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異世界行ってもチーム・グリフォン!2  作者: 財油 雷矢
宇宙(そら)からの脅威

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戦闘開始

あらすじ:

 海の国ワワララトに到着した戦闘ヘリブラックホーネット

 ワワララトの姫巫女の乗せて空に舞う

 海の国ワワララトまで飛んだ戦闘ヘリのブラックホーネット。馴染みというか、親交の深いというか「良い仲」の姫巫女が住む屋敷へと向かう。そこはワワララトの国から少し離れた、言うなればプライベートビーチを望む海岸にある。

 静音モードで近づきはしたのだが、着陸態勢をとろうとしたときには、すでに小柄な人影がダウンウオッシュの暴風の中、髪と服をたなびかせていた。

 彼女(・・)は空を見上げて手を振ろうとして、思いなおしたのか腕を組んで――腕の中にはホーネットを模したぬいぐるみが鎮座しているが――プイとそっぽを向き、それでもやはり気になるのか上目づかいで空を見上げる、と百面相をしている。が、その百面相をさせているのが自分なんだろうな、と思うとホーネットは(回路)苦しくなる。

 風の影響をできるだけ少なくなるように素早く着地したホーネット。ワワララトの姫巫女はそのメインコクピット側のドアを開けて、ドンと席に着く。


「ホーネット! ……いきなり連絡取れない、って何があったの?」


 十二歳の少女が頬を膨らませそうになりながらも、真剣な目で問いかけてくるので、ホーネットは全てを話すことにした。


〈僕たちの世界から、僕たちのとは別の天翔ける船が来たんだよね。

 だから察知されないために通信を切ったんだ。でも、こっちに近づいているって知って、いてもたってもいられなくて。〉

「…………」


 ホーネットの言葉に姫巫女が胸にかき抱いていたぬいぐるみに顔を埋めると、何かを堪えるようにプルプル震える。


〈……ディーナ?〉


 彼女の幼名――それこそホーネットしか呼ばないが――で呼びかけると、姫巫女はぬいぐるみから顔を離して深呼吸をすると、顔をあげた。顔の表面温度が若干上がっているのはホーネットのセンサーのエラーだろうか。


「悪い奴が近づいている、って事?」

〈簡単に言えばね。ただ、まだ本当に悪い奴かどうかは確定してないんだよね。〉

「ううん、わるいやつ。」


 ホーネットの副操縦席にいきなり青い紙の五歳くらいの女の子が座っていた。そちら側のドアが開いていないので、急に現れたとしか言いようがない。


〈……ファンタジーって未だに慣れない。〉

「えっと、海竜様の娘さん、ですよね?」

「このままだとママもホーネットもしんじゃうの。」

「え?!」


 海竜娘の言葉に姫巫女が驚きで目を見開く。

 海は全ての世界に繋がっている。その為、海竜は「繋ぐ」力を持っている。その力で空間を渡る――つまりは瞬間移動――ことができる。そしてその海竜の娘はその他に未来予知のような力がある。ただそれは努力で変えることができる未来の可能性の一つなので、確定ではない。


「ひめみこちゃんがいればだいじょうぶ。」

〈そう……〉


 やはり論理的の塊であるホーネットにはいささか理解できないが「信じる」ことはできる。

 そろそろホーネットのパッシブ(受動)センサーに降下艇と思われる物体が接近して来るのを察知した。


〈ディーナ、もう来てる。本当は置いていきたいけど……〉

「相手がホーネットたちみたいなのなら、どこにいても安全じゃないわ。

 ……それならホーネットと一緒にいる。」

「そのほうがいいよ。」


 海竜娘もそう言うので、ホーネットも覚悟を決めた。


〈よし、離陸テイクオフ!〉


 メインローターがゆっくり回ると上昇。その音に気付いて姫巫女の屋敷からお付きの双子が姿を現わして何か叫んでいるが、もう暴風に遮られて何も聞こえない。ホーネットのセンサーなら捉えられるだろうが、というのは野暮だろうか。

 深呼吸はしないしできないが、ホーネットが少し考えているような僅かなノイズが漏れる。


〈……これから戦闘モードに入る。そうなったら向こうに間違いなく見つかる。最悪の場合は戦闘になる。〉


 姫巫女が緊張で唾を飲む。ぬいぐるみを抱きしめた腕に力がこもる。一度目を閉じて、開いたときにはその顔に決意の色が宿っていた。


「行こう。」

〈分かった。レーダーオン! 火器ファイヤー管制コントロールアクティブ!〉


 戦闘ヘリブラックホーネットの全機能が解放された。自分からもレーダー波を発しているので、向こうからも間違いなく捕捉されていることだろう。


〈向こうの通信電波を解析中…… ってそんな面倒なのでもないか。

 これから向こうが見えるところまで近づいてから呼びかけるよ。〉

「よく分からないけど、分かった。」


 姫巫女の言葉に巡航速度で進むと、光学センサーにも降下艇が見えてきた。早速分析を開始する。


〈あー…… 元が何か分からないくらい改造されてるなぁ。装甲も厚いし武装は多い。降下艇の体をなしているけどほとんど戦闘艦クラスだ。嫌だなぁ……〉


 こんなのに乗っていて「善良」とは思えない。

 ホーネットは通告や警告をするために、その「戦闘艦」に向かって通信を強制接続をする。


〈こちらは銀河()連合()警察()チーム・グリフォン所属、ブラックホーネット。そちらの船の所属と目的を確認したい!〉


 銀河標準語なので中に乗っている姫巫女と海竜娘には理解できないが、向こうには通じたらしい。

 返ってきたの狙いは外れていたが、空気を切り裂く一条のビームであった。

お読みいただきありがとうございます

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