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第1章2

少女はにこやかに話しかける。

「着替えは少し小さいかもしれないけどそこに−−」

「何も聞かないのか?」

喋り続ける少女に割って入る。もし彼女が俺を助けたなら確実にアスラにつけられた傷を見ているはずだ

「まあ気にならないって言ったら嘘になるけど…話したくないなら話さなくていい、貴方が話したくなったら聞くわ。」

少しだけ視線を外し窓の外を見る

「まぁ何でもいいけど早く朝御飯食べちゃって、私は学校行って来るから貴方はゆっくり休んでて」

「すまない…」

「きにしないで、そういえば自己紹介まだだったね、私は幹本美羽、高校2年。貴方は?」

「名前はない」

「?」

「俺は自分の名前も、素性も年齢も知らない。」

それを知る為にツクヨミを探して居た。

「うーん。それはあそこで倒れてた事と意味があるの?」

少女の表情に動揺が走る

「いや違う…気付いたら俺は俺で…」

しばしの沈黙が降りる

「誰にでも人には言えな事や、自分でもどうにもならない事あるもんね」

と困ったように笑った。

「それじゃ私学校行ってくるから。私が帰ってきたらまた話しましょう」

そう言って美羽がドアの向こうに消えていく。

「はぁ」

起こしていた上半身を再びベットに沈め、瞼を閉じる。少しだけ開いた窓から心地良い秋風が入ってくる。まだすっきりしない頭で色々考える。が、何一つまとまらない、あの天真爛漫な少女とツクヨミと今までの事を、眠りと現実の間をふわふわと漂いながら、次に目を冷ましたらここを立ち去ろう。そして意識を手放した…

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