表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
UDNMO!   作者: 桜川 京華
11/44

転校生




 学校生活にも慣れ始めた、4月下旬。


 僕のクラスに新しく、転校生がやって来た。



 私立高校に転校生…?


 珍しくないのか……?



 と、僕は不思議に思っていたら、彼女と目が合った気がした。



 青嵐学園高等学校は、中学~大学まである一貫学校で、僕たちのように高校から入学した生徒は“編入生”、中学から上がる生徒は“内部進学生”に分かれる。



 その転校生は、自己紹介をした後に会釈をして用意された自分の席へと行った。



 僕と同じように、大人しめで目立とうとしない女の子。


 しかし、僕は他の生徒とは違う何か惹かれるものがあった。


 黒髪でミディアムくらいの長さで、凛とした顔立ちで、奥床しさもある……



 まさに“純粋な日本人”──



 彼女の名前は……“立花たちばな 香里かおり



 ─昼食─


 やはり、近寄りがたい雰囲気なのか、みんな声を掛けようとはしない。



 すると嗣良が「なぁ、颯斗。お昼、誘ってみるか!」と、言い出した。



 僕は驚き、迷惑じゃないか?と言ったが、誰も誘って来ないなら孤立してしまう。だから、少なくとも俺たちと一緒なら、それは防げるんじゃないのかと………



 迷惑にならない程度にと言うと、嗣良は喜んで立花香里の元へ行った。



 大丈夫かなぁ……嗣良、変なこと言ってないと良いけど。




 暫くすると、嗣良は立花香里を連れて戻って来た。



 「よ!颯斗!香里ちゃん連れて来たぜ♪」


 「無理やり連れて来たんじゃないよね…?」


 「あ、いえ……」


 「そんなこと言ってない、言ってない!」



 言い方も遠慮がちで、仕草も小さい。


 “大和撫子”のような女性だ──



 親の都合で転校して来たらしい。


 全く知らない所に引っ越して来た為、学校の周りや、土地のことも知らないという。





 最近、この街では物騒な事件が起きている為、僕は立花香里を家の近くまで送ることにした。


 嗣良は、またも用事と言って先に帰ってしまった。


 立花香里と僕は似たような性格だし、ちょっとした人見知りのせいで、会話が途切れ途切れで続かない……



 話題をあれこれ考えていたら、立花香里の家の近くまで来ていたようだ。



 「ありがとう……善遇神くん」


 「あ、いや…気を付けてね!立花さん」



 そして僕は、学生寮に帰った。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ