第70話 アメジストグリモアの能力
「ーーーーーッ!!」
ーーームジカは紅の眼をギラギラと輝かせ、アメジストグリモアを片手で持ち、駆け走る。
「孔雀鳳凰剣ッ!!」
鬼神化フェニックスは炎剣を構え、突っ込む。
刃先には鳳凰の炎が数メートルの高さまで燃え盛り、高い魔力を意味している。
孔雀鳳凰剣は、鬼神化フェニックスの必殺技である……。
ーーーーーッ!!
ムジカの剣撃と、鬼神化フェニックスの孔雀鳳凰剣が激しく衝突。
鳳凰の炎、闇属性の魔力が交じり合い、バチバチと雷圧が放流し、衝突による周波により、全域の壁はピキッと亀裂。
「ーーーーーッ!!」
剣圧に負け、鬼神化フェニックスは後方に吹っ飛び鬼神化・重力の魔王を物凄いスピードで通過し、地面に一回、二回と叩きつけられる。
ーーーバカな、鬼神化フェニックスの必殺技、孔雀鳳凰剣が負けた……。
「フゥ……、フゥ……、フゥ……」
ムジカは、鬼神化・重力の魔王をターゲットに定め、睨む。
「重力の雨撃ッ!!」
ーーー鬼神化・重力の魔王は黒剣を掲げ、ムジカの空中に狙いを定め、無数の詠唱陣を描き、詠唱。
重力の雨撃余波である重力を周囲にズシッと展開し、重力の雨撃の光線を一斉放射。
ーーー重力の雨撃の光線が地面に降り注ぎ、黒熱の爆煙が吹き荒れ、充満。
重力により、身動き辛くなり、避けられない。手応えアリ、しかし……。
「ーーーーーッ!!」
鬼神化・重力の魔王はビクッと、察知し、背後を振り向く。
「ーーーーーッ!!」
ーーームジカは鬼神化・重力の魔王の背後、十数メートルの距離に移動し、光速のスピードで剣突きを放つ。
「ーーーーーーッ!!」
ーーーー鬼神化・重力の魔王は黒剣を掲げ、刃先に重力属性の魔力を宿らさせ、受け止めるが、剣圧に負け、吹っ飛ばされる。
鬼神化・重力の魔王は後方の龍老樹の樹の表面に円形の衝突跡を残し、叩きつけられる。
「何だよ……。何て力だ……」
鬼神化フェニックスはヨタヨタと震わせ、炎剣を構え、立ち上がる。
アメジストグリモアの能力、使用者に全ての能力を100倍アップさせる特異効果がある。
しかし、強力な魔剣に故、契約者を洗脳してしまうリスクもついてある。が、アンドラスに力を与えられている為、洗脳は免れている……。
「ハァーーーーー……ッ!!」
ーーームジカはアメジストグリモアを片手でグルグルと振り回し、精神不安定な叫びをあげる。
アメジストグリモアを振り回す事により、ムジカの周囲から陣風が吹き荒れる。
「ええぃ、小賢しいマネを……」
鬼神化・重力の魔王は樹の表面から抜け出し、黒剣を掲げ、詠唱。
ーーー属性の重力を周囲にズシッと発生させ、胸部に詠唱陣を描き、重力の爆裂波の光線を放射。
「ーーーーーッ!!」
ムジカはアメジストグリモアを掲げ、重力の爆裂波を受け止め、吸収。
アメジストグリモアを振るい、吸収した魔力を利用し、4体の分身を出現。
4体の分身は、アンドラスの魔力により、闇属性の熱圧を漂わせ、鋭い眼差しを光らせる。
「ーーーーーーッ!!」
4体の分身は、鬼神化・重力の魔王に向かい、斬りかかる。
「フン……」
ーーー鬼神化・重力の魔王は黒剣を掲げ、刃身に重力属性の漆黒の熱圧を宿らせ、正面から突っ込む2体の分身の剣ごと斬り倒し、斬り抜ける。
「ーーーーーッ!!」
残り2体の分身が鬼神化・重力の魔王の背後に移動し、斬りかかる。
鬼神化・重力の魔王は振り向くが、対応が間に合わず、厳しい。
「ーーーーーッ!!」
ーーーその時、鬼神化フェニックスが、鬼神化・重力の魔王の前に移動し、炎剣を振るい、2体の分身を炎斬。
敵を炎斬した事により、火の粉の風がズウッと、熱く吹き付ける。
「キサマ……。何故俺を?……」
鬼神化・重力の魔王は、鬼神化フェニックスにギロリと視線を向ける。
「言っただろ、俺は俺のやり方で戦うって……。大して理由は無いが、それだけだ……」
鬼神化フェニックスは、片手で炎剣を地面にザクッと、突き立てる……。
助けた理由……。自分には分からないが、共闘意識により、自然と動いた。
「キサマに借りを作られるとはな……」
鬼神化・重力の魔王は鬼神化フェニックスと背中を合わせ、黒剣を構える。
「いつか返せよ……」
鬼神化フェニックスは炎剣を構える。
ーーー空中に黒い粉塵を撒き散らし、周囲には分身ムジカか造形化され、増加。
数は10体……。黒熱の威圧感をズウッと漂わせ、剣を構えている。




