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異世界行ってもチーム・グリフォン!2  作者: 財油 雷矢
MISSION:たまに戻ってみよう

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色々遊ぼう

あらすじ:

 服屋での買い物を終えて、更に遊びに行くことに

 馴染みの服屋で欲望のままに買い物をして――先に断っておくと、あたし達の分だけじゃなく異世界の留守番組の分もあるからね――、店を後にする。

 まぁ、横目でチラリと見たけど、ヘタしたら高級車買えちゃう数字が並んでいたような気がする。まぁパンサーは非売品だが。

 結構な量の荷物は別の何かで運ぶので、持ったのはアイラとリリーの着ていた服くらいかな?

 店長おススメのコーデをそのまま着てパンサーに乗り込む。時間もちょうど良い頃合なので、宇宙的に有名なハンバーガーショップに向かう。

 ミスキスの時も来たんだが、アイラの舌とリリーの胃袋を満足できるのか、と。


『ふぅん…… 凄い美味しい、って訳じゃないけど、味のインパクトが強くてたまに食べたくなる感じ。』


 アイラはレギュラーなハンバーガーをオレンジジュースで味わっている。


『うわ~ 色んな味があるんだ。どれもこれも違って美味しい!』


 ちょっとお人形のようなビジュアルにはそぐわない量のハンバーガーを次々と制覇しているリリー。

 そもそも女の子三人+謎の白衣男って組み合わせに、フードバトルのように山のように積み上げられたハンバーガーが次々に消えていくのは目立ってしょうがない。

 一応、ジェルが睨みを利かせているし、あちこちから「あれ? あれ?」って声が聞こえているんで、何らかのジャミングをかけて動画撮影とかできないようにしているんだろう。まぁ、さすがに「この世界に存在しない」人が記録に残るのはよろしくない。

 それでも可愛い女の子が量やペースはともかく、美味しそうにモグモグ食べているのは和むのか、店内がほんわかした雰囲気になってる気がする。


「まだ食べられますか?」

『えっとぉ…… いいの?』


 ジェルを上目遣いでうかがうリリーだが、財布の心配ならするだけ無駄だろう。


「こういう言い方はアレですが、子供が遠慮するものじゃありません。それにリリーが良く食べるのは今に始まったことじゃありませんしね。」

『う、うん……』


 ジェルにしては頑張って言葉を選んだつもりだが、乙女心にはなかなかに微妙なことであろう。まぁでもジェルは変に隠したり誤魔化すよりは、ありのままの方がいいんだけどね。そんなわけで色々な葛藤の末、リリーの前に追加のハンバーガーが置かれることに。

 ジェルもよく憶えてられるもので、メニューが豊富なのもあるが、基本かぶりがない。


『これも美味しい~!』


 満面の笑みでかぶりつくリリーに、アイラはちょっと胃もたれしそうな顔しながらも、ジェルも微表情ながらも微笑ましく見ている。

 ……まぁ、そこから皿に二個ほど追加したあたりで『食べ歩きとかあるかも?』という想定外の理由を出された。まぁ、ジェルも女の子には甘いので、彼女の望みは叶えられることだろう。

 ある種の伝説を残して、ハンバーガーショップを後にする。まぁ、今日はただ出かけているだけなので特に目的はない。まぁ、服は買ったが、それ以上特に目的はない。

 さて、異世界の女の子たちを喜ばせるにはどこへ行ったらいいか……

 異世界にはない都会の喧騒をちょっと懐かしく思いながら、四人でブラブラ。

 途中、リリーが気になったのでクレープとかアイスを味見しながら歩いているのだが、そういやぁこうやって出かけることがあまりなかったので、どういうところに行けばいいかなかなか難しい。

 ジェルもちょっと思ったのか、歩きながらもこっちに視線を向けてくる。映画とか見るのもなんか違うだろうし、なんか身体を動かせるようなところが良いだろうか?


 あ、あそこはどうだろ?

 あたしは一つの建物を指さした。



『『う、わぁぁぁぁ……』』


 感心と驚きとちょっとうるさいのか、耳に手を当てながらも、周りに広がる光の音の乱舞に目を輝かせるアイラとリリー。

 いわゆるゲームセンターを含んだ複合施設だ。それこそ映画館とかもあるが、そこに行く気はない。前にミスキスが来たときはジェルが忙しすぎてこういう所に来る余裕は無かったんだけど、今回はいいだろう。

 とはいえ、なんというかコンピューターゲームをやらせるには基本知識が足りないだろうから、もっと身体を使うタイプの方がいいだろうなぁ、ってことで……


『うわ、うわ、うわ、うわぁ!』


 悲鳴じみた声をあげながらも、リリーが左右の銃を振り回しながら、的確にゾンビの頭を撃ちぬいていく。最初はおっかなびっくり始めていたが、すぐにコツを掴んだのか、単に素の戦闘能力の高さか、あっという間に凄腕になっていた。

 立体映像のゾンビが四方八方から迫るのだが、滑るような足さばきでかわすと、マシンガンのような勢いで銃を連射し、ゾンビを粉砕していく。ヘッドショットばかりではなく、脚を狙って動きを鈍らせて動きをコントロールするなんて高等テクも披露し始めた。


『ほ、』


 高い宙返りからの空中での射撃でゾンビの頭を砕いていく。派手なアクションだが、先にしっかり言い聞かせておいたので、スカートの中身は安全だ。

 ラスボスの巨大ゾンビを正確無比な一点集中で瞬殺したリリーが息を吐いたところで、周囲のギャラリー歓声と拍手が沸き上がった。

 その声に驚きながらも、そんなに注目されていたことに今更ながらに気づいて、照れたように顔を赤くして、いそいそとジェルの背中に隠れるのであった。


 ……ま、当然ながら、ジェルの裏工作で記録は残されていないわけで。

お読みいただきありがとうございます

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