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見参!スライムハンター  作者: だる飯あん
Part 1. 第3章 波乱の解放 編
135/290

135. スライム以外のコア

ピンクの扉を出た雄太は、足早にダンジョンの出入り口へと向かった。


雄太が出入り口を抜けると、外はすでに暗くなり始めており、サキュバスダンジョンはこれからと言った様に朝にも増して多くの行列ができていた。


行列の中にはスーツ姿の男性も多く混ざっており、全くダンジョンでモンスターと戦うと言う装いではなかった。


(すげー数だな・・・)


雄太は、サキュバスダンジョンへと続く長い行列を後に、電車へと乗りマンションへと帰って行った。


マンションがある駅に着くと、路地裏でこっそりと【擬装】をつかってスキルズを発現させた。


「ご飯行くぞ〜」


「「はっ!」」


「待ってましたぁ〜!」


雄太とスキルズはマンションへの帰りがけにあるファミレスで食事をし、部屋へと戻って行った。


雄太がファミレスで会計を済ませた時、芽衣からもらった偽装用のダイバーカードの残高が残りわずかとなっており、現在、雄太はソファーに座ってどうしようか悩んでいた。


(このダイバーカードにお金を入れようにも、自分のダイバーカードから引っ張ってくるってなったら、カウンターでの手続きがあるから無理なんだよな・・・どうすりゃいいんだ・・・)


雄太が真剣に悩んだ結果、芽衣へと連絡をとる事にしたのだが、芽衣の連絡先を知らず、明日は裏ギルドに行かなければならないのかと思ったところで、ミカが芽衣と一緒にいる事を思い出した。


「シス。ミカと会話を繋げられるか?」


『イエス。マスター可能です』


「おぉ!?そんじゃ急いでミカへと繋いでくれ」


『ロジャー。どうぞお話ください』


「お〜いミカぁ〜。聞こえるかぁ〜」


『マスター!昨日ぶりです!お元気でしょうか!?囚われた者達の解放は如何でしょうか?』


「あぁ。元気、元気。クッソ元気だわ。今日も解放したから残り4人だな」


『流石ですマスター!』


まるで離れ離れの恋人同士の様な他愛もない話が始まり出しそうだったので、早々に用件を伝える事にした。


「それより、近くに木下さん居るか?ちょっと用事があるんだが」


『芽衣さんなら丁度横にいますよ。僕達、今、丁度裏ギルドのホールでご飯を食べ終わったところです』


「お?タイミングいいな。そんじゃ、木下さんに、造ってもらった偽装用のダイバーカードの残高がヤバいからどうすりゃいいか聞いてくれ」


『了解です』


ミカが雄太の伝言を芽衣へと伝えている様で、しばし無言となった。


『マスター。裏ギルドでモンスターの素材を買い取っているそうです。それを裏ギルド用のダイバーカードへと入れてくださいとの事です』


「お?そりゃ好都合だな。シス。ミカに収納を共有してくれ」


『ロジャー。共有しました』


「ミカ。共有した収納から適当にスライムの素材を売っ払ってくれ。そんで、入金の時に俺のダイバーカードをオマエがアクティベートしてそこに入金してもらってくれ。って言うか、ミカで俺のカードをアクティベートできるのか?ちょっと、俺のダイバーカードを収納に入れるから、アクティベートできるか試してみて」


『了解です』


そう言うと、雄太は収納へと偽のダイバーカードを仕舞った。


『マスター。ダイバーカード取り出しました。マスター。カードのアクティベートってどうすればいいのでしょうか?』


「あぁ、まずはそこからか。カードの裏に四角い枠があるから、そこに親指をくっつけてみ。そうすればアクティベートができるんだが──」


『んん〜。あ、できました!色々と文字が浮かんできました!』


「おっ!できたか!ミカは俺のスキルだから出来たのか?いまいちカードの仕組みがどうなってるか分からんな・・・」


どうやら、雄太のスキルであるミカでも雄太のカードをアクティベートする事ができるらしく、雄太はカードについてどう言う仕組みになっているのかが気になったが、構わず話を続けた。


「そんじゃ、そのカードにスライムの素材を売れるだけ売って入金しておいてくれ」


『了解です!あ、それと、芽衣さんからの伝言で、ギルドマスターが目を覚ましたらしいです。ダンジョンに囚われている人たちの解放が終わったら、一度、裏ギルドに来て欲しいとのことです』


「あぁ、分かった。俺からも聞きたい事があるから、解放が終わったら行くって伝えておいてくれ」


『了解です。素材の販売が終わったらシスさんへと伝えますので』


「あぁ。頼むよ」


『では、これで失礼します!』


「おう。木下さんにもよろしく言っておいてくれ」


『了解です!』


これで雄太とミカの会話が終了し、雄太はローテーブルに置いてあったキンキンに冷えているソーダ水へと口をつけた。


「そんじゃ、コア吸収の実験といきますかぁ。シス。テーブルの上に今日手に入れたコアを1個ずつ出してくれ」


『ロジャー』


雄太がシスへと指示を出すと、雄太の目の前にあるガラスのローテーブルの上へと、10個のコアが現れた。


『マスター。コアは、右から順に、ストーンゴーレム、メタルゴーレム、オーク、コボルト、グレイウルフ、レッドボア、ホーンラビット、ミノタウロス、バフォメット、エルダートレントとなります』


「え?ゴーレムなんてのもあったのか?」


『ゴーレムは昨日のゴーレムダンジョンのものとなっております。本日集めましたコアはゴーレム以外のコアです』


「そういや昨日も何か狩ってたな・・・」


雄太は昨日行ったゴーレムダンジョンを思い出し、スキルズが先行して何かを狩っていたのを思い出した。


「そんじゃ、順番にストーンゴーレムから指輪に入れていくか。って言うか、俺が倒してないけど、指輪に追加できるのかよ?」


と言う事で、ユータはステータスを開いて【擬装】の箇所をタップして概要をポップアップさせた。



—————

【擬装】(アクティブ)

自身で倒したモンスターコアを指輪で吸収し、倒したモンスターの特徴の装備を発現させる。

—————



「やっぱり自身で倒したって記載があるな・・・ミカは俺のダイバーカードをアクティベートできたけど、俺が発現させたスキルズが倒したのは、俺が倒したって事になるのか?」


雄太は試す前から考えても仕方がないと思い、ローテーブルの上にあるコアを手に取って指輪へと近づけた。


すると、左手の中指にある指輪が光だし、指輪に近づけた雄太の右手にあるコアが姿を消した。




『【擬装】ヘト【ストーンゴーレムグローブ】ガ追加サレマシタ』




「ゴーレムグローブ?」


スライムグラトニーはスーツだったのに対し、ストーンゴーレムはグローブの擬装として追加され、雄太は思わず頭の中へと鳴り響いた声を復唱してしまった。


(とりあえずステータスで確認してみるか?)



—————

橘花 雄太(25)


ユニークスキル:

【擬装】 (アクティブ)

-【収納】 (アクティブ)

-【超越】 (パッシブ)

-【並列思考】 (パッシブ)

-【スライムスーツ】 (アクティブ) LV 163 >

-【ストーンゴーレムグローブ】NEW

—————



雄太が確認したステータスは、今までずらりと並んでいたスライムスーツの項目がスッキリとし、スキルの横に矢印がついており、新たに【ストーンゴーレムグローブ】と言う項目が増えていた。


「なんか、急にスッキリしたな・・・って言うか、相変わらずユニークスキルなんだな・・・」


雄太がスッキリしたスライムスーツの横にある矢印をタップすると、スライムスーツについての概要がスライムスーツの項目の下へとバーッと出てきた。


(これは折り畳まれてるって感じになってんのか?)


次いで、【ストーンゴーレムグローブ】の項目をタップして概要をポップアップさせた。



—————

【ストーンゴーレムグローブ】(アクティブ)

身体の硬度が2%上昇。

—————



「・・・微妙、 だな・・・」


ストーンゴーレムグローブの概要を読んだ雄太は、あまりの微妙さに無表情となってしまった。


「・・・よし。次の実験だ」


雄太は次の実験の為に収納から新たなストーンゴーレムのコアを取り出した。


「同じコアは追加できるのかどうか、っと」


雄太は先ほどと同じ様に指輪へとコアを近づけたのだが、指輪は全く光らず、ウンともスンとも言わなかった。


「・・・追加できねぇのかよ・・・」


雄太はスライムスーツの様に追加でコアを吸収できるかどうかを試したが、ストーンゴーレムのコアは指輪へと吸収されることはなかった。


「いまいちどうなってるのか分からん。どうなってんだコレ?」


雄太は自身のスキルである【擬装】について考えていると、シスが声をかけてきた。


『マスター。ストーンゴーレムのコアは、スライムグラトニーのコアとは違い、【同族捕食】の効果が無い為、追加で吸収する事ができません』


「・・・マジかよ・・・」


シスの説明を聞いた雄太は、追加で取り出したコアを、まるでいらない物を見る様な目で見つめた。


「って事は、スライムスーツで【暴食】を使ってコアを取り込んだ場合はどうなるんだ?」


『スライムスーツの膨張が増えるだけです』


「違う種のモンスターのコア同士は、双方にリンクができないって事なのか?」


『イエス。マスター。双方間でのコアのリンクはできませんが、【擬装】で吸収したコアのスキルを同時に発現させることは可能です』


「え?どう言う事?」


『スライムスーツを発現時に、ストーンゴーレムグローブを同時に発現させる事が可能です』


「あ、それはできるんだ?って事は、スライムスーツを発現させてストーンゴーレムグローブを同時に発現させれば、ストーンゴーレムグローブの身体の硬度が2%上がるってのはどうなるんだ?」


雄太はなんだか嫌な予感がしてきた。


『その場合は、スライムスーツ発現時の身体能力へと、ストーンゴーレムグローブの2%の硬度が上乗せされますので、現在のスライムスーツのレベルから考えますと、マスターの身体は更に硬くなります。スライムスーツとの同時発現により、たかが2%が、されど2%へと変化してしまいます』


「・・・俺、もう、人間なんてぶっちぎりで辞めてんじゃねぇか・・・」


雄太は【擬装】で発現する装備同士の相乗効果についてを全く考えていなかった為、シスからの報告を聞いた雄太は、両手で顔を隠して嘆く様に俯いた。



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