狂骨折音
みんな、みーんな狂ってしまえ♪
無茶苦茶な人生をお見舞いするわ♪
そう、私は《狂変乙女》──
この街では、私は噂の《伝説人間》らしい。
まぁ、別に気にしてないけど。
だって、世の中は常に新しい情報で溢れている。
私のことだって、すぐに過去のものとなって忘れ去られてしまうわ。
それも別に、どうでも良いこと。
私は、私。
他人は、他人。
他人なんて、どうでも良い。
自分さえ良ければ、それで良い。
言わば、自己中心的考え。
だって、本当のことでしょ?
面倒な事件に巻き込まれたくないし、人の顔色を伺って無理して付き合ったり、場合によっては、自分にまで被害が及ぶとか……
そんな、面倒くさいことにはなりたくない。
だから、私はいつでも一人で居る。
友達とか、何それ?
あ、でも仮面の友達なら居るよ。
でも、“本当の友達”は私には居ない。
私は、上面だけで十分。
だって、友達ってやってて良いことある?
グループだの、仲間割れだの……
裏で他のグループや人間と関わっているとか……
もう、滅茶苦茶。
だから、私は人と連むのが嫌い、嫌い、大嫌い。
こっちは、信用して友達だと思っていたのに、手のひら返して裏切ったり、騙したり。
もう、信じるのも……疲れた。
だからこそ、私は単独行動を好むのだ。
人間というのは、非常に疲れる生き物だ。
だから私は、こう思う。
みんなみんな、狂ってしまえ。
私が、みんなを無茶苦茶にしてあげる。
私の苦しみを、私の辛さをみんなに是非とも
“ワカラセテアゲル”──
だから私は夜な夜な、街をさまよう。
私の精神が壊れた音を、聴かせてあげる──
ガラスのように、骨が折れたような繊細な音を、あなたにも、“キカセテアゲル”──




