まどろみの中で
人の声、
儚く散りて舞い落ちる
優しき感情は霧雨に
決心の柱は雨に崩れていく
希望はたそがれ、
夢は露と消え、
現実の非情さを思い知る
命は軽い
されど重い……
天秤の上に乗せられた心臓
反対側には魂を載せ、
天秤は右に左に揺らめいた
天秤は迷う
命の重さと魂の重さとは?
どちらが重い?
質量を無視して
天秤は魂の重みを重視した――――――
目に見えるもの
目に見えないもの
大切なものは何なりや――――――
生と死とは――――
常にこの境界線は紙一重であり
くっきりと線が引かれている
現実と空想とは――――
常にこの境界線はコンマ1秒未満で往来を繰り返し
くっきりと分けられている
今は生きているか?
今は死んでいるか?
今は現実か?
それとも空想か?
誰にもそれを答えることは出来ない
誰にもその答えを知ることは出来ない
自身の精神、魂、心が傾く方向
指し示す方向のみが真実であり
己自身以外の誰にも、
それを否定することは出来ない
それを肯定することも出来ない
強くあれ
傲慢であれ
謙虚であれ
反対側の性質を否定せず、抗いもせず、
ただそれを受け止めなさい
混ざり合う互い違いの性質は
優柔不断であり論理的であるのだから
一方的な価値観のみを重視せず、
時には傲慢さを
時には謙虚さを用いて、
最適解を導きなさい――――――
人生という時間には限りがある
けれど、その内容・中身は果てしなく無限である
時間の流れも、
世の中の流れも、
個人のものさしで計ればいい
焦らず、自分のペースでいい
気負いせず、自分のやり方でいい
体を動かす時間は有限だが、
頭を動かす時間は無限なのだから
思考することを続け、
停止することを控えなさい
時間に追われるのは辛い
だから、時間を追う者になりなさい
時は金なり
時は心なり
時間は金を生む
時間は心を生む
貴方の本物が、
貴方の本当が、
大切なものが、
どうか見つかりますように――――――




