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コロナ  作者: 異世界ワトソン
37/63

とある会話 37

Z「 みんな、もうだいたい理解したと思う

  みんな地球に今すぐ帰りたいけれど

  ここにいる誰にもその権限がない。これが

  1つ。そして三密解消は今のところ成功した

  みんなこれに気がついている。これが

  2つ。そして冬眠カプセルで消えた

  仲間と連絡を取る方法が今のところない

  これが3つ。そして、わたしが1番言いたかった

  不都合な真実は、三密解消に成功しても

  わたしは三密解消に成功しました

  冬眠カプセル装置の効果でアキレスと亀状態

  となり、他者との距離を確保し、今1人で

  ここにいます。と、他の誰かに知って

  もらえないことだ。

  このことをステーション内にいる

  他人に証明できないんだ。だからこの実験は

  外部など、全体のメンバーの位置を把握

  できる場所から判断しないと証明できない

  そんな限定された状態にわれわれはいるんだ

  つまりわれわれからは、この装置の成否の

  検証は不可能だと厳密には考えている

  ところで、帰還の話に変わるが冬眠カプセルで

  それぞれが、三密解消には成功しても

  この中の誰かが、1人でも、もし

  単独で強行に帰還用宇宙船に搭乗して

  ステーションから出発してしまえば他の者が

  搭乗できなくなる。帰還用宇宙船は

  消えてしまうだろう。さらに

  帰還用宇宙船が消失したからと焦り

  最終手段として誰かが勝手な判断で

  突然ステーション本体ごと操作を試みて

  降下させれば、われわれの中で座席に座り

  降下作業をする者以外は、突然地球への

  急降下に見舞われる可能性も否定できない

  非常に危険なだけでなく、本体ごと落下

  させることは、長年建設の為に国が費やした

  地球からの自動制御組み立ても加えて

  シャトルを飛ばして組み立ててきた

  長い努力の証であるこのステーションを

  傷つけることを意味する。

  もちろん司令部からは、そんな許可は

  下りてない。よって、地球からの救援を

  待つ状態になることしか考えつかないのが

  わたしが考える現状だ」



K「で、結局のところどうしたら良いですか?」




Z「 任務をこのまま続けるのならば、われわれは

  冬眠カプセルに入り続けて、また起床する

  この作業を継続しなければならない」



L「それは、いつまで?」



Z「司令部から任務完了の連絡が入るまでだ」



M「司令部側は、どのように連絡してくるつもり

  ですか?」



Z「それが分からないんだ」



N「勘弁して下さいよ、そんな話は」



Z「少なくとも、冬眠カプセルを使用し続けて

 われわれが目覚めた時に、周りに仲間が

 誰もいなくなって、自分1人だけになるまでは

 みんなでこの作業を繰り返す必要がある

 それが三密を解消する為の実験的任務としての

 最終的なゴールだと考えている」



O「冬眠カプセル起床時に

  自分1人になるまで?」



Z「 そうだ。三密を解消することが目的ならば

  この冬眠カプセル装置は、ウィルス感染

  予防の為に1人だけの空間を確保することが

  目標なんだろうと判断しているからだ」



P「1人になったら、そこで実験は終了ですか?」




R「その時点で司令部がわたしたちを元の状態に

  戻してくれるのですかね?」




Z「 それが分からないんだ。だがそれを期待する

  しかない」




S「 何か変だぞ。司令部の終了合図がなかったら

  どうなるんだよ?ずっと1人で待機か?」





Z「 そうするしかない」





R「 そんな理屈をこねくり回しても俺は

  信じない。あんた、嘘をついてるんじゃ

  ないか?話がアバウトすぎるし、長すぎる

  だからそもそも頭に全く入ってこない

  不都合な真実とか屁理屈こねて

  俺たちを何となくそんな気にして

  だまそうって魂胆なんじゃないのか!」



V「だいたいあなたの話は難しくて

  わたしには分からない 本当は

  わたしたちに何か隠してることが

  他にあるんじゃないんですか?」



X「 Zさん、検証不可能なら、実際に

  消えた仲間たちは、アキレスと亀状態に

  なっているかは誰にも分かりませんよ!」




Y「そうだよ、Xさん、良いことを言った!

  Zさん、今までの説明は、全部あんたの

  行き過ぎた妄想なんだ!」



Z「・・・」



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