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死んでも私は生き返る  作者: ファイル
48/62

48話 死んでも後悔させてやる

コル視点

セーラは門の方へ走っていってしまった

自然と打ち解けてしまうような、距離感を感じないような不思議な人


遠目に見ていただけで仲良くなれる気がした人


実際いつの間にか、古くから見知っていたような...


そのセーラが困っている

多くのレイスに狼二匹に加えて鳥人のハーピーとも打ち解けれるらしい

凄い才能だと思う


青髪のハーピーから助けを求められたらしい


私も探す手伝いをしようと思う

「セーラのためにも頑張ろう...!」

「ガウッ」

「おー」


セーラの使い魔のオオカミさん二匹とレイスの一人が私に付いてくれる



私もこの街には来たばかりだから、まずは情報を集めようと思う


門に人だかりが出来ているのでさりげなく話を聞いていく


まずは前提

鳥人、ハーピーは

この街で破格の扱いと分かった

魔物を無理やり人型の魔人化させるのと違い、最初から人型だからだ


魔人化に力を使い、結果として最初から人型の魔人と比べると力の使える範囲が違いすぎるから


さらに根本的に人が特異魔法を使うように魔人には魔人の特殊な魔法があるらしい


魔法を使う動物である魔物

魔人化させられた鳥人もこの街にはいた


腕から手にあたるところがすべて羽だったり、腕から羽が生えていたりと羽の場所は個体によって違う

背中から生えているのもいたけど

...鳥人ではない気がした


顔が魔人らしく人の顔だったり、鳥の顔だったりするのもいた


魔人の特徴に羽に加えてクチバシか鉤爪がある気がする


鳥人、ハーピーは風魔法が得意らしい

ひとまずはこれくらいの情報かな



門の辺りで集めた中に

「今日のオークションは盛り上がる」

と聞いた

オークションは珍しい魔物、魔人から

強かったり、伝説級だったり、実験を耐えた魔物、魔人だったりと色々いる


セーラは多分オークションについて知らなかったのだと思う、レイスが

「えーそこにいるじゃん...」と呆れていた


お金はあまりないけれど、会場に行くことはできる、レイスが教えてくれれば全部伝えると言っていたので、情報共有のためにも行こうと思う



オークションの会場には多くの人がいた

私が数日前に来た時はこの半分にも満たない人数だったけれど


...何日か前の白い蛇の時も多かったな


ずっとザワザワとしているなか

何匹か売り物の魔物が紹介される


話し声の中に青い鳥人、しかも純枠

と聞こえてきた


セーラ...もう手遅れかもしれない

檻に入れられているということは守るための結界から、鎖、逃亡対策、弱らせる行為もされているかもしれない


何匹か紹介された後

会場がいっそうざわめき出した


司会の人が大声で叫ぶ

「お待たせしましたぁッ!」


「本日の目玉っ!なんと天然物かつ、青髪のハーピーになりますっ!」


ガラガラと檻が運ばれる、布がかけられているが注目を集めている



布が取られ檻の中にいたのは綺麗な青い髪、腕から生えている黒い、美しい羽

鋭い鉤爪を備えた、目を奪われるように美しい鳥人だった


その鳥人は檻の中で俯いている

腕と足に枷を、首輪から鎖が伸び

...紐の跡、鞭の跡がある



顔を上げた鳥人と目があった気がした


そして、違うと思った


不思議と覚えがある、幻影魔法か何かで騙している、と





私は席を、人を踏み越え飛び出した


「ワオォォおおおおおおおおん」

オオカミが吠える


次の瞬間、地面からレイスが飛び出し

檻の護衛についていた人が爆発した


オオカミの一匹がいつの間にか檻のそばにいて近づく警備の人に食らいつく

私が檻に近寄ると扉は開いていて中に入る


中に入ると一瞬不思議な感覚を覚え、目の前の光景を疑う


「やっぱり...今治すからね...」

檻の中には青髪の鳥人はいた


しかし、ボロボロで息も絶え絶えの状態、肌は切られ、血を流している

目は虚ろで完全に危険な状態だ


鳥人に触れ、魔力を動かす、感情のままに治れ、と


「セーラの使い魔なんでしょ?セーラなら救ってくれるからっ起きてっ」

肩を揺らす


「セーラ...さま...」

うっ...と嗚咽を漏らすハーピー

その目から涙が溢れる

ごめんなさいと呟き始める

...何度も


爆発が起こり客達が逃げ惑う姿が見える

客席も爆発しているようだ


ひとまず喋れるようにはなったので危険な状態は脱したと思う


きゃんっと聞こえ、振り向くとパッと見は紳士のような人がいた


その手にはオオカミの首元を掴んでいる


見た目だけだ


「おやおや、回復魔法を使える...奴隷もいるようですねぇ」


私たちを見てそう呟く紳士のような人

爆発が起きている今、場違いにも思えた


「赤髪の女が来ると思ったが、釣れたのは白髪か」


「セーラを知ってるの?」


「ほぅ、その名前が出て安心した、やはりこの街にいて何かやってるんだな」


少し考えた様子を見せたあと


「お前達には今一度、赤髪の餌になってもらう」


バチッと音がすると共に雷の縄に拘束されるハーピーと私


紳士...悪漢の右手が光る


咄嗟に飛び出す、足は以外にもすんなりと動いた


雷の魔法を受ける

「ぐうぅっ!」

両手が前で縄に固定されているのでバランスを上手く取れずに倒れる


「ガウッ!」

オオカミが悪漢に食らいつく


「チィっ!赤髪のエサ風情がっ!出しゃばるなっ!」

振り払われ蹴りあげられ私の前に転がるオオカミ


「グルゥ...」

「大丈夫っ!?」


両手をオオカミに当てて回復させる


「くくっ、赤髪が欲しくてなぁっ!あれに似ている雰囲気の奴も集めたんだ、ほら出てこいよっ」

悪漢が右腕を上げて腕輪を光らせる


悪漢の後ろにゆらりと現れる...鳥人達


姿に統一性はなく、魔人化していると分かるし、強制契約の力で無理やり動かされているのもわかる



何人もの虚ろな目が私たちを見る


「集まれば範囲魔法も使えるだろう?それを一点に集中して放て、命令だ」


「ごめん...なさい、ごめんなさい...」


ビィイインと無理矢理に魔力が行使される、音になる程で負担は想像つかない


ハーピーが謝り始める


「ハーピー、謝るくらいなら打開する方法を考えて、私はあなたを助ける、絶対に!」


悪漢が笑顔になる


「ふっ...ほら、発動しろ」


鳥人達から槍のように鋭い風の塊が行使される


「ガウッ」

オオカミが立ち上がる、もう一匹も後ろから来て風の塊にぶつかりに行く

魔力の壁を作りながら


私もオオカミに近づき手を触れ、回復魔法を流し込む、さらに同じように魔力で壁を作る



少し拮抗した後、私たちは少し弱まった風の塊に轢かれる


「きゃうぅ」「くぅ...」

「うあっ!」


受け身を取れず、ハーピーの横に倒れる


「...もう一度だ」


悪漢は腕輪をさらに赤く光らせ命令する

「やめてっ!」

鳥人達からはうめき声が聞こえる

しかし、練られる魔力


悪漢はその笑みを深めた


ドカンっ!


天井から爆発音がして

炎の鳥が舞い降りる


全ての魔力がその鳥の魔力に巻き込まれ

鳥人達の風は消える


ゴオッと風圧が来るが

共に降りてきたレイス達に庇われる


炎の鳥は宙に浮き、羽ばたきながら人の形を成す



「来たかっ!出番だっ!ここからが本番だっ!」


「シェリダン...絶対に、絶対に許さない、死んでも後悔させてやる」



体が痺れ、風で切られた傷が痛い

オオカミも倒れ、シェリダンと呼ばれた男の後ろには鳥人に加えてシェリダンの仲間であろう人達が集まる


でも、暖かい風に、その後ろ姿に

どうしてか


「...セーラぁ」


勝利を確信した

どこまでもしつこいパッと見は紳士なシェリダン

なーにが紳士か、悪漢だよ

全ては自分の手に入れたいもののために

生き物であろうと道具のように扱う


...死んでも後悔させよう

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