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死んでも私は生き返る  作者: ファイル
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01話 死んでも私は生き返る

最初の夢のくだりはとばして大丈夫です

久しぶりに長い長い夢を見た


幼い私と追いかけっこをする2人のお兄ちゃん

お兄ちゃん達は足が早くって

私じゃ全然追いつけなくって

転んで泣いた時に戻ってきてくれた


そんなお兄ちゃん達に甘えていた


元気で外で遊ぶお兄ちゃんと...


あれ、家の中で本を読んでるお兄ちゃんの方の顔が分からない


本を読んでくれるお兄ちゃん

お兄ちゃんと結婚するんだって...いってなかった...っけ?


いるはずなのに、いたはずなのに

私にはもう1人のお兄ちゃんがいたはずなのに

顔も、名前も思い出せない


ふと黒焦げの鳥が降ってくる

助けようと手を伸ばすと2人のメイドが行く手を阻む


うちで働いているメイドのエールさんとその子供のティアさんだ


2人が鳥さんを向こうにやってしまう

助けないと

まって...


まって



追いかけて

追いかけて

見えた先で私は踊っていた

綺麗な衣装を着て

どこか不気味な、でも神聖な棒をもって



声は聞こえないけどみんなが何かを言ってくる


やめて、こわいよ、やめて


みんないるのに、誰かを忘れているような


ふと涙が頬を伝う


涙が出たと気がつくとさらに涙が溢れてくる


止まらない涙、悲しくないのに

なんで?



体が軽くなるような

しかし引きずり込まれるような


あぁ、夢なんだな、と思いながら

懐かしい、と思いながら


誰の記憶?と思ってしまう

私の...でしょ?



男の人が私の前で氷の結晶を持っている


男の人は誰かと似ているような?


何かを言ってくる

記憶を代償にする、時空を超える大魔法

この人、そんな魔法が使えるとは思えないけど...

お兄ちゃんと同じくらいの歳じゃない?


さわさわと草が風に吹かれている音がする


さーっと心地の良い音が聞こえる


名残惜しい気持ちもあるけれど

そろそろ夢から覚めるだろう



懐かしいと思いながら私は目を覚ます



「...ん」


森だ


木があって、少し薄暗くって

頭が痛くって、考えたくない


じゃあ森だ、森ということにしておこう


夢、夢の内容!


う、うーん...男の人が私に魔法を使ったのは覚えてる

あぁぁ...記憶が薄れていくぅ


そもそも記憶なのか疑問だが


はっ!疑問を持ったら夢を思い出せない


うぬぬ...


何か書けるもの!


ばっ!と周りを見渡すと背の高い草が生い茂っている


人の手によるものがないっ!

なんて大自然っ


そんな所に私一人...一人っぽいな


取り残された?直前の記憶が思い出せない

え?やば、なんでこんな所いるの?


「ブモォ」


木の幹を背に座っている私

周りは背の高い草が視界を緑一色にしている


そこに別の生き物の声

体が震え、固くなる


見つかったらまずい

本能がそう言っている


ガサガサと草がかき分けられている音からして声の主は移動中だろう


しかし一向に遠くならない


探している...?

膝立ちになり顔を覗かせる


豚のような顔

肩幅広く茶色の毛におおわれている

二本足で棍棒のようなものを

いや、棍棒なのだろう


魔物のオーク...


冒険者が数人準備して1匹を狩ると言われている魔物だ


ここは逃げて...

「ブモォァ...」


後ろから音が、声がする

見つけた、と言わんばかりの声だ


「えっ...」

後ろを向くと棍棒を振り下ろす寸前のオークがいた


もう、1匹...



ゴシャッ...


視界が黒と赤に染まり

思考が止まる


あれ、止まったのでは?


白いような、黒いような空間に浮いている感覚


はっきりと後ろから来ていたもう1匹のオークに殴られて死んだ、と分かる


そう、死んだのだ

死んだのか?


分からなくなってきた


「とりあえず、戻ろう」


どうして、戻ろうとしたのか分からない

ただ感覚的に、直感を信じただけだ


まるで浮上していくような感覚

戻る、という感覚


生き返る、という自覚に

能力が発動しているという感覚


あぁ、そうか


私の能力は不死だ


死んでも私は生き返る

導入です

次は23時に投稿します

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