召喚された神子には門限があった
ジャンルはホラーと迷った。死描写あり。ほのダンの別時間軸にて。
グロいし危険なので注意。パッと始まりパッと終わるよ。
「え、なにそれ困る」
眉間に皺を寄せて召喚された神子は言った。
今回の条件付けは唯一つ。憎き敵国を蹴散らせるほどに強き神子。その結果召喚されたのはお世辞にも強そうとは言えない青白い肌の病弱そうな子供で。
賢明だが残虐と名を馳せる我が王がぴくりと眉根を寄せたのに気づいた神官たちが身を縮める。
「帰せないって、なに?わたし早く帰らないとなんだけど」
「これは役立たずそうだ。いらぬ。殺せ」
「は?・・・そう。あなたたち、敵なんだ。」
まったく噛み合わぬ台詞の後神子は一つ頷き、周囲が剣を向けるのも気にせずにネックレスを引きちぎった。そのネックレスはやけにきらきらしい金色で、飛び散ったそれに何人かの兵士が目をやる。ころころと床に転がった金色の鮮やかさだけはやけに記憶に残っている。
「 !!」
咆哮のような何かを神子が口にする。途端、部屋が黒々としたおぞましい何かに埋め尽くされる。
『sdfgcびゅんfぬえmlきヴぇrtvcrfds』
意味のわからない言葉が聞こえる。翻訳ができない。なんだこれは。
暗闇の中でぐちゃぐちゃと肉を引きちぎり骨を噛み砕く音が響く。
そう、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃとぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃとぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと、ぐちゃぐちゃと。
「門限に遅れたらみんな死んじゃうし。帰ろっと。自力で帰るとなると生贄がいるからヤだったんだけどなあ」
何かは過ぎ去り、神子は消えた。神たる私に癒えない傷を残して。ああ、だから無理な召喚はやめておけと言ったのだ。
強いとだけ条件付けしたら別世界の邪神の愛し子を召喚してしまいました、な話です。いあいあ系かもしれないし全然別な神かもしれない。