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えっ?お帰りはあちらですが・・・?

ブックマークが10件になっていて凄く嬉しくて読んでくれてる人がいるって思うと頑張ろうって思いますね。これからも楽しんでもらえるように頑張っていきますので宜しくお願いしますm(_ _)m読んでくださる方、ブックマークをしてくれた方、評価をしてくれた方、本当に有難う御座いますm(_ _)m

さて・・・結局サウリュスさんに散々笑いを噛み殺して苦しまれた後に川にやって来ましたが、思えばここでサウリュスさんを拾ったんですよね~・・・どんぶらこ~って桃が流れて・・・えっ?思い出が美化されているって?・・・気のせいじゃないですか?現実逃避くらいしたい年頃なんですよ。お前何歳だよって?聞きたくありませんなぁ~女性に年齢は聞かないもんでっせ?手を繋いだまま連れてこられた川の側で私の背丈に合わせて屈み優しく微笑むサウリュスさんと戸惑う私は他の人には似てない兄と妹という感じでしょうか?見た目的に仕方ないですが。



「ここで何をするんだ?」


「お魚捕ったり、苔採ったり、近くで薬草や果物採取ですかね?あと魚捕ったり、カニさん探す?」


なんで疑問系って自分でも思うしなんで2回魚が入った?って疑問だけど急に聞かれて焦ったんだよ!!そしてまた背中を向けて肩を震わせて笑いを堪えるな!!笑うなら堂々と笑ってくれサウリュスさん!!えっ?何?逆ギレ?知らん!!


「はぁぁぁ。えっとじゃあお魚捕ろうか・・・道具はどうしてるの?あっそれともカニさん?だっけそれを探す?」


チッ。笑いを吐き出すため息を吐かなくてもいいじゃないか。しかもサウリュスさんからカニさんとか言われるとちょっと違和感が。あと言い方とか仕草とか完全に子供扱いになってませんか?


えっとなんでしたっけ?道具?釣竿とかですかね・・・持ってませんけど?ちょっと誰ですか?熊みたいに捕るんじゃって想像したのは!!出来ませんからね?やってみたけど魚の方が素早いんですよ!!・・・やってるんかいって突っ込まないでください。あと某芸人さんの存在を思い出して槍を持ってきて銛の代わりに使ってやってみたら見事に逃げられましたよ。・・・反射神経とかって生まれ持った素質が影響しますよね・・・そのせいですよ・・・まぁ多分なんですが・・・・・・



「道具は持って来てますよ・・・網と棒と捕れた魚を入れる魚籠(びく)ですけどね」


そう言って上着のポケットから道具を出すと驚いて固まった。この人って驚くか笑い堪えるか微笑むかの3択しかないのだろうか・・・?あれ最初は無表情だったかな?


「ティルは本当に何者なんだい?今まで見たことも聞いたこともない料理に一緒に居る指定危険生物・・・それにあの薬に今使って見せたのはマジックバック?それとも固有魔法?」


「料理は一般的だと思うけど?指定危険生物って?薬は・・・ミーシャさんかな?マジックバックっていうのこれ?ポケットなのに?」


分からない事だらけで顔を傾げて聞いてみましたが唖然とされて呆れられました。私が何も知らないのがいけないのですが森の中の自給自足の生活ですよ?教育ってなんぞやって世界ですよ?そして捨て子ですよ?この世界の事だって分からんちんの私にさっぱりぷぅな事言わんでくださいよ・・・



「料理についてはあれが普通ではないのだがここで何を言っても無駄な気がするのでいいとして、指定危険生物はさっきの大鷹のことだ。それとそこの狼だな。その狼予想でしかないが幻獣銀白呀狼(げんじゅうぎんびゃくがろう)だろう?」


「げんじゅうぎんびゃ・・・?なんだっけ?大鷹って疾風(ハヤテ)だよね?」


記憶力とかの問題ではなくて分かりづらい名前だったからですからね?いやだって何だっけ?げんじゅうぎん・・・あれ?もっとあったような気がするけどすでに右から左に流れて川の中にぼっちゃんっこしたようですね~・・・・・・記憶力悪かったのか!!私!!


「さっきも呼んでいたがなぜ大鷹に名前をつけたんだ?」


「おにょ?名前?むむむ~?何でって家族だし」


サウリュスさんに突然聞かれたけど飼ってるペットとか一緒に生活してる子とかは名前ないと呼ぶのに不便だし普通につけるよね?だって同じ空間に居るなら家族だし長く居れば情だってあるでしょ?まぁ普通に最初は軽い気持ちで拾ったんだよね~小学生の子供が雨の日に段ボールの中にいた子猫とか子犬とか拾ってきちゃう漫画的な展開を鳥の雛でやっただけなんだよね。まぁ実際は段ボールとかこの世界にないけどね。庭の大きな木の下ピーピー鳴いてて可哀想になって拾ったの、しかもあんなにでかくなるなんて予想もしてないから私がビックリだったよ。しかも鷹って!飼ったこと無いわ!って全力で叫んだよ!叫んだら煩いってミーシャさんに怒られたのは今では良い思い出です!大人というか成長して飛べるようになれば森に帰るかな?という考えのもとやってたら見事に居着いたんだけどねぇ~。あれれ?



「人喰いが家族?恐いな」


「がびょ!人喰いって何?ハヤテは肉食というか雑食だけど人は食べてないよ?襲ったりしないし賢いから言葉も理解してるから人が来て襲われる危険があるときは遠くに逃げるか隠れてやり過ごすし」


「はっ?人喰いが隠れる?冗談だろ?」


「えっ?隠れるよ?だって見かけたら直ぐに攻撃されるか相手が逃げるかしかないって言ってたし。だから面倒だから隠れるんだって」


疾風がよくやってる行動を教えてあげたら絶句して固まっちゃった。本当の事を教えてあげたのになぁ~。ほな早いとこ漁でも始めっかぁ~。うん?なんか色々混ざった方言になってる?うん気にしたら負けだね。


川の流れは緩やかな川で川幅もここはそんなにないのでバシャバシャと川の中に入って川の両端に網を張って川の上流から銀がバシャッと尻尾で水面を叩き下流からは私が棒で水面を叩き網に近づいていく。バシャバシャと魚が逃げ惑い網に引っ掛かる。今日も大漁ですなぁ。



「銀~有難う~。もう遊んできていいよ~」


ーーーバウーーー


わんこのように嬉しそうに森に走り去った。うんうん元気が一番!!さて私は網から魚を外しますかね。そして魚を網から外す作業をしているとサウリュスさんも手伝ってくれて魚籠の中は一杯になっていた。ふと空を見上げれば太陽があと少しで真上に上がろうとしていた。あれ?もうお昼になっちゃうな・・・銀はお昼どうするのかな?まぁ夜には帰ってくるし放っておいていいかな?って思ってたのにガサガサと草を踏みしめて銀が飛び出してきた。



「うおぅ!ビックリしたなぁ~何?どうし・・・」


最後まで言う前に銀の姿を見て絶句してしまう。だって大きさが3m位になっていて口に大きな獣を銜え込んで戻ってきたのだ・・・獣・・・思いっきり獣~~。ふふ・・・私の側に来て差し出してきましたよ?私への供物ですね?しかもそれでご飯を作れと?・・・・・・私が捌くんですよね・・・お肉好きだけど、好きだけど・・・はぁ~捌きますか。おっとその前に成果は誉めておかなければ。


「銀~すごいね大きな獲物を捕ってきてくれたのね~今日の晩御飯は豪華になるね~銀が大好きなのも出来るね」


ーーーバウバウーーー


嬉しそうに尻尾をスクリューかって言いたくなるほどブンブン振り回し喜んでいる狼・・・いや・・・かわいい飼い犬として染まってしまった大型犬・・・でもなんで急に狩ってきたのかな?いつもなら遊んでくるのに?人が増えたから食料の心配かな?・・・銀が?ないなぁ~自分で言っておいてなんだけど・・・ないわぁ~・・・じゃあなんで?折角持ってきた銀には可哀想な思考がある行為によりぶったぎられる。


ーーーぴぃぃぃぃ・・・ドスンーーー


「ドスン?何が落ちてきた?・・・飛び魚?空から?」


上を見上げれば疾風が旋回して居なくなっていた。今日の獲物の成果を見せに来てお土産に置いていったのだろうがその魚を見て銀が唸るとまた森に消えていった。・・・なぜ?そしてこの巨大な魚って羽根ついてるんだけどやっぱり飛ぶのかな?飛び魚みたいに


この時ティルは気がついてないが朝にティルがサウリュスさんに疾風をべた褒めして食材を捕ってくると言ったことで対抗心を燃やして自分も役に立つし誉めて貰おうと思って狩りに行き誉めて貰えて満足していたが疾風が持ってきた魚の方が自分の獲物よりでかくて悔しくなりさらにでかいのを探して勝とうと再び狩りに行っていたがティルには銀の行動が不思議でしかなかった。


「お魚とお肉か~今日の晩御飯はお刺身とステーキ丼でいっか」


銀が狩ってきた大きな頭からお腹の真ん中まではピンクでお腹の真ん中から尻尾の先までが緑で背中の部分だけ灰色というなんとも言えない配色の見た目はほぼ牛に似た尻尾が3本のサイのような角をもつ魔物を解体していた。この森で生活をするのに覚えさせられた。今では普通に出来るが最初は捌いた後の食べる行為が出来なかった。人間って慣れって怖いし欲望って凄いです・・・お肉の誘惑に勝てませんでした。



魚も捌いて分解して全てポケットに入れていき全ての作業が終わった頃銀が獲物を捕らえて戻ってきた。


・・・・・・・・・終わったのに?またやれってかい!


しかもなんか凄い期待したウルウルな瞳で訴えかけてくる!大袈裟に誉めましたとも・・・・・・・・・えぇ、えぇ、そりゃ~もう全力で誉めちぎりこれ以上仕事が増えるのが嫌なのでポケットに解体しないで丸ごと入れました。


便利機能搭載のポケットは入れたい物を指定すると生き物や他人の物とか色々な条件に該当しないものは指定保管が可能になり触れたり対象がでかすぎても入れることが可能になる。一家に1つあれば便利なポケットは今ならもれなく魔物もついて御値段プライスレス!!



遊んでないでさっさと帰ってお昼の用意をしないとミーシャさんに怒られる。買って欲しい物が買って貰えなくなる!!ミーシャさんは食材とか調味料とかはバンバン買ってくれるのに、他の物は「今度ね」って言っておいて買ってもらった事ないし!!今度はいつくるの?ってくらいにきやしない・・・いい加減買って欲しいしダメなら私のお小遣いと売り物で何とかお金を用意して買おうと考えているがそれには買い物に連れてってもらう必要があるのであまり機嫌を悪くさせると置いてきぼりになる。それは避けたい!!



・・・・・・今気がついたけど・・・サウリュスさん達っていつ帰るんだろう?まさかずっと居るって事はないよね?お出掛けの時にサウリュスさん達だけ置いていくことはないよね?ってことは私・・・まさかのお留守番決定!?


気がつきたくはなかった事を考えながら帰り道をテクテク歩いているといつの間にか再起動していたサウリュスさんが魚籠を持って隣を歩いていた・・・魚籠の存在すっかり忘れてたよ・・・いやだって色々な事が雪崩のように押し寄せてきてたし?獲物の豊作で私の体力ガリガリ削られて結構お疲れちゃんだし?


「ティル達はなんでこんな危険な森で生活をしているんだ?」


「えっ?」


突然始まった会話に隣を歩くサウリュスさんを見上げるとサウリュスさんは前を見たまま私を見ていなかったが歩く速度は私に合わせてくれている。私はなぜサウリュスさんがそんな事を聞いてきてるのか分からずに何も言えなかった。



「すまない。突然聞かれても話しづらいよな。ただなんでこんな危険な森に女の人とまだ幼い少女が住んで居るのかと不思議でならなかっただけだったんだ」


苦笑いを浮かべて私を見下ろしながら謝るサウリュスさんを見上げている私は急に立ち止まり足下に視線を移したら小さくボソッとした声で話始めた。


「私は貴族の家で生まれたけど言うことを聞かない私を出来損ないとして病死した事にして医者にも協力させて死亡を確認させて弱った状態にした私を両親が雇った人達に、この森に捨てて来るように指示をして私はこの森の入り口に投げ捨てられたんだけど、次に目を覚ましたときにはミーシャさんに治療されていて、行くところの無い私をミーシャさんが育ててくれたんです。私がこの森に捨てられてから3年間私の事を育ててくれています。ミーシャさんが居なければ私はこの森の魔物とかにパクリと美味しく、美味しいか分かりませんが食べられてましたね」



私がポツポツと話していく内容を聞きながらどんどんと眉間にシワを寄せてイライラを募らせていくのか見ていて、はっきりと分かるサウリュスさんの様子に少しだけ嬉しくなって、にこにこ笑っていたら私の様子に気がついて頭を撫でてくれた。


「よく頑張ったな。無事で本当に良かったよ」


サウリュスさんに撫でながらそう言われて嬉しくてちょっとだけ涙が流れた。実の家族には蔑ろにされ使用人にも邪魔物扱いされ、邪魔物という本当に物のような扱いで誰1人心配なんてしてくれない家で過ごし、殺されかけた私をミーシャさんが拾って育ててくれて、会ったばかりなのに優しく人として接し気遣ってくれるサウリュスさんに凄く嬉しくて思わず声を出して泣いてしまった。



そんな私を抱き上げて優しく背中を叩きながら家に連れ帰ってくれたのだが、出迎えたミーシャさんにばっちり見られてニヤリと笑われてしかもその笑いが黒いオーラを纏う悪巧みを思いついた笑顔、なのに美人さんなミーシャさんがやると色気もたっぷり含まれる妖艶な笑顔になっていてそれを見て私はドクンッと心臓が大きく動いた。


「ティル~お帰りなさい~あらあら~?とっても素敵な格好で帰ったきたのねぇ~?ついにティルにも恋人ができたの~?」


「うにゃ!!こっ・・・こっ・・・恋、人って・・・きゅ~~」


ボンッという音が聞こえそうなくらいに真っ赤な顔をして慌てて顔を隠したけど耳や首まで真っ赤になっていてあまり顔を隠す意味がなかったけどの2人の笑い声と微笑みに耐えきれなかったのだ。



「ティルほらもう機嫌を直してくれないか?」


サウリュスさんが私を下ろして魚籠をテーブルに置きながら私の頭を撫でてくれる。優しく壊れ物でも触るかのような手つきにまた赤くなる。恋愛初心者の私にはハードルが高いので止めて欲しいです。ほんとに。



「はぁぁ。もういいです。お昼を作ってきます。・・・サウリュスさん達も食べますよね?あれ?そう言えばミーシャさんが治療した人って昨日から一言も喋ってないですが食事って大丈夫なんですよね?」



話題を変えるのに昨日からちょっと気になっていた事をサウリュスさんに聞いてみたのだが意外な答えが返ってきた。



「あら~?何言ってるの~昨日は副作用で~喋りたくても~喋れなかったんじゃない~もうぅ~ティルは~ダメでしょう~?ちゃんと覚えとかないとぉ~」



・・・・・・えっ?はじめて知ったんですけど?副作用で喋りたくても喋れなかったって何ですか?しかもそんな事昨日は一言も言ってませんでしたよね?打撲とかだけだったから軽く治療しましたって感じだったよね?なんで症状が聞いてるよりも重そうなの?しかも副作用が出るくらいってかなり強い薬だよね?もしもしミーシャさん?わたしゃ~よぉ~聞いておりませんが?


「知らなかったのか・・・喋れないのは今日の昼頃と聞いていたからそろそろ話せるんじゃないか?」


「ふぇ?じゃあもう大丈夫なの?」


「当たり前でしょ~?傷は治したし~?副作用だって長くっても~3日くらいしか~副作用はおこらないわよ~?その辺で売ってるようなぁ~薬とは違うんだからぁ~」


少し頬を膨らませて怒る姿がいつもと違って少し子供っぽくて可愛らしかった。そんな話をしていると話題の人がやって来た。


「サウリュス様今までどこに行っていたのですか?1人で出歩くのはお止めください」


そう言うとこちらにズカズカと入って来てサウリュスさんの隣に立ちお小言を言い出した。唖然とそれを見ていた私に気づき私に頭を下げて話しかけてきた。


「昨日は挨拶できず申し訳ありませんでした。この度は助けて頂き有難うございました。私はサウリュス様にお仕えしている【ヘントタイト】と申します。宜しくお願いします」


「えっとあの【ティル】です宜しくお願いします」


慌ててお辞儀をして自己紹介するとなぜか微笑まれしかもお辞儀を返してくれた。おしりの人と改めヘントタイトさん良い人や~なんかトを抜くと変態さんだけどきっと良い人や~。人の名前にそんなことは言ってはいけないよね。


「あのお昼を作ろうと思うのですが、お2人はどうしますか?食べますか?もし食べるならどうしても食べれないものとかアレルギーとかありませんか?」


一瞬キョトンとしてその後微笑みを浮かべてお昼を用意してもらえたら有り難いと言われアレルギーってなんだと聞かれ説明すると驚かれてその後に大丈夫だと聞きお昼を作った。


「ミーシャさん~出来たよ~魚のつみれ汁と味噌ステーキと豚しゃぶサラダにデザートはオレンジと紅茶の2層ゼリーだよ~」


言いながらテーブルに並べていくとミーシャさんは直ぐ様頂きますをして食べ始めていた。私も頂きますと手を合わせて食べ進める。真似して手を合わせてサウリュスさん達がやっていたがミーシャさんの勢いに慌てて食べ始めていた。


「ご馳走さまでした~」


ミーシャさんと私が言うのを真似て言いながら4人の食事は終了しミーシャさんとサウリュスさん達は今後の事で話し合っていた。私は片付けをしていて話には参加していなかった。



「ティル~ちょっと来れる~?」


話し合いが終わった様なので食後のお茶をもって3人の所へ向かいお茶を配って空いている椅子にちょこんと座った。


「ティル~まずはね~?今後の事について~話があるの~貴方も関係あるから~よく聞いてね~?」


間延びした言い方でも目はとても鋭くこれから話される内容がとても重要なのが伝わってくる。ミーシャさんの言葉に頷いて耳を傾けるとミーシャさんも私の様子を見ながら話を続けた。


「まず~サウリュスさん達は~このままここに居ても~迎えや助けがくるのは~期待できないの~」


そう聞かされサウリュスさん達を見ると頷いて肯定された。それを見てミーシャさんは話を続ける。


「でも~どうしても~サウリュスさん達は~家族の元に帰らないと~いけないのよ~しかも~この森に~来た目的も~果たさないといけないの~だから~それを~手助けしつつ~送って行かないと~いけないの~」


コクコクと頷いてるとミーシャさんがクスッと笑って私の頭を撫で優しく髪を弄りながら悲しそうな目で私を見た。


「だから~でもね~?サウリュスさん達の国は~とっても遠くて~行って直ぐに~帰って来れるような~所ではないの~」


そう言って区切り少し言いづらそうにしながら最後の言葉を紡ぐ。


「だからね~?私はここを長くは~離れられないの~ティルが代わりに~一緒に行って来てくれない~?」


ミーシャさんの言葉に驚き戸惑いパニック状態になる。私がサウリュスさん達と森の外に行きサウリュスさん達を国に送っていく?でも長くかかるってどれだけの期間がかかるの?


「大丈夫よ~?ティル~遠いって言っても~1年くらいで帰って来れるから~だから~良い勉強だと思って~行ってきなさい~?」


「・・・はい。分かりました・・・行きます」


ミーシャさんの有無を言わさぬ目と態度で仕方なく行くことを決め明日の朝旅立つことが決まった。そしてなぜかその時から胸騒ぎがしてならなかった。私がこの時の決断や胸騒ぎの正体を知っていればあんな事にはならなかったのだと後で後悔することになるとは思いも知らず翌朝にはミーシャさんと別れを告げて旅立ったのだった・・・・・・。




危険な森を歩き護衛には大型犬サイズの銀とどこにでもいるような鷹のサイズになって肩に乗ってる疾風を連れて森を抜けサウリュスさん達の国に向かって進み続けた。



約2週間かけて森を抜けた時にリ~ン、リ~ンと綺麗な音の鈴の音が聞こえた。聞こえた方角は私が暮らしていた家の方角で突然後ろを振り向いた私にサウリュスさん達はどうしたのかと聞かれ鈴の音が聞こえたというと自分達には聞こえなかった言われた。


不思議な鈴の音はもう聞こえない。でも確かに悲しそうな優しく響き渡るような音が聞こえていた・・・この正体が何なのか分からない・・・でもなぜか悲しくて、切なくて、胸が締め付けられるようなどうしようもない感情に涙が溢れて止まらなかった。そんな私の顔を撫でるように風が優しく吹き涙を拭っていく・・・まるで誰かが泣かなくて良いよと言ってるような優しく包み込むような風が涙と供に空へと舞い上がりフワッと消えていった・・・・・・。








次回も頑張って作成しますのでまた読んでもらえたら嬉しいです。有難う御座いましたm(_ _)m

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