無しだって突撃しても良い。くらいに腹を括っていた。

 なんなら、このグレートゲーム・エイジにあっても国際的影響力を持つNACCPに横車を押してもらう気満々だった。


 が、イーサン・ハントとその仲間達の真似事をすることは想定外。ラムスタットには同情しているし、妹さんの孫――ハンス・ケレルを救い出してあげたい、とも思うけれど、これは自分達が侵すべきリスクなのか? という疑問を消し去るほどでは無い。


「潜入工作に同行しても……足手まといになるだけではないか?」

 リリアが言い難そうに言った。気高い資質を持つハーフエルフ美少女は、自分達が求める情報のために他人に――ユーヒチ達にリスクを強いることに気を揉んでいた。


「ムナカタさん達だけにリスクを追わせたくないな。俺達に潜入工作が出来るかは別だけど……」

 ハルトも難しい顔で言った。内戦という地獄を最前線で経験してなお、人としての美質を失わないサムライは、ユーヒチ達と肩を並べて戦うことを選ぶ。


「向こうに断られる可能性も高いけど、打診だけはしてみようよ。潜入工作そのものは無理でも支援作戦とかそういうので協力できるかもしんなんしさ」

 ヒナコが前向きな案を出し、リリアとハルトが頷く。


 三人の判断を確認し、テイラーは密やかに本国へ秘匿通信を走らせる。

『メインタスク進行のため、サブタスクに手を付ける。協力を求む』

 通信の返答は数秒後、簡潔に戻ってきた。


『諾』


       ○


「……良くないな。これは非常に良くない」

 アンリエットが苦い顔で唸る。


 というのも、カルカソニア侵入作戦の計画が滅茶苦茶になりつつあったからだ。

 当初のプランではステルス潜水艇でカルカソニアの首都カルカス沿岸へ侵入。対象を速やかに誘拐し、潜水艇で脱出。必要なら無人機で首都内に騒動を起こすというものだった。

 それがどこからか干渉と介入があり……


 陸路から侵入。マギ・セルプラントと旧統一連合軍基地を偵察し、情報収集後に首都へ潜入、対象を確保して別途侵入した潜水艇と合流、脱出。という無茶な案が出されたり。 


 いやいや、首都カルカスに潜入するのだからカルカソニア・イントラネットに細工して国外からでもハッキング出来るよう工作しておこうとか、侵入ついでにカルカソニアの非道な要人を暗殺しておこうとか、際限なく面倒臭い話が膨れ上がりつつあった。

 そこへ対象の婚約者も一緒に連れ出せという話まで出てくる始末。


「あれもこれもそれも、と手を広げ過ぎて失敗。典型的な愚策ね。このままだと悲劇が待ってる。そしてその矢面に立たされるのは“私の”ユーヒチ」

 デミサイボーグの魔女は怒っている。“自分の男”がバカ共の駒として使い潰されようとしている。魔女はこの状況を断じて許容できない。

 トリシャは眼帯に覆われた空っぽの眼窩で、存在しないはずの双眸をギラつかせる。

「思い知らせてやるわ」


「私は何も聞かなかった」

 闘犬達のハンドラーであるアンリエットは本来なら止めるべき立場だが、今回ばかりはそっぽを向く。この作戦が『神の御意思』に等しいプロセスで決定されたものだと理解してない奴が多すぎる。多大な干渉と介入を引っ込ませるために、鞭を振るうべきだろう。


「絶対にバレるなよ」

 アンリエットの忠告に、名門パティル家の魔女(チュダイル)が不敵に笑うだけ。


 ・・・


 ・・


 ・


 二日後、統括治安部や司法部に匿名の告発が届く。ネットワークに匿名情報が暴露される。

 数人の政治家と官僚が汚職や下事情のスキャンダルで失脚した。

 悪事がバレたロビイストが逮捕され、いくつかの企業が不正発覚で大騒ぎになった。

 幾人かの業界ゴロがこの世からひっそりと消える。

 高度情報化社会で電子情戦の権化を怒らせれば、こういうことも起きる。


 かくして、カルカソニア侵入作戦に対する干渉と介入が解消された。

『神の御意思』が再び威光を発揮したのか、計画は猛スピードで練り上げられていく。作成された計画書は無記名で認証印が押され、出所不明の怪しげな資金が動き、民間軍事会社ブルーグリフォン内で準備が始まる。


 ララーリング半島から軍用貨物飛翔船が本部施設の駐機場に着陸し、ハンガー内に収められていた機材や人員が速やかに降ろされていく。

 そして、コンテナの中からパレット積みされた貨物がリフトで引き出された。


 乱暴に積まれた旧式義体や旧世代アンドロイド。四肢やボディが継ぎ接ぎだったり、人工皮膚や外皮が無かったり。中には骨格が剥き出しのものもある。まるで死体の山だ。別のパレットには脳殻がぎゅうぎゅうに詰められた木箱がぎっしり積まれている。

「ゾンビロイドは惑星社会主義連邦(ユニオン)のやり口だろ。悪趣味だ」

「共産主義的で反道徳的、て?」

 ユーヒチと並んで作業を眺める職員が薄く笑う。人の悪い笑みだった。

「じゃあ、ああいうのはどうよ?」

 職員が顔を向けた先、別のコンテナからぞろぞろと現れる機械仕掛けの猛獣達。


 下腹部が栄養失調児童のように膨れた獣の体躯。長大な尾。直線と角で構成された頭部。欧州系戦車の砲塔みたいな四角い頭に据えられたセンサーボールがぐりぐりと動く。

 宇宙ゴキブリを思わせる不気味な造形の怪物。

 惑星再生機構製ウォーロイド・ストーカー型だ。


 並んで床に伏せる機械仕掛けの猛獣達を見回し、ユーヒチはどこか嫌そうに呟く。

「まさか、カルカスに放すとかしないよな?」

「それ面白いな。ホラー映画みたいになるぞ」と職員がニタニタと笑う。性格の悪い笑みだった。


 不意にストーカーの一機がぎょろりとセンサーボールを動かし、ユーヒチを捉えて告げる。

 AI再現した一流女性声優の美麗な声で。

『ポチです』


「マジかよ」

 ユーヒチは思わず天を仰いだ。

Tips

 カルカソニア。

 名前の由来はフランスの都市カルカソンヌ。周辺地域や首都の名前もカルカソンヌの歴史や周辺地域に関係してる。

 なのに、準軍事組織はスペイン語由来(元ネタが南米の右派民兵組織だったから)。あとで前話と合わせてフランス語に修正するかもしれない。


 ゾンビロイド。

 説明は次回以降。まあ、聡明な諸賢は字面からだいたい想像がついたと思う。

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