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死んでも私は生き返る  作者: ファイル
3/62

03話 死んでもルールには縛られる

どれくらい歩いただろうか

いくら進もうが森を抜けれない

「くそッ、この森深すぎる」

「がうっ」

悪態に対してオオカミが諭すように鳴いてくる

まるで女の子がそんな言葉使っちゃいけませんって言っているようだ

うるさいやいっ!


やせ細り死にかけたらオオカミに食べさせる、するとふっくらした体となって再生、生き返る

血の巡りもよく健康体となって復活する

私の血液はどこからくるっていうんだ


ここ3日ほど森の中を彷徨い続けてわかったことだ

頭も食べられたけど記憶はなくならなかった、よくわからん


さまよっているときにオークからボロ布を奪い取った、今はそれをだぼだぼと引きずっている

そこそこ大きな布


とりあえず餓死はしないってこと


「ん?」

木や草が少ない、少し広い場所に出た

そこには洞穴、洞窟?があり前には人が座っている


規模は小さいがおそらくダンジョンだろう

ということは入り口の前の人はギルドの記録する人だ

「あのー」

近づきながら話しかける

「ん?おおっ!?魔物使い?」

私の方を見ると二度見して驚く記録さん

「えっ?あっ」

当然オオカミは私の後ろをついて来ている、しかし頭は下げていて目線が低い、おとなしいのもあって勘違いしたのだろう

「ほーそれならここでも大丈夫だろ、いいぞー」

持っている紙に何か書き込んでいる記録さん

「えっあっはいどうも」

流されるまま流れるようにダンジョンに入っていく


ちがうっ街に行きたかったのっ!



まぁ帰って来たときでいいかな

森ばかりで飽きていたから冒険したい気分!

気が大きくなっていた



ダンジョンはこの世界のいたるところにあって

特徴として魔物が出てくる、湧き出る存在

合計階層は同じでも

入るたびに階層が変わる

そして宝箱がある!

あと最終階層にボス的な魔物


魔物がいるから討伐しないといけない存在でギルド、冒険者ギルドが管理をしている

魔物は危険だからね、魔法使う存在も確認されてるし


入るたびに階層の地形が変わる、それによって宝箱が見つけ放題ってのもあるけど

この不思議はずっと研究されてる

宝箱はその名の通り宝箱、過去の英雄はダンジョンで見つけた剣でドラゴンと戦ったとか…かっこいい!


そして最終階層には強い魔物

途中の地形とかは変わってても最後の階層は同じみたいでボス部屋なんて呼ばれてる


ダンジョンは不思議と謎が沢山あって冒険者になって稼ぐのはこの世界の常識!

ダンジョンから魔物が溢れたら街に被害が出るのもあって管理もしっかりされているみたい



「あっ」

ボゴォッ

このダンジョンの魔物、土人形を殴りながら気がついてしまった、入るときにギルドから発行されるカードを見せてない

というか持ってない

管理しっかりしてないじゃん…


このダンジョンは地下に潜るタイプで階段を降りると上につながる階段はなくなり壁になってしまう

どこかに登る階段はあると思うけど...

すでにここは地下3階

まずいなぁ…すぐに気がつくんだった


こんな感じでダンジョンで救難依頼が出ることがある

一般の人が護衛付きとはいえはぐれてしまったりして1日経っても帰ってこなかった場合、外の記録の人がギルドの方に出してくれるはず


私は記録すら適当だからすぐにギルドに出してくれるはず


先に人がいる階層の場合後から来た人はその同じ地形の階層のどこかに降りるらしい

この特性を利用したダンジョン観光もあるらしいけど


私は…

随分私ってダンジョンについての記憶があるなぁ


あー記憶がある理由は思い出せないのね

都合の悪い頭なこと


とりあえずはここでキャンプかな

キャンプといってもその場で止まるだけだけど


ギルドのカードがあればダンジョンの前にワープができる

それで救助してもらおう


後先考えずに動くもんじゃない

幸いここの魔物は私でも倒せる程度だ


魔物はダンジョンごとに違うようでケモノのダンジョンがあればここみたいに土人形、ドラゴンが闊歩するダンジョンもあるらしい

私も冒険者になっていろいろ行ってみたいな


「がウッ!」

オオカミが通路の方に走り出す

私はダンジョンの壁を背にして膝を抱えている

「遠くいくなよー」

迷子の時はその場から動くなって

このダンジョンは壁に模様があってタイルみたいな地面

壁も綺麗で明かりまであるタイプだ



「うわっ!オオカミだ」

「逃げろっ!」


遠くから人の声が聞こえる

というか冒険者だろう


いやっ!オオカミぃっ!!


はっはっと戻ってくるオオカミ


「おまえ…」

頭を下げてよしよしを待つポーズ

げしっ

オオカミの頭にチョップをかます


「きゃぅっ!?」

「いやいやっ!私たち迷子だから!冒険者を追い払っちゃダメだから!」


しょぼんとしておすわりをするオオカミ

「まったく…」

私は再び壁を背に座り込む




景色が変わらないというのも退屈なものだ、どれくらい時間が経ったのかもわからなくなった


あれからだいぶ経ったが冒険者は一向に現れない

オオカミが追い払った冒険者を直ぐに追いかけるべきだった...

私は完全に横になり天井を眺めながらこれからのことを考える

死なないからには確実に出ることはできるだろう

街にいったらまずは服を買わなきゃ

それから冒険者になって街を見て回っていろんなダンジョンに…

あっ、人探しもついでに


「クゥー」

オオカミが私の手を舐める


…「はぁ、どーぞ」

手を、腕をオオカミに差し出す


もう一度未来に思いをはせる


絶賛食され中だが、魔物使いというのもおもしろそうかもしれない


冒険者には職業というのがあってその職に設定すると能力が上がるらしい

魔物使いは希少中の希少なのだ

なんせやろうと思わないから


剣士にすれば剣の攻撃力が上がったり

魔法使いにすれば魔法の攻撃力が上がったり

ギルドのカードはなんらかの支援効果を持っているのだ

魔法使いになって練度が上がればいつの間にか大魔法使いになってたり


希少な職業はそれだけで目立ち、一目置かれる存在になる


あれ、私って目立ちたいのか?



いやでも、ちやほやされてみたい…


「がうぅっ!」嬉しそうな声を上げるオオカミ

うまそうだな、おい

ジト目を向けるが無視される


…視線を感じる

顔だけこの部屋の入り口の方を見る

しかし誰もいない

…?


この部屋はそこそこ広いところで

通路には道が一本しかないため背後から襲われるということはない


まぁ土人形は音を立てながらくるけどさ


視線を感じるような違和感はなくなった、なんだったのだろうか

「がうぅっ!」

うっさい


腕も治り

しばらくうだうだしているとズシャッーと音が聞こえた、どうやら雷の魔法使いがいるようだ


私は立ち上がり声を出すことにした

「すいませーんっ!誰かいませんかーっ!」

気配がしなきゃ聞かないけどさ


するとタッタッタッと走ってくる音がする


通路の向こう側に人影が見える

「大丈夫かいっ!?」

「あっはい」

「くっライトニングボルトっ!」

バチバチッ

私の顔の横を雷が通り過ぎていく

「ぎゃうっ!?」

「えっ!?はっ、この子!このオオカミは敵じゃないです!」


すぐさま手を広げて攻撃をやめてもらわなくては


「なっ…そうなのかい?」

通路から部屋に入ってくる人

黒い豪華そうな服と整った顔立ちをした人が明かりの下に

「はいっ」

後ろを向きオオカミに近づく

体の側面の毛が少し焦げているが軽傷で済んでいるようだ

「大丈夫か?」

「がうっ」

タフだな


「そうか、すまない、君はビーストテイマーだったのか、早とちりしてしまった」

「いえ、そんな、…救助に来てくれたんですよね?」

「あぁ、少女がはいっていったきり戻ってこないとあってね」

そこにオオカミの情報はなかったのか…?

「それにしても随分とボロボロだが…」


「あ、えーと、魔物にやられてしまって」

おそらく服のことだろう

全体的に布で覆ってはいるが所々燃え焦げている

ちなみにやったのは私だ


「とりあえずダンジョンの外に出よう」

「はい、えーと」

「あぁ、こほん、私はシェリダンというものだ、よろしく」

丁寧なお辞儀をするシェリダンさん

「あっ、すいません、セーラって言います」

「セーラさん、ではカードをかざしますね」

「はい」


シュンッ

視界を光がいっぱいに広がる

目を開けるとダンジョンの入り口に立っていた

シュンッ

オオカミも転移できたようだ


シュンッ

シェリダンさんも転移して来た


「おおっ、シェリダンさん、その子が遭難したっていう子かい?」

「はい、そうみたいです、救助できてよかったです」

記録の人は別の人になっている

周りは夕暮れ時だ

どれくらい遭難していたのだろうか


シェリダンさんが記録の人のところから戻ってくる


「助けてくれてありがとうございます」

「うん…とりあえず服装をどうにかしないとね…」


ダンジョンの中は薄暗くそんな場合ではなかったのだろうが急にチラチラ見過ぎである

下の階層に降りて振り返ると

降りてきた階段がないってホラーですよね


降りる階段とは別に登る階段もあるので見つける手間がかかります

世界のルールには縛られます

便利カード、ゆうのう


(2019/04/16)

ナンバリングの訂正と後書きに修正を加えました

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