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異世界行ってもチーム・グリフォン!2  作者: 財油 雷矢
そんなに長くないプロローグ?
2/139

宇宙を飛ぼう

あらすじ:

 異世界から元の世界に戻ってきたシルバーグリフォン

 明日の午前中には戻れそうだ

「ようこそ異世界へ。」

「?」


 なんか凄いことして、異世界からあたしたちの世界に戻ってきて、たまたま高速戦艦シルバーグリフォンに「密航」していた異世界の少女ミスキスにジェルが声をかけたところで首を傾げられた。

 あ、と何かに気づいたようにリーナちゃんが後ろを振り返ってミスキスに声をかけるんだけど、リーナちゃんの口からは聞いたことない言葉が飛び出す。

 が、ミスキスはそれは分かったようで、少しの間分からない言葉で話している。


「……そうか。翻訳魔法か。」


 なるほど。そうか、元の世界に魔法なんかないから、あたしたちにかかっていた「翻訳魔法」が切れたのか。で、リーナちゃんはこんなこともあろうかと、ってわけじゃないんだろうけど、すでに異世界あちらの言葉をマスターしている。

 グリフォンとグリフォンの艦載機たちもすでにデータを共有して喋れるようになってるとか。


「ダイジョウブ、ワタシ、少シ、話セル。」


 おっと、片言ながらもミスキスがいわゆる銀河共通語を話している。みんな頭良いなぁ。


「ミスキスに関してはすまないがリーナ、通訳のようなことを頼む。」

「はい、分かりました。」


 と、話がまとまったところで、久しぶりの宇宙だ。なんて言ったところで向こうの宇宙そらと何が違うのかはサッパリ分からんけどさ。

 さすがによほど近づかないと、人工物や惑星なんて見えるもんじゃないし。今現在メインスクリーンも満天の星空といえば聞こえがいいが、周囲一万キロは何一つない無の世界だ。大気圏内じゃないので星が瞬くこともないし音もしない。


「さて、グリフォン。ワープドライブとエネルギーの方はどうだ?」

〈問題はありません。三回はかかる想定のところを一回でうまく行ったので、エネルギーも地球までは十分もちます。〉

「よし、適当に跳んでくれ。あと必要なタスクを振り分けて、と。で、今のところ到着予定はどうなる?」

〈そうですね…… 無理すれば夜中くらいには着けると思いますが、一泊して明日の午前中くらいに戻るのが良いかと。〉


 グリフォンの説明に、ジェルがふむ、とあごに手を当てる。ちょっと考えてる風だが、おそらく結果は出ているんだろうけどさ。


「聞いての通り、明日の午前中くらいに研究所に戻れるそうです。自動操縦というか、グリフォンに任せても大丈夫なので、適当に過ごしてください。」


 それだけ言うと、すっと立ち上がってジェルがコクピットを出て行った。昨晩はずっと観測とか検証してたんだろうから、寝に戻ったんだろうな。

 あたしもグリフォン内の自室に戻ってだらだら……したいところだが、忘れない内に実家に連絡しよう。一人暮らししているし(ジェルんとこの研究所にいることも多いけど)、そんなに頻繁に話しているわけじゃないが、さすがに半年近く音信不通なのはヤバかろう。

 なかなか通信機のスイッチを入れる度胸が出なかったが、昼食を挟むと絶対後回しになりそうなので、時計とにらめっこしながら悩むことしばし。押す気もなかったタイミングで、運良くか運悪くかたまたまスイッチが入ってしまって、呼び出し音が。

 何から話せばいいのか考える間もなく、覚悟を決めて応答を待ったのだが……

 拍子抜け、というか、ジェルからすでに長文の連絡が入っていたらしい。飽くまでも内密、もしくは夢物語として、という前振りがあって、あたしたちの異世界でのことをそれなりに説明したらしい。


『まぁ、さすがに荒唐こうとう無稽むけいとは思ったが、彼が宇宙船ごとこれだけ行方不明になったとしたら、確かに別の世界にでも行くしかないだろうからね。』


 というのが、パパというかお父様の弁だ。


『無論、可愛い一人娘のことは心配だったよ。でもジェラード君が一切の連絡もできずに消えてしまったのだから、よほどの理由があったと思ったよ。そして、きっと無事に戻ってくる、とね。』


 と、画面の向こうでなかなかに魅力的なウィンクを飛ばすパパ。ジェルの信頼度はここでも高い。……ま、いいんだけどね。

 一つ胸のつかえがとれたところで昼ごはんだ。残念ながら?ジェルはまだ寝ているのか、後にしてほしい、とのことで四人と一匹スコッチでの昼食だった。

 食料品のストックも心もとないそうなのだが――結構な量を異世界あっちに置いて行ったらしい――そこはリーナちゃんの腕で、そんなことを感じさせない。

 その後はまた部屋に戻って、今度こそだらだらと。しばらくニュースに触れていなかったので、ざっと流し読み。

 ついでにコミックを読んだり、ゲームをちょこっとやったり。それで何となく気づいたんだけど、どこか気分が高ぶっている気がする。「帰る」というのはやはりドキドキするのか。

 大した身のないことをして時間を潰している内に、おなかが減ってくる。もう夕飯か…… 時間が経つのが早いのか何というか。

 ちなみにこの間にもグリフォンは二回ほどワープをしている。ちなみに、普通の宇宙船のワープの際はシートについてないと危ないくらい振動や衝撃があるんだけど、そこはほら、ジェルの作ったものなのでそんな心配が全くない。きっとよろしくない慣れ方なんだろうけど、正直他の宇宙船に乗るのが少し怖い。

 さすがにジェルも夕飯のころには起きてきて、みんなで夕食。食後にシャワーを浴びて寝るまでだらだらして就寝。


 さて、ジェルの研究所までもう一息だ。

お読みいただきありがとうございます


……大した中身がないのはどうしたらいいものやら。もっとサラリと流しても良いものか(悩)

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