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異世界行ってもチーム・グリフォン!2  作者: 財油 雷矢
MISSION:頑張ってダラダラしよう

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問い詰められよう

あらすじ:

 女の子たちのパジャマパーティもアルコールが入ってきて、話がどんどん怪しい方向に向かっていく

「これでもさー あたしだってジェラードさんとちゅーしたんですよ、ちゅー!」


 ……ちょっと気を緩めていた間に話がヤバい方に移行していた。


「ちょーがんばったんですよー とーぜんあたしもはじめてだったんだしー」


 あたしだってまぁ、自分が消滅するという緊急事態だったとはいえ、なかなかに迷った。

 まぁなんつーか、ジェルが相手だから迷うだけで、というか思い切りだけで済んだけど、他の人だったら無理だったかなぁ。元をただせはジェルが原因……というか、それにルビィを助けるためだったので、退くわけにもいなかったわけで。ある意味結果論だ。

 その後は…… 薬飲ませたりとか、変な魔法を解除するためとかで、その、何度か。

 ……って、何考えてるんだ自分。あー あと「もう一回」あったわねぇ。


「む、その情報は知らない。」

「ミスキスはあの時いなかったでしょ。ほら、シルバーグリフォンに密航?してて。」

「しまった。……わたしだって我慢したのに。」

「ちょっと待って。今何か聞き捨てならないことを聞いた気がする。」

「…………気のせい。」


 雲行きが更に怪しくなってきた。


「「(ニタァ)」」


 今は私服パジャマだが、普段は城のメイドであるハルカとミリアが口元を意味ありげに歪める。

 あ~ うん。医療行為医療行為。

 ちょっとしたことを思い出して、ってついつい視線を逸らしてしまう。


「そ・お・い・え・ば、ラシェルはその、ジェラードさんとは……その、どうなの。」


 ややジト目のアイラがこちらに振ってきた。さっきはアルコールの勢いで言ったんだろうけど、いざ聞くとなると口ごもってしまう。乙女か。いや、みんな揃って乙女か。


「……ノーコメントで。」


 ついでにあたしも乙女だ。


「なるほど、」


 キリっとした顔(分かりづらいけど)をしたミスキスがさも分かったようにうんうん頷く。


「本当に無いなら無いと言えばいいのだから、ある。そしてそれを語れない(・・・・)ということは……」


 ミスキスの視線がこちらに突き刺さる。紫がかっているが、どことなくジェルに似た黒い瞳があたしを見据える。……ジェルと違って、ただ黒く美しいだけでそこには「闇」は見えない。


「むぅ、きっとアイラよりも先んじてる。羨ましい……」


 急にしおしおとその場で崩れ落ちると、口元に指をあてて切なげにこちらを見上げる。目をウルウルさせてどこか庇護欲をそそる。……いや、酔ってるなこりゃ。


 ん~ そろそろお開きにした方がいいんだろうか?


 ふと気づくとなんか静かになっている。

 目の前のミスキスも半目でゆらゆら揺れているし、リリーとルビィは並んでアイラのベッドを占拠していた。抱き合って寝息を立てているのが微笑ましい。

 あ、そうそう。前と同じくアイラの部屋で飲んでいたわけだ。室内を見渡す。ちょっと女の子の部屋とは殺風景ではあるが、ほどほどの広さの部屋で整理整頓されている。

 そして部屋の隅ではサフィに抱き着かれて、振りほどくこともできずに困惑しているアイラが見える。サフィは既に半ば夢の中だがアイラを逃すまいと腕を絡みつけている。

 ハルカとミリアの二人は並んで壁にもたれて身動きもしない。


 なんてこった。


 意識あるのはあたしとアイラだけかー ここでスーパー家事ガールのリーナちゃんがいたら収拾がつくんだろうが、そんなあの子もここにはいない。


 ……どうしようか。


 と思ったら、ずっと無口(物理的にも)だし静かだったんだんで忘れかけていたんだが、壁際にいた白玉メイドたちが自分たちに任せてほしいと言わんばかりに自分たちの胸に手を当てる。

 お、それは助かる。

 頷いて了承の意を返すと、白玉メイドたちはいきなり増えた。


 ……増えた?!


 視界の端でアイラ(サフィに拘束されたまま)が驚きに目を見開くが、すぐにどこか諦めの入った表情になる。

 元々三人いた白玉メイドは三倍の九人になったところで、五人が寝ている女の子たちをそれぞれ抱え上げると、部屋を出ていく。

 更に二人が食器とか飲み物食べ物を片付けて、残りの二人はムニャムニャ何事かを呟いているサフィをアイラから器用に引きはがすと同じように運んでいる。

 部屋が片付き、あたしとアイラの二人になって静かになったところで、どちらからともかく溜息がもれる。


「静かね。」

「そうね。」


 嵐が過ぎ去りながらも、始まったときよりも綺麗になった気がする室内にあたしたちの声が響く。


「……でも楽しかった。

 なんかラシェルたちが帰ってきたんだな、って改めて実感した。少なくとも二度と戻って来れない、ってことはないのよね。」


 まぁ、そうかもね。


「時間はタップリあるし、ふふ、」


 とアイラはどこか意味ありげな笑みを浮かべる。


「ラシェルもそうだし、ジェラードさんとも…… ねぇ?」


 どこか挑戦的な視線をこちらに向けてくる。


「ねぇ、なんかうやむやになったんだけどさ、」


 ズズズ、とアイラにあたしににじり寄ってくる。そこにはどこか肉食獣のような


「実際に、ジェラードさんとはどうだったの?」


 ……ノーコメントです。


 あたしは目をそらすことしかできなかった。

お読みいただきありがとうございます

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