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連鎖反応
「え……!?香里さん……!?」
「おや……」
そこには《狂変乙女》こと、石嶺詩里の実の生き別れの妹である……立花香里の姿が。
「香里さん、危ない!」
颯斗くんが飛び出そうとした瞬間に、俺は颯斗くんの腕を掴んで引き戻した。
「稔夜さんっ…!」
「今は黙って、見守ろう…」
「でも…香里さんが……危ないです…っ!!」
「そうかな…?」
「え…どういうことですか……?」
「まぁ、見れば分かるって」
立花香里は“罰族詩”だ。
《狂変乙女》と同等の力はあるだろう──
さぁて、ここから一体、どんな展開になるのか……
楽しみだなぁ…♪
“想定内”か《予想外》か──
一体、どっちだろう……?
初めて対面することになる、立花香里と──
香里の存在を知っている、石嶺詩里──
さぁ、どうする?
ここから、どうなるのか……
俺は、人間観察と高みの見物といきますか──




