表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
UDNMO!   作者: 桜川 京華
12/44

立花香里




 私は立花たちばな 香里かおり


 家庭の事情で都内に引っ越して来た。


 家庭の事情…といっても、一人暮らしだ。


 何故、一人暮らしかって……?






 過去の事件により、私は両親を失ったからだ。




 私が中学二年生の頃に、私が学校に行っている間に……


 空き巣に入って来た泥棒に……



 殺された。



 犯人は無事に捕まったが、私の心の傷は一生、えない──


 両親が亡くなってからは、祖父母にお世話になっていた。


 しかし、高校に上がる時には祖父が亡くなってしまい、祖母と二人になってしまった。



 祖母は病気をわずらっている為、今は介護施設で暮らしている。


 祖父母の知り合いが、私の住んでいるアパートの大家さんなので、そこに住まわせてもらっている。



 生前、父が大事にしていた竹刀と日本刀──



 自分を守る為、大切な人を守る為に大事にしていたそう。



 一人暮らしする時に荷物と一緒に持って来てしまった。


 後は、母が大事にしていた風呂敷。



 この形見は必ず、絶対に守らなければならない。



 この形見と一緒に居る瞬間ときが、私の傷ついた心を少しでも癒やしてくれるのだ。



 「お父さん、お母さん……」




 しかし、今でも父や母の夢を見てしまう。



 会いたい、抱きしめたい、一緒に居たい──



 祖父母にはずっと隠して来たが、父、母を失った悲しみは計り知れない──



 そして、父や母が出逢ったきっかけとなった青嵐学園を見つけて、ここまで来た。



 「父や母が通った学校……」



 私は父や母の面影を、何時までも探してしまっている。



 いい加減、吹っ切れて立ち直れば良いかも知れないが、



 私には……無理だ。




 時々、あの場面が


 あの状況が、フラッシュバックされる──



 思い出したくもない、あの頃が……



 よみがえってしまう──




 私は、変わることが出来るのだろうか。


 私は、この嫌な…残酷ざんこくな思いから……


 抜け出せるのだろうか。


 もう、嫌だ。


 思い出したくない。


 誰か私を助けて──



 誰か、私の傍にずっと居て──








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ