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異世界行ってもチーム・グリフォン!2  作者: 財油 雷矢
MISSION:異世界での生活を再開しよう

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荷物を確認しよう

あらすじ;

 ラシェルが女の子を引き連れて、元の世界で買って来たものを検分する

(こっちだな。)


 無機質な空間のあちこちで頭が白い球体の執事やメイドさん(の姿をしたもの)が黙々と――いや、喋ってたらもっと怖いけどさ――働いているところを通る。すっかり怯えているルビィはあたしにしがみついたままだ。

 ファーストコンタクトのショックが大きかったけど、荒療治ってわけにもいかないしなぁ。気長に見守るしかないか。元々コアさん自体にも苦手意識あったみたいだからなぁ。

 そしてある部屋に通されると、そこには二メートル立方のコンテナが置いてあった。ちなみに密閉が可能で、その状態ならミサイルが爆発したくらいでは外装はびくともしない。……だから何でもかんでも非常識な強度をつけるのを止めてほしい。いや、実害はないし、無駄な攻撃力がついているよりはマシなんだけどさ。


(これだな。元々別に分けてあったので、我も中身を見ていない。

 ……我が見ても良いものか?)


 あたしの葛藤をよそに、どこかそわそわしているようにも見えるコアの人。この人好奇心旺盛だからねぇ。

 一応男性に見えるけど、多分性別とかそういうの無いんだろうなぁ。だからといって、女の子のゴニョゴニョを見せるのはちょっと躊躇われる。それこそ人に合わせたサイズで見繕って来たから、シークレットな個人情報になるわけで。悪用はしないだろうけどさ。


「…………先にちょっと検分させて。」


 少し悩んでそう答えると、コアさんは怒った様子もなく――って、この人怒るのか?――ドローンヘッドを上下させる。


(ふむ。我も人の心には詳しくないからな。何か問題があるのであろう。なら我は席を外すので、検分が済んだら呼んでほしい。)


 と、言い残すと、ドアを無視してすり抜けて外に出て行った。


「わるいことをしたかも。」


 申し訳なさそうなミスキスだが、女の子のシークレッツも入っているので、やはりためらってしまう。

 まぁ、気を取り直していこう。


「というわけで、向こうに戻ってきたときにお土産買ってきましたー!」

「「わー。」」


 パチパチと手を叩くリリーとルビィ。

 電磁ロックを解除して――まぁ、万が一では手動でも開けられるけどカイルがいないと無理――コンテナを開く。無駄な防御力がある割に壁は十センチもないので、中は意外と広々だ。頑張ればちょっと住めるくらい。

 小さな荷物用のコンテナなので、仕切りがそれなりにある。まぁ、重量物でも壊れ物でもないのでそんなに気にしなくてもいいのだが、飽くまでも宇宙で使うコンテナなのである程度固定しておかないと無重力でえらいことになるんだけど、まぁそこは箱型汎用作業機械キューブに任せたので、特に乱れたり破損した様子もない。


「ミスキスとね、服をたくさん持ってきたのよ~」


 食べ物は他の食材と一緒に入れてきたので、こっちは服系と本が少々かな? ただ、あたしたちの世界というか時代って紙の本があんまりないのよね。データばかりで。でも雑誌はそれなりに。……あんまり気は進まないんだけど、王都の服屋のパレリさんにファッション誌を何冊か持ってきたのよね。

 とりあえず、人ごとに分けてあるので、その内の一つを、と。


「はい、リリー。」


 これだけじゃないけど、紙袋の一つを目をキラキラさせている少女に手渡す。


「こっちはルビィに。」


 すかさず、リリーをちょっと羨ましそうに見ていたルビィにも渡す。


「「わぁ。」」


 二人で紙袋を開けると、中から明るい色合いの布地が見えてくる。原色系のTシャツだ。

 これはサイズもSMLくらいしかないし、カラーも豊富だし、使い勝手がいいのでたくさん買って来た。リリーとミスキス、ルビィがSかな? リーナちゃんとアイラ、サフィがMで。あたしは…… 多分どっちでもいけると思う。デザインに関しては無地にしたんだっけな。色々描かれていても説明が難しいかもしれないし。

 その間にも紙袋から出したシャツを身体の前にあてて見せあいっこしている二人を、ミスキスとサフィの「姉」二人が微笑ましく見ている。


「まぁまぁ、楽しいのは分かるけど、アイラ抜きにファッションショーはダメでしょ。」


 あ、ファッションショーって通じるか?


「あ~ うん。きっとそれは良くない。」


 どこか顔を青ざめさせながら、リリーとルビィの身体が小刻みに震える。

 ……どうやらアイラもいい加減ルビィに慣れて、リリーと同じ対応を取るようになったらしい。まぁ、迫力はあるからなぁ。

 まぁ怒りはしないけど寂しがるだろうし、仲間外れは良くない。

 後は箱型汎用作業機械キューブを呼んで、普段着や夜着下着などを…… あれ?


「ルビィ、サフィ、」

「はいなの!」

「はい、なんでしょうか?」

「二人とも『雄牛の角亭』に泊ってるの?」

「そうなの。」

「そうですね。本来はハンブロン卿のところに滞在する予定でしたが、領主館がまだ完成しておりませんので。」


 とは言うが、サフィの口元が小さく笑みの形になっているので、領主館に泊る気はないな、こりゃ。

 まぁ、ジェニーさん的にもそっちが楽かな? って思っておこう。

 それなら二人の分を運んでおこう。

 ……ん~ この世界のお姫様の服と、あたしたちの世界の中程度の服ってどちらが高級品なんだろうか。

 キューブにも運ばせるが、一部は手に持ちながら部屋を出ると、どのキューブか分からないが一体近づいてくる。


『あー みんないたー そろそろご飯よ。』


 キューブからアイラの声が聞こえてきた。ふと時間を確認すると結構な時間だ。


「「ご飯!」」


 腹ペコ二人の声が重なる。まぁでもルビィも食べ物にはいい反応を見せるが、リリーほど食べるわけでもない。飽くまでも一般的な量だ。


「じゃあ、ご飯の後で着替えてみんなを驚かすか。」

「「「「おー!」」」」


 なんか声が揃ったところで、夕食のために上に戻っていく。


 ……あ、コアの人に残りの荷物、見てもいいよ、って言っておかないと。

お読みいただきありがとうございます


スランプというかゲームのやりすぎって訳でもないのですが、なかなか筆が進まないです

これだけ書くのに1週間かかっているので、困ったものです


まぁ頑張ります(自分を鼓舞)

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