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二極化の選択
赤き地に、騒然と立ち尽くす者
大地に刻まれた産声が脈動する
生死の境目はとうに消え
獅子奮迅の如く、周囲は風に巻き上げられる
生きた土地が眠り、無数の空気が鳴動する
難を逃れた者達、山に登りて呆然とす
生者の声は死者の声よりも力なく
死者の声は生者の声を掻き消した
世界は二つに大きく分けられる
光と影、陰と陽、生と死
様々なものが二極化していく世界
人々が忌み嫌い合う世界
それを阻止出来るのもまた人々であり
それを実行に移すのもまた人々である
選択を間違えれば次は大きく損傷するだろう
行くべき道は見えている
さあ、人類はどちらに歩を進めるか――
世界はどこに進んで行くのでしょうか……。




