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上から少女

実は最初の部分を書き直そうと思ってます

サーナのエピソードがめっちゃ薄くね?とか色々思うことあります

別作品としてリメイクした方がいいのか わからん

セインエイツ学園の校門を放浪人がくぐる


「助かりました。本当にありがとうございます」


少女は放浪人の後ろについてきながらお礼を言う。


「別に、気にするな」


放浪人はそういうと学園の方に歩みを進める。


「樹木の魔物って言った時は叩き落されてしまうんじゃないかとドキドキしてしまいましたよ。あっもしかしてセインエイツ学園なりのジョークという奴ですか」


少女の純粋な言葉。まさか本当に間違えたなどと言えず


「……ところでお前はどこまでついてくるんだ」


放浪人の言葉に少女は首を傾げた。


「どこってセインエイツ学園ですよ。あなたセインエイツ学園の生徒ですよね」

「そうだが…」

「では問題ないですよ!私の目的地はセインエイツ学園なんです」

「はぁ?」


少女の服装はセインエイツ学園の制服と違い、白とベージュのどこか違う制服だった。


「お前学園の生徒じゃないだろ部外者はここには入れないはずだが」


放浪人の指摘に少女は理解したように手をポンと合わせた。


「安心してください。許可書ありますよ」


そういうと少女は、カードを取り出した。そこにはセインエイツ学園の校章が浮かび上がる。


「ストログロード学園のハウモニアです。気さくにハウちゃんでもモニアでも好きに呼んでください!明日から行われる学園の交流戦のために来ました!実はこう見えて飛び級で学園に入ったんですよ!エッヘン」


ハウモニアはむふっと自信ありげに笑う。


「そうか、すごいんだな。ということはお前が学園代表なのか」

「えっ飛び級に対して反応うっすい…いえいえ、私は違いますよ。学園代表は…」

「なんだ、違うのか」


放浪人は肩を落とすと学園の方に歩いていく


「あ、待ってください。セインエイツ学園に来るのはじめてなんでよろしければ道案内してくださいよ」


ハウモニアは慌てて放浪人の方へ小走りで走る。


「道案内?悪いが俺はそこまで学園をぶらつくつもりはない」

「そうなんですか・・・っは!」


何かに気づくと放浪人を上から下へじろじろ観察するようにみると


「なるほど!まだまだ大丈夫ですよ!頑張ればいくらでも上がれるチャンスありますよ!」


っとグッとハウモニアは親指を立てた。パープルレッドの制服を見てそういったのだろう。セインエイツ学園の長年に続く制服格差はストログロード学園にももちろん浸透している。


「……」


放浪人は黙ったまま学園の門をくぐった。

「あっまってくださいよ」っとハウモニアも放浪人を追って門をくぐる。


「私、先に学園に向かった兄をさがしてるんです」

「はぁ?」


放浪人は足を止めた。


「実は兄は、先に学園に行くって言ってみんなより早く学園に行ってしまったんです。ですからよろしければ案内してもらいたいんです」

「むちゃゆうな」


放浪人にしては珍しく至極まっとうな言葉を返した。


「あのな、俺がお前の兄のところまで案内できるわけないだろ。顔すらしらないんだぞ」

「大丈夫です」


ハウモニアはにこりと笑う。


「きっとこの学園の女生徒を虜にして騒がれているはずですから」

「にこりと笑うな。問題児だなそいつ」


お前が言うなと言わんばかりにまともに返す放浪人。


「それに兄いってたんです。『偉大なる強者は強者と惹かれあう、僕が学園に来ればこの学園の代表と会うことになるだろう』ってということはきっと今頃この学園の代表の方にあっているかもしれません!もしかしたら戦っているかも!」


ハウモニアは目を輝かせて言い放つ


「お前の兄貴やばいやつだな」

「そうなんです、すごいんです」

「お前ともかみ合わないってわかったよ俺は」


放浪人はため息をついた。そもそも学園の代表は自分である、そして最初に出会ってしまったのは妹の方だ。


「そもそもなんでお前も兄貴もなんで他の奴らを差し置いて単独でここに乗り込んできてるんだ」

「常識では測れない人ですから!私は忘れもの届けに追っかけです」

「せめて周りの常識には合わせろよ。まぁ俺も言えんが」


周りは自分に対してこんな苦労をしていたのかと少し心を痛めた放浪人である。


「それにそもそも学園の代表は…」


俺だっと言おうとしたところ


「うおおお!面白い戦いやってんぞ!」

「見るしかねぇこの決闘!」


っと話しながら数名の生徒が放浪人たちの前全力疾走で横切って行った。


「なんだあいつら慌てて」


横切った生徒を怪訝な顔で見送る放浪人に対してハウモニアはピキーンと何か勘を働かせた。


「お助け人さんこの騒ぎ!私の学園のところと同じ反応です。きっとあの人たちが向かった先にきっと兄がいます」

「なんだと…というか戦いとか決闘って言っていたが」

「はい!きっとそうです」


ハウモニアがフンスっと鼻息を荒くする。


「麗しき兄の事です!きっとセインエイツ学園の代表に会ったに違いありません」

「はぁ?…はぁ?」


目の前に学園代表の放浪人いるのに


「お前の兄は一体誰と戦っているんだ…」

「早くいかないと!負けないと思いますが、できれば武器を渡してあげないと」


ハウモニアはそういうと慌てた様子で先ほどかけていった生徒を追いかけようとする。


「おい、待て。武器ってお前まさか忘れ物届けにって」

「はい!兄のマイフェイバリット武器です」

「忘れるなよ…」


放浪人がため息をついている間にハウモニアは先ほどの生徒たちが向かった方向に走って行ってしまった。


「変な奴もいるもんだ…しかし、あいつの兄とやらが誰と戦っているのか気になるな…ログをもってくればよかった。そろそろあいつに俺が何をしてるかくらい言わないとな」


放浪人は頭をかくとハウモニアの後についていった。


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