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扉が開いた
自身への問いかけ
何がしたいの?
何が好きなの?
何が嫌いなの?
何が怖いの?
何に怯えているの?
何に震えているの?
何に……何に……
頭の中 真っ白な部屋
直径が腕の長さ程の小さな机
置かれたコップに中身は無い
私は私と向かい合い腰掛ける
向かいの私は頬杖をついて笑う
私は腕を組んで不機嫌に睨みつける
向かいの私は三日月のような笑みを浮かべ問いかける
「それで、私の答えは?」
私は向かいの私に無粋に問い返す
「私に私の答えを聞いているのか?」
頬杖をついていた向かいの私がニヤリと笑う
「面白いね」
私は無表情の一文字の唇を動かす
「つまらない」
それでも向かいの私は笑う
何が可笑しいのかを私は問う
向かいの私が不敵に笑って言い放つ
「矛盾が生まれたから」
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