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拝啓、勇者さま ~勇者と幼馴染の手紙の記録~  作者: 文月 ふな


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34 王国暦377年2の月1の週 リリーへ

 リリーへ。


 四人でもなんとかやってるよ。森には宿なんてないから当然野宿だけどな。

 意外とアドリーが料理上手なんだ。もともと騎士団で遠征に出たりしてたかららしいけど。逆にケインは料理がちょっと下手だ。魔道具を作れるくらい器用なのに、料理はどうしても苦手らしい。面白いよな。

 パトリシアは気が付くとアドリーの料理を手伝ってることが多い。なんだかんだ一緒にいるんだよな、あの二人。ちなみに俺は片づけ専門だ。適材適所だよな。


 魔王の拠点まではあと半月くらいで着く予定だ。どうしても魔物と戦いながらの進行になるから、あんまり早く進めないんだ。大型の魔物も増えてきたし、一度に出没する魔物の数も以前とは比べ物にならなくなってきた。でも四人で連携してちゃんと倒せてるよ。あんまり消耗し過ぎないようにしっかり休息を取りながら進んでるから、心配するな。


 魔の森にしか生えない花を見つけたから、箱に一緒に入れておく。ちゃんと届いてるといいんだが。もちろん毒とかはないから安心してくれ。




 聖女の剣士がまるで物語みたいなら、勇者とその帰りを待つ幼馴染っていうのも充分物語みたいだと思うぞ。


 ククより。

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