怒り
喜び 微笑み 満足し
他者への愛を垂れ流し
どれだけ他人を救おうと
己が救われることはない
苦しみ 悲しみ 号泣し
怨恨の想いを打ち消そうと
どれだけ己を責めようと
救われない物語
それでも良いと偽善を貫き
他者の為に心は紛糾し
魂が苦しいと泣き叫ぶ
それでも良いと偽善を貫き
他者の為に心は紛糾し
魂が悲しいと泣き叫ぶ
繰り返し 繰り返し
繰り返し 繰り返し
こうして、偽善者は砕けちる
善の心を奪われ
翼をもがれ地に落ちた
地べたを這いずり逃げ回る
救った者達に踏みつけられ
偽善者の心が砕けていく
そうして、偽善者は壊れた
心を砕かれ
手足をもがれ
五感を壊され地に落ちた
救った者達に体は奪われ
偽善者の体が散っていく
朦朧とする意識の中 偽善者は想う
誰が為に願った心が消えた
誰が為に動かした体が消えた
誰が為に生きていた魂が泣いている
偽善者の抉られた瞳の奥には
地獄の炎が燃え盛る
生きとし生ける者を恨み
全ての生を恨み
燃やし尽くさんと業火を放つ
魂の嘆き 炎となり轟け
生命に滅びを 生者に死を
怒りの炎が世界を包む
踏みつけた者達を飲み込み
翼をもいだ者達を喰らい
五感を奪った者達を焼き去った
魂の嘆き 炎となり轟け
生命に滅びを 生者に死を
偽善者の火炎が町全体を包み込む
人々の叫び声がこだまする
助けてくれと泣き叫ぶ
私は違うと泣き叫ぶ
俺は違うと反論する
人類皆平等と
業火の炎は全てを包み込む
数万の命と引き換えに
偽善者の火は静まった
跡形もない灰の町
燃え尽きた偽善者の魂
静かに町に立ち尽くす
魂を悪魔に売った偽善者は
静かに息を引き取った
怒ったら怖いんだぞーがおー……、和ませようとしたんですが、なんかすみません……。




