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#200字小説  作者: 山岸マロニィ
3/8

世界

 仕事が終わった。

 私は休む間もなく、世界を切り替えてゲームの中に入る。今からは生産する側から、消費する側に移るのだ。

 装備を購入し、ダンジョンへ向かうパーティーを組む集会所へ向かう。その途中、バグに落ちてしまった。暗転した意識から、目を開くと……。


「──あら、起きちゃったの?」

 看護師が見下ろしている。

「VR空間に意識を戻すために、眠くなるお薬を入れますね」

 薄れゆく視界に揺れる点滴。これが、私の世界だ。

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