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危険!闇の森!

修正中

暗闇の森。見上げても星が見えず月の光さえも木々が遮っていた。

しかし逆にその条件がこの森を幻想的にしているといっても過言ではない。

木々に止まる虫のような生き物が全身から色とりどりの光を点滅させながら

真っ暗闇の森を明るく照らしていたのだ。

それはまるで星のように綺麗で森にいることを忘れるほど。そう思っているのも束の間

どこからか聞こえる咆哮に危険な森だと現実に引き戻される。

放浪人はそんな危険で美しい夜の森を地面に落ちている木の枝を拾いながら歩いていた。


「このあたり魔物はいないみたいだな」


放浪人は言葉を口にした後、ハッと何かを思い出したように腕に目を向けた。

そこには小奇麗なジャーバンドではなく節々に焦げのような跡が残るジャーバンドが腕に巻き付いていた。


「そういえば交換したんだったな」


放浪人はつぶやき光輝く木を見上げ少し前のディアとの会話を思い出した。


♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢


「散歩してくる」


気分転換に外の散歩に行こうと放浪人は立ち上った。


「だったらついでに枝を拾ってきてくれ枝がもうない」


徐々に弱まっていく炎をを見ながら頼むディアに放浪人は頷くと

なぜか腕についているログを外しだす。


「マスター。少し訪ねたいのですが」

「なんだ?」

「何故、私を腕から外そうとしているのでしょうか」


ログが点滅しながら訪ねる。


「たまには一人になりたいからだ。お前がいると落ち着かん」


そう言っている間に腕からログを外し手に納めていた。

するとディアは興味深そうに放浪人の手に収まっているログを見ながら


「なあだったらその間あたしのと交換しないか」


と提案してきた。


「交換?」放浪人は首をかしげた。


「ああ外は真っ暗闇だ。そんな中足元に転がる枝を拾うのに流石のお前でも大変だろ?

ジャーバンドのライトなら足元を照らしてくれるから持っていった方がいいぜ

それに少しここから離れてもここの現在地を教えてくれるから入り組んでいる森の道に迷わないだろ。

それにおまえのえーとログっていうんだっけちょっとした興味があるんだよ」


そう頼み込むディア。しかし今日初めて会った人間に個人情報が詰まったジャーバンドをホイホイ

貸すだろうか?否そんなことはありえない。そう判断したログはその場に応じた答えを…


「申し訳ありませんが個人情報の塊であるジャーバンドを平気で貸し借りするのは……」

「いいぞ。じゃあお前のを貸してくれ」


放浪人に返事にログがエエ!と悲鳴のような音声を発した。


「なぜですかマスター?ジャーバンドには多くの個人情報があるのですよ!それを平気で

貸し借りするなど……」

「いや、どうせその辺の岩場にお前を置こうとしたから人に渡すのも変わらんだろ

それにどうせロクな情報も入っていないしな」

「理解不能では何故私を置いて行くのですか…?」

「お前はおしゃべりが過ぎる」


そういうとログをディアに投げ渡した。


「サーンキュ」


受け取ったディアは自分の腕についているジャーバンドを操作して地図、ライトの設定にすると。

同じように放浪人にジャーバンドを投げ渡わす。

渡されたジャーバンドを腕に巻き軽く触る放浪人試しに画面に触れて見ると


「ん?なんだ。画面の操作が出来ないんだが」


いくら画面をタッチしてもピクリとも反応しない


「ったりめえだろ。一応女子なんだからさ移動には不便ないように設定してあるからよ

多めに見てくれ」


頬をかきながら照れるディアに放浪人は眉を上げ

「フーン。そんなもんか」とつぶやく


なんだかんだ言っても個人情報は守るのは常識!

マスターだけはその辺の意識は薄い!ログは思った。

ディアから借りたバンドから映し出される周囲の地図とサイドから照らし出られるオンオフが可能な

ライトを確認すると放浪人は洞窟の外に向かい歩きだした。


「きをつけてな」

「マスターお気をつけてください」


ディアとログの声が洞窟内で響く。


♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢


外に出て見ると昼間の森とは違い無駄に煌びやかに明るい状態でライトを使わないで歩いたせいか

うっかり交換したことを忘れてしまっていたのだろう。

放浪人は首を横に振ると枝を片手に抱え夜の森を途方もなく再び歩き出すも

気が付くと洞窟からだいぶ離れていることに気づく。

大分いきすぎたな、そう思い表示されている地図を頼りに踵をかえした。

だがその場で立ち止まる。そして振り向きながら怒鳴り声を上げた。


「そこのおまえ!いい加減出てきたらどうだ!そんなに殺気だして気づかないと思ったのか!」


森を歩いている途中辺りから魔獣が放つ殺気とは違う感覚!そして自分を見続ける視線に気づいていたのだ

しかし出てこない


「どうした!ビビッて何も……」


突然!正面の木の上の枝からか男が殴りかかってきた!


「むっ!」


放浪人は咄嗟に持っていた木の枝を投げ捨て身をひるがえし相手の攻撃を回避する。

男の攻撃は放浪人の後ろにあった木に直撃。


拳が木の幹に深く食い込んでいる。


男の正体はザガン。


「ククク!いい反応だ悪くねえ!」


ザガンは笑いながら放浪人の方をむいた。


「フン。俺を襲いにきたのか」


放浪人は構えザガンと対峙する。


しかしザガンはやる気がないという感じで手を広げた。


「おいおい。そんな怒んなさんなよ。


こんなの挨拶程度ですぜ」


「挨拶だと」


さきほどザガンが殴った木から手を抜くと


木はさらさらと砂になり砕け地面に消えていった。


放浪人は睨みつける。


「随分派手な挨拶だな」


「派手が好きなんだよ。それにてめえに用があるのは


俺だけじゃねえ」


「なんだと」


ザガンはニヤリと笑うと後ろに振り向き


「おい!ボロックのダンナよー!お目当ての奴が見つかったぜ」


後ろを向き。名前を叫んだ!


すると森の奥から木をなぎ倒しながら


放浪人のいる方向に何かが近づいてくる。


「さて俺の用事は終わったぜ!せいぜい死なねーようにな」


ザガンは後ろに下がると木々が揺れ


木をかき分け大男が姿を現す。


盗賊の頭領ボロック。


「あいつか?」


ボロックは目に映る放浪人を指さしながら尋ねると

ザガンは首を軽く縦に振り笑いながら肯定。


「ああ。そうだ!お仲間をボコボコにして


大事なものを奪ったのは目の前にいる奴だぜ」


ボロックは「そうか」とつぶやき放浪人を強く睨むと


わなわなと怒りに身を震わせ


「貴様!覚悟しろ!」


叫び声をあげ体に力を入れ筋肉を膨張させた。

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