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ユーギガノス  作者: やませさん
破壊神ラモディウス編
97/260

第96話 拳と拳

ーーーーッ!!


 ゼブラ、ヴァンの顔に互いの拳撃が叩き込まれ、空中に血渋きが舞う……。

 拳撃のダメージ、痛みは険しい表情を浮かべ 、誤魔化し、歯をガチッと食いしばる。

 何故なら、殴られて痛い。と言う事より、ムカついた事の方が大きく、気持ちが燃え上がる。


ーーーーーッ!!


 ゼブラ、ヴァンは再び拳を伸ばし、拳撃をお互いの顔に叩き込む。

 2回、3回、4回、何度も叩き込み、空中に漢気の血渋きが舞う……。


「ダアッ!!」


 ゼブラは少し後退。

 同時に低く体勢を構え、ヴァンに狙いを定め、レスリングを行い、腰元にガシッと掴みかかり、ズルズルと前に押し込む。


「ちぃっ!!」


 ヴァンは、ドスッドスッとゼブラの胸元に膝蹴りを叩き込み、膝撃。


ーーーーッ!!


 ゼブラは、膝撃によるダメージによる痛み、吐き気を歯を食いしばり、耐える……。

 反撃の如く、上半身から前頭を伸ばし、ヴァンの顎に狙いを定め、頭撃を叩き込む。

 山育ちのゼブラは石頭、頭の強さには自信があり、小型のイノシシを気絶させた事もある。


「ぐふっ………」


 ヴァンはヨタヨタと後退……。

 顎にダメージを与えられた為、口から吐血、視界がチカチカ光る。


ーーーーーーッ!!


 ゼブラは険しい表情を浮かべ、中間距離からヴァンに狙いを定め、拳を伸ばす。


「はぁっ!!」


ーーーーヴァンは体勢を低くし、拳撃を回避。

 そして、ゼブラのボディに拳を伸ばし、拳撃のカウンターをメキメキと打ち込む。

 一方のヴァン、剣術だけでなく、格闘技にも自信はある……。


「ぐっ………」


 ゼブラはボディを押さえ、ダメージと吐き気に耐え、ズルズルと後退。


ーーーーッ!!


 ヴァンは右脚を伸ばし、近距離からゼブラの横頭に狙いを定め、上段蹴りを放つ。


「がぁッ!!………」


ーーーーゼブラは左腕を掲げ、ヴァンの上段蹴りをガード。

 蹴撃により、ゼブラは左側に吹っ飛び、1回、2回と地面に転倒。


ーーーーーッ!!


 ヴァンはトドメを刺す為、手刀を構え、ゼブラに向かい、駆け走る。


「ちぃっ!!」


 ゼブラの視界に、地面に突き刺さる自身の剣とヴァンの剣が映る……。

 ゼブラは、ヴァンの剣を持ち、ヴァンに狙いを定め、投げ放つ。


「当たるものか、バカ者がぁっ!!」


 ヴァンは、投げ放たれた剣をパシッと受け取める……。同時に剣を横に構え、斬りかかる。


「当たれよ、このヤロウッ!!」


 ゼブラは自分の剣を持ち、斬りかかる。


ーーーーーッ!!


 ゼブラ、ヴァンの剣撃が激突し、つばぜり合いを展開させる。


「暑苦しい奴だ……。さっさとくたばればいいモノの……」


 ヴァンは傷だらけの表情とは裏腹に、冷静な声を上げる……。


「その暑苦しい奴と、ここまで苦戦するお前はどうなんだよ?……」


 ゼブラはチクリと、返答。


「ーーーーーッ!!」


 ヴァンはチッと、舌を打ち、跳び下がる。

 そして、中間距離から剣を構え、1発、2発、3発の剣突きを放つ。


「ぐっ………」


 ゼブラはジリジリと後退。

 剣を上段構えで振るい、ヴァンの剣突きを弾き、切り払う。僅かに刃が斬れたのか、頬からポタポタと血の雫が滴る……。


「死ねぇ!!」


 ヴァンは剣を振り下ろす。


ーーーーーッ!!


 ゼブラは左側にピョンと跳び、回避。

 紙一重で回避した後、同時に体勢を立て直し、ヴァンの左側に狙いを定め、斬りかかる。


ーーーーッ!!


 ヴァンはゼブラの方向に振り向き、上段に構え、剣撃を受け止める。

 ギチギチと金属音を響かせ、緊迫感を漂わせるつばぜり合いを展開させる……。


「お前はカッコいい奴だ、大切な人を守る為なら、どこまでも堕ちる……。もし、俺がお前の立場なら、同じ道を歩いていただろう。そして、今日みたいに、俺とお前は戦うのだろう……」


「何が言いたいっ!?」


 ヴァンは剣を押し込み、睨む。


「勝つのは俺だッ!!。それだけだッ!!」


 ゼブラはグイグイと剣を押し込み、剣圧でヴァンを後退させる。


「訳の分からないセリフだッ!!。しかし、俺はお前に勝利するッ!!。いや、しなくてはならないッ!!。彼女の為にッ!!」


ーーーーヴァンは十数メートルの距離まで後退し、剣を突き立て、声を響かせる……。

 そして、鬼神化・重力の魔王グラビティ・ロードに変身し、全身から重力グラビティ属性の周波をズウッと広げる……。


「うるせぇ!!、ネタ切れなんだよっ!!。勝つのは俺だッ!!」


ーーーーゼブラは、鬼神化フェニックスに変身し、全身から鳳凰ほうおう属性の炎圧をパキパキと展開させ、炎剣を構える。


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