とある会話 10
A「Qさん、カプセルルームにいませんでした」
B 「エクササイズルームにもいなかったよ」
C 「トイレにもいない」
D 「こっちも ダメだ、見つからない」
E 「いませんでした」
F 「こちらも確認できません。誰もいません」
G 「どこいったんだ?隠れる場所などないだろう」
H「隠れる?Qさん、別に、隠れてるわけじゃない
だろうよ」
I 「じゃあ、どこにいるんだろう?」
J 「て言うか、この宇宙ステーション、
隠れようがないよ。広くないし、
地球よりも、むしろ3密だよ」
K「宇宙ステーションからいなくなることなんて
まずないだろ」
L「困ったなあ。地球との連絡通信時間が
過ぎてしまったよ」
M「いったん、Qさんを探すのは中断して
地球と通信しないか?」
N「参ったな。何で 地球と連絡する日や
時間が限定されてるのか知りたいよ。
通信なら、いつでも可能なんじゃないの?」
O 「宇宙ステーションと地球て、普通、
24時間通信オンラインにするのが
当然だと思ってたよ。なのに、ここは」
P「それはSF映画や他の国の場合だろう?
われわれは、国の企画として前例がない
実績を打ち立てたんだ。
宇宙ステーションの規模としては世界初の
26人、冬眠カプセル装置付きだと世界に
宣伝したんだ。通信の頻度までは公表して
いないと思う」
R 「そうだよ。われわれは、世界初の大規模
宇宙ステーションを他国に先駆けて
単独で実現させたんた。ハハハハハハ」
S「幾多の競争に打ち勝ち、ついに宇宙の覇権も
この手に」
T「驚いた世界中の反応が、すごかったね」
U「これからは この宇宙ステーションが
国の成功のシンボルになったんだ」
V 「だから 滞在するだけでも 選ばれた勇者」
W 「光栄なことなんだろうよ」
X 「よし、Qはいないが、地球との通信を
始めよう」
Y「通信操作は 誰が代わりにやりますか?」
Z 「じゃあ、わたしが 操作しよう」