公家嗣良
俺は、公家嗣良。
颯斗とは、幼稚園からの“親友”だ──
性格は正反対で、考え方も違う──
だけど、仲良くなって“親友”になった。
何故だろう……
無い物ねだりなのだろうか……
自分には無いものを人は持っている──
自分が持っていないものを補充するかのように、人は、他人と関わっているのだろうか……
俺は、颯斗に内緒で自分のグループを率いて活動している。
名前は“青海七”──
常に青色の物を持ち歩き、身に付けて行動している。
だから、それを一目見れば俺のチームだとすぐに分かる。
最近、颯斗に用事と言って先に帰っているのは、その活動の為だ。
つい、この間までは平穏に過ごしていたというのに、また喧嘩や悪戯が増えて来た。
それを俺たちが懲らしめて、片付けている。
俺たちこそ唯一、悪を制裁することの出来る、素晴らしいグループだ──
“俺たち以上に最強の集団は居ない”──
警察たちよりも、俺たちがこの街を、この世の中を安心・安全のものにしている。
だから、仲間との情報交換や情報収集は貴重であり、常に見逃すことが出来ない。
俺は“青海七”の創立者であり、リーダーだ。
中学2年から活動を始めて、早一年過ぎ。
率いる人数は、把握している範囲なら1700人程居る。
これは、喧嘩や暴力じゃない。
これは、“制裁”だ──
何度も颯斗にこの話を打ち明けるべきか悩んだ。
だがしかし、“親友”の颯斗を巻き込みたくない──
“親友”という名の大事な絆を
繋がりを、消したくない──
だから、今も颯斗には内緒で活動し続けている。
俺の“青海七”が最強なんだ──
誰にも、譲らねぇ……